Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

関西エリアのオーダーキッチン会社検討

関西I邸

連接2部屋連結リノベーションの関西I邸の計画をお客さまと一緒に練っている中で、オーダーキッチンとオーダーユニット浴室を関西エリアの会社にお願いすべきか、僕らが普段お願いしている東京の会社にお願いすべきかの話になりました。

これまで2件お手伝いしてきた関西エリアでのお仕事、神戸M邸では、現地工務店の造作キッチンと、東京バススタイルのオーダー浴室、関西M邸では、東京のリネアタラーラのオーダーキッチンに、関西に支店があるニッコーのオーダーユニットバスをお願いしました。

東京でもお付き合いがあるキッチン会社の関西支店があれば、一番スムーズですので、まず最初にお声掛けしてお客さまのIさまご夫妻と一緒に訪問したは、クチーナさんです。大阪と神戸にショールームがありますが、今回は大阪を拝見させて頂きました。

東京代官山のショールームであれば、それこそ月一以上で訪問しているので、どこに何があるか覚えているほどですが、こちらは関西M邸以来2度目、それも2年ぶりですので、何もかもが新鮮でした。

今お使いのキッチンで困っていることが沢山あるので、具体的にごみ箱収納やパントリー収納(食品庫)などを、実際に使う視線で見て頂くことができました。

ラフプランはこちらで作っていたので、そのプランに沿って、天板や扉材などの仕上げ材候補も見比べて頂きました。

別日ですが、次に伺ったのが神戸スタイルさんです。フルオーダーのキッチンだけでなく、オーダーユニットバスも扱っているとのこと、お客さまに気に入って頂ければ、キッチンも浴室もお願いできるので、一挙両得になるのです。

大阪のクチーナや、東京のオーダーキッチンショールームと比べると、場所も少し不便な場所で、展示しているキッチンも最新型とは言えませんが、中々に良い感じです。

特に、このキッチンで使われている、ある学校施設で伐採されることになった大木を譲り受けて、乾燥させてから製材・突板に加工して作ったカウンター材などは、会社としての意気込みも感じました。

(この時点では)東京でもキッチンで実地に使っているのは見たことが無かった、Fenix(フェニックス)という表面材には、奥さまが一目惚れしていました。こちらの建材は、光沢ナシのマットな素材ながら、指紋などの汚れが付きにくく、表面についた小さな傷は擦ることにって生じる摩擦熱で修復することができるという優れものなのです!2年ほど前に建材ショーで拝見したことがありましたが、考えてみればキッチンの扉材としては素晴らしい特製であることを改めて感じました。

オーダーユニットバスは、まだ販売を始めたばかりで、それほど実績がないとのことで、ショールームのモデルもシンプル過ぎて、ちょっと分かりにくい展示なのは残念でした…。

ここまでの打ち合わせで作った間取り図を神戸スタイルさんに見て貰いながら、何が可能で何が難しいのかをお話しさせて頂きました。

因みに、弊社の担当の竹田さんが作ってくれたキッチンの打ち合わせ用図面がこちらです。

続いて伺ったのは、ニッコーの大阪ショールームです。バンクチュールというブランド名で販売しているフルオーダースタイルのユニットバスです。関西I邸では、こちらの浴室セットを採用させて頂きました。

ご主人と奥さまの身長差があるので、そういったケースで良く採用しているジャクソン社のヴェンティという浴槽が展示されていたので、お二人それぞれに実際に入って頂きました。

あまりコダワリはないとのことでしたが、色々なシャワー水栓も展示されているので、一通り見て頂きました。
キッチンについてはクチーナと神戸スタイル、ユニットバスについては神戸スタイルとバンクチュールのそれぞれ2社にお見積りを依頼することとなりました。

フローリング張り&タイル目地工事@湘南T邸

湘南T邸

リゾートマンションリフォームの湘南T邸の現場では、フローリング張り工事が進んでいます。

フローリング張り@湘南リゾートマンションリフォーム

フローリングは張られた部分から、他の工事で傷がつかないように養生されて行ってしまうので、張っている最中に現場を見に行っても、中々全容がつかめません。

フローリング張り@湘南リゾートマンションリフォーム

欧州で長く暮らしていた経験があるお客さまですので、フローリング材は東京工営の厚突き複合フローリング材で、床暖房対応のものを選んでおります。写真のシルバーに緑色の線が入ったパネルはガス給湯のTES床暖房パネルです。

フローリング張り@湘南リゾートマンションリフォーム

僕らが現場に行くと事前にお伝えしておいたので、この日はご主人さまが現場に来てくださいました。フローリングに多少色ムラがあることをご説明致しましたが、その方が無垢感があって良いと喜んで下さいました。

木枠の取り付け

写真では分かりにくいのですが、建具枠も付き始めています。上の写真で青い養生で囲まれているものが塗装された建具枠です。今回は建具はほぼ全てをナガイにお願いしていますが、この引き込み扉だけは、お客さまのコダワリで特注のステンドガラスを入れたいとのことで、施工元請けのコナラハウスさんに造作で作って貰う建具と枠となっています。

フローリング張り@湘南リゾートマンションリフォーム

良く上の写真を見て頂くと、その特注の建具の延長上にも木製下地が流れているのが判るでしょうか…。実はこのラインがリビング(手前側)と書斎(奥で職人さんがいるエリア)を分ける壁が立つラインとなっているのです。

フローリング張り@湘南リゾートマンションリフォーム

折り下げられた天井には天井カセット式のエアコンも吊られていました。

洗面タイル床の目地詰め

洗面所エリアの床はタイルが張られており、そこに目地を詰める作業も進んでいました。

洗面タイル床の目地詰め

マンションでは、下の階へ生活音が伝わりにくくするために、遮音床下地を使っています。床下地のベニヤ板を2枚張りにして、動きを少なくしていますが、遮音床下地を使うと床がタワむので、目地が割れにくい弾性目地を使って貰っています。

タイル床とフローリング床の見切り

ご主人の寝室から洗面に、直接出入りできる隠し扉があるのですが、その扉の下ではフローリングとタイルの見切りラインが入ることになります。

天井羽目板選び

先回の打ち合わせで決定となっていた天井の羽目板がメーカーの都合で在庫が無くなってしまったとの連絡があったので、急遽他社の材料を取り寄せて、コナラの小形社長に染色して貰ったサンプルを用意して貰い、お客さまに見て頂きました。

折り上げ天井の羽目板サンプル

天井の羽目板を3種類使い分けて、それぞれの空間の雰囲気を変えるデザインで最終決定となりました。

造作家具用下地ベニヤ板

最後の写真は、ダイニングルームの壁に壁掛けでもテレビが設置できるように入れて貰った壁下地に反応して下さっているお客さまです。

ゼネコン施工オーナービルのオーナー住戸設計の難しさについて

関西M邸

新築賃貸マンションビルの最上階オーナー住戸の設計&インテリアアドバイスの関西M邸の工事現場が進んできました。当初のお客さまと弊社のご契約では、設計内容を煮詰めて、インテリア素材や家具やカーテンの選定までのお手伝いの予定でした。というのは、当初より設計施工でゼネコンの建物本体をお客さまがお願いしている中で、オーナー邸の設計もゼネコンの契約に含まれているので、大まかな方針さえ決まれば、後はゼネコン設計部とお客さまとの打ち合わせで、詰めてゆくことができると考えていたからです。実際に、僕らの業務が終わった後、僕ら抜きでお客さまがゼネコンと打ち合わせをしてみたそうです。ただ、いざ僕ら抜きで打ち合わせをしてみると、打合せ内容が正確に理解できない部分があったり、どのように考えで判断すればよいのか迷うことが多かったとのことで、お客さまからも建物全体の設計施工をしているゼネコン側からも工事現場の重要なポイントではチェックしに来て欲しいとの、ありがたいリクエストを頂きましたので、改めて工事現場を施主代理としてチェックしたり、現場定例打合せに何度か出席するというコンサルティング契約を結ばせて頂き、関西方面に出張することとなりました。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

12階建ての大きな建物の計画ですので、現場近くにゼネコンが現場事務所を借りてくれています。この日はキッチンと浴室の内容をの最終確認とのことで、オーナー邸のキッチンを作ってくれてい東京のオーダーキッチン屋リネアタラーラの担当者の牧野さんがキッチンで使う素材全種類を持って来てくれました。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

リネアの牧野さんが手で支えてくれているのは、イタリアのポルフィド・ペドレッティ社に特注加工をオーダーしたポルフィードスラブ材サンプルです。の僕ら設計は、世田谷区用賀にあるリネアタラーラのショールームで、既にのサンプルを見ておりましたが、お客さまのMさまご夫妻は、これが初めての実見でした。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

3センチ厚の無垢接ぎ板(ハギイタ)のウォールナット材と、特殊加工のポルフィードの組み合わせは、Mさまが思っていた以上に良い出来で、とてもとても喜んで下さり、先日訪問した「パレスホテル東京のレストランを超えるね!」と言ってくだいました。

超大型キッチンで、使う素材もカウンター材だけで3種類、扉材は4種類、シンクが2つに冷蔵庫も2つあるモンスター級ですので、図面類もこれだけ揃えて貰いました。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

3メートル×1.2メートルの大判のダイニングテーブルの天板や重量のあるポルフィード材は、実際にキッチンを組み立てるタイミングでは現場に搬入できない可能性があるので、もうこのタイミングで発注をしないとと納期が間に合わないとのことで、お客さまだけでなくゼネコン側にも組み立て方のこと、スケジュールのこと、そして費用のことを説明させて貰いました。

こちらもリネアタラーラさんが用意してくれた、組み立て方が判る図面で、非常に好評でした。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

キッチンについては全員からのOKが出たので、ホッとしましたが、次は造作家具です。造作家具の施工はゼネコン側の下請けの会社となるので、こちらからのコントロールがほとんど効きません…。施工図のチェックや扉材やカウンター材のサンプル確認は、東京に送って貰えればお手伝いすることができるので、まずはMさまと一緒に考えた素材をゼネコン側に渡しました。石材が見えていますが、これは玄関ホールの壁に張る予定のバサルティーナのサンプルです。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

こちらはオーダーユニットバスのニッコーが作ってくれた浴室の承認図です。事前にメールにPDF添付ファイルで送って貰っていたものに、こちらで赤チェックをして訂正して貰っているものです。今回はお客さまにご説明して承認するだけの手はずだったのですが、浴室内の床タイルの1か所仕様が直っていないことを弊社担当の竹田さんが見つけてくれました。設計者として施工監理までを請け負うお仕事であればこの承認作業もこちらの責任範疇となるのですが、今回は施主側のアドバイザーとして入っており責任は生じない形でのお手伝いで、最終的に間違ったまま施工されたとしてもゼネコン側の責任になるのですが、事前に間違いを見つけることができて本当に良かったです…。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

今回はそれだけでなく、壁にはる木目調クロスやビニールクロスの最終選定…、

さらには照明機器の位置やコンセント、スイッチ類の承認のお手伝いも致しました。こちらがラフに提案した照明計画に対して、ゼネコンが選定した照明器具メーカーが器具選定とプロット図を出してくれます。それを何度かチェックバックしながら精度を高めてゆくプロセスとなります。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場事務所打合せ

照明器具だけでなく、スイッチプレートやコンセントの形や色味も壁紙等とのマッチングを考えて承認してゆきます。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の現場確認

現場事務所すぐ近くの工事現場も拝見させて貰いました。この建物の最上階にお手伝いしているMさまのご自宅ができるのです!
そうこうしている内に、またひと月の月日が経過し、現場でのコンセントと照明スイッチ位置の確認に同行する日になりました。

オーナービル最上階住戸_関西M邸の工事現場確認

構造体の鉄骨に耐火被覆がなされ、断熱材も吹かれた室内にお客さまご夫妻と一緒に入ってゆくと、ゼネコンにサブコン、下請け会社の方々と10数人の人が待っていました(因みにこの時点はコロナは下火で、窓も全開で全員マスクをつけての打合せでした)。

コンセントもこのような図面を元に打ち合わせを重ねてきましたが、お客さまからしても図面上での位置確認は抽象的過ぎて中々理解しにくいので…、

オーナービル最上階住戸_関西M邸の工事現場確認

LGSの下地状態でしたが、このように照明のスイッチプレート等をを実寸大でコピーしたシートを実際の場所に張ってくれており、とても見やすい状態でチェックすることができました。この場所は、キッチンのコーナーを曲がった壁で、リビングやダイニングから隠れた位置に…、

オーナービル最上階住戸_関西M邸の工事現場確認

インターフォンや床暖房、エアコンのリモコン、セキュリティーのコントロールパネルなどを設置しています。特にインターフォンのようにモニターと受話器がある機器の設置高さはご夫妻やお子さまの身長とも連動してきます。沢山のスイッチ類をどのようにレイアウトするかも重要なチェックポイントとなるのです。

こちらは、照明機器のレイアウト図です。どこのスイッチからどの照明器具のグループをオンオフできるのか、こちらの図面も一緒に見ながらの確認となります。因みに、こちらの照明プロット図も最初はこちらがラフ案を作ってゼネコンの下請けの照明機器メーカーが図面化し、それを3度ほどチェックバックしながら精度を高めてきたものです。

造作家具についても、こちらが作ったラフな図面をベースに下請けの造作家具屋が作ってくれた製作図を何度かチェックバックしながら、詳細を決めていきました。お見せしている図面は全体の一部で、この3倍量程の図面を何度もチェックしてゆく作業は、僕らのようなプロの助けなしでは一般のお客さまだけでは難しいだろうと思っております。