Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

家づくり情報サイト「SUVACO(スバコ)」の代表・黒木を斬る!

ニュース

家づくりの総合情報サイトの「SUVACO(スバコ)」は、自分らしい家づくり・リノベーションをしたい人とそれを叶えるプロとが出会うプラットフォームです。スタートアップの頃からお世話になっておりますが、代表の黒木さんが僕、各務のことを記事にしてくれました。その名も「黒木が斬る!」…
ではなく、「黒木が語る!」でした。

【SUVACO代表・黒木が語る!】各務謙司さん(カガミ建築計画)〜高級マンションリノベの草分け〜の記事にも書いてくださった通り、SUVACOのスタートアップの際に、なぜか最初に相談相手として選ばれてお話をさせて頂いたことが、そもそもお知り合いになった最初でした。

黒木さんは元々はバリバリの外資系金融のスーパーエリートで、住宅や建設とは全く畑違いのところから飛び込んでこられた方です。


初めてメールでご連絡を頂いたのは、7年半前の2013年の2月でした。
「初めてメール差し上げます。黒木と申します。ホームページを拝見し、メールさせて頂いております。
現在、私どもは、ホーム・デザインを軸としたウェブサイト・サービスの設立準備をしております。具体的なコンセプトとしては、建築家、インテリア・デザイナー、サプライヤーがデザインに優れた自分の作品及び商品を掲示することを通じて潜在顧客とコミュニケーションがとれるオンライン・プラットホームを構築し、一方で、顧客に対してはホーム・デザインを議論できる楽しいコミュニティと自分のニーズや嗜好に合ったプロを見つける手段を提供しようというものです。
ホームページを拝見したところ同様の問題意識をお持ちではないかと拝察したため、上記モデルについて専門家の立場からご意見を頂戴できないかと思い、メールさせていただきました。可能であれば、ご意見をお伺いできないでしょうか?」

上記の写真は、初めてお目に掛った際の物ではありませんが、建築や住宅系とは明らかに違ったタイプの方で、このような方が住宅の情報分野に入ってくることは面白いことになりそうだなと思ったことは良く覚えております。

僕の記憶では、2013年は住宅プロデュース系の会社が淘汰されてきた中で、アメリカで住宅情報のポータルサイトHOUZZが大成功を納め、その情報を得て国内での情報サイトを作ろうとの動きがチラホラ見えた頃だったのではないでしょうか。

こちらからも以下のように返信した記憶が残っております。

「先日メールを頂きました、カガミ建築計画の各務謙司と申します。
ご丁寧なメール、どうもありがとうございます。


黒木さまが考えていらっしゃるような、住宅デザインを基軸としたウェブサイトは、色々とあるように見受けられますが、結局は自社宣伝を主体とした
広告サイトになっているようなものばかりだと、常々思っておりました。


お考えのようなサイトが設計できれば、有効活用できるクライアントや
設計者、施工会社は増えると思いますが、ある程度ターゲット層を絞るのか、
或いは広く浅く参加者を募るのかで、そのスタイルも大きく変わってゆきそうですね。

実際のサイト運営を考えてゆくと、クライアント層からの参加費を取るのか、
設計者や工務店、インテリア素材販売者から広告を取るのか、或いは全く違った方法で収益を目指すのかが、ビジネスモデルとして考えた場合の鍵になるのではないでしょうか?」

とビジネスが分かった風の返信をしておりますね…。

実際にお会いしてみたところ、まず分かったのが高校の2つ上の先輩で、当然ながら学校時代の共通の知り合いがいたこと、また、外資系金融出身とのことで、僕らのお客さまでも共通の知り合いがいることが分かりました。

ビジネスとしてどのようにマネタイズ(収益化の方法)については、自分の設計事務所ですらうまく運営できない人間なので(笑)、全くアドバイスができませんでしたが、知り合いや友人で興味を持ってくれそうな建築家を数人紹介させて頂きました。


そこからはさすがのラガーマン(黒木さんは高校のラグビー部の花形フォワードでした)猛チャージで2013年の7月にはSUVACOとしてローンチしていました。途中、SUVACOの第一回セミナーの講師としてお話をさせて頂いたり(第二回目以降が実施された話は聞いておりませんが…)、サクラとしてセミナーを聞きに来てくださった黒木さん奥さまからのご要望でご自宅改修のお話がありましたが、戸建て住宅だったのでマンション専門との言い訳でお断りしたことなどを経て(?)、たったの7年で、住宅の専門家と建築家を1000社以上掲載する、メジャーな住宅系メディアへと育っています!

実は、黒木さんが外資系金融系の人なので、器用に住宅系メディアをスタートアップさせて、ある程度軌道に乗ったら、M&Aで売却をして、大金を手にしてアーリーリタイアメントを目指しているのかと疑っていたこともありました(失礼…)。しかし、今回の僕の紹介記事を見ても、建築家の個性や息吹が中々クライアント層に伝わっていないことがもどかしいとのことで、黒木さんご自身で企画の立案から原稿書きまでして下さったりと、実に地道なところを攻めて、業界全体の風通しを良くして専門家とクライアントのミスマッチが生じないことを目標に頑張って下さっていることが本当に良く分かります。


2年前にも、「「家は住む人のプロフィール」高級マンションリノベに特化した建築家・各務謙司の横顔」とのタイトルで、僕の幼少の頃(?)からの写真も併せて、学生時代から通じて建築&住宅について考えた来たことを纏めた記事を発案してくれたのも黒木さんでした。
このように見返してみると、スタートの当初こそは建築業界のしきたりやルールを教えたり、建築関係の知り合いを紹介したりとお世話をしておりましたが、それ以降は全ての面でこちらがお世話になっていることに、今さらながら気が付きました…。

建築家の僕らは、設計を通じて以外には自分自身のことをうまく伝えることができない中、このような記事をアップして紹介して貰えること、本当にありがたく思っています。せめて、そのお返しにSUVACO代表の黒木さん個人のことを紹介したかったのですが、そのような記事を書くのは本当に難しいですね。

□とにかく誠実で、一旦取り掛かったことは諦めず、手を抜かずやり通す方です。その分、頑なでしなやかさには欠けるところがあるかもしれません…。

□人の繋がりを本当に大切にする方です。7年前に偶然知り合った僕との関係もいつも定期的にリフレッシュして、今回のような記事を書いてくれています。

□SUVACOの会社スタッフも黒木さんの理念に共感をした人たちのチームで、外資系金融から建築設計や子育て経験者(現スタッフの約半数が子育て中のお母さんたちです!)等、多様なバックグランドを持つ方が多く、家づくりを多方面からアドバイスをすることができる人たちです。

□日本の住宅環境(戸建て住宅に拘らず、マンションなども含めて)に大きな問題があることを強く認識しており、それをSUVACOやマンションリノベの専門サイトの「リノベりす」等を通じて、少しでも改善することに情熱を燃やしている方です。

新規プロジェクト 赤坂N邸がスタートします

赤坂N邸

赤坂の高層マンションにて、新規プロジェクトがスタートします。

100平米弱のお部屋をご購入なさったお客さまが、ご自宅としての使いながらもLDはゲストルーム的にも使えるユニークな部屋へとリフォームなさりたいとのご相談がありました。

赤坂の高台に位置する高層マンションで、ご相談くださったお部屋や写真のように街に飛び出す岬のように円弧を描いた空間となっています。

全ての部屋から赤坂、青山エリアが見渡せる素晴らしい景観が広がります。

不動産仲介会社から紹介されたリフォーム会社と、すでにリフォームの相談をなさっていたとのことで、こちらにご相談があった時点である程度間取りの骨格が決まっていました。ただ、空間の特性を活かしたアイデアがもう少し欲しいとのことで、現地を拝見する前の弊社事務所での初回お打合せで、上記のようなスケッチをお見せしたところ、これは良くなりそうだと感じて下さったようで、正式にプロジェクトしてスタートすることになりました。

玄関入って正面の既存の様子です。玄関から廊下へと少し細くなってから続く左側の壁をLDまでいった所でカーブさせて、岬の突端感(?)を出すデザインを検討していますが、この壁をどのような素材でどのように表現するかが一番大きなポイントになります。

LDから廊下と玄関を見返した写真です。右側の壁がカーブに続く壁で、左側は寝室との間仕切り壁となります。

元々は2LDKの間取りでしたが、大きなLDKと1寝室へと間取り変更するので、このお部屋の窓もLDに取り込まれることになります。

キッチンについては、基本的な構成は同じままで、間接照明やディテールを触って、少しでもスタイリッシュに見せる方針で進めることになりそうです。

ちょうど弊社事務所のスタッフ状況が手一杯なので、現場にすぐ近くに事務所がある3*D空間創考舎の石川利治さんに協力をお願いすることでお客さまにも了承を得ているので、初回の現地調査から石川さんに同席して貰いました。

ミノッティ&モルテーニ家具屋巡り@渋谷M邸

渋谷M邸

渋谷に建つ新築高層マンションのリフォームプロジェクト渋谷M邸のMさまと青山エリアのハイブランドイタリア家具ショールーム巡りを致しました。

最初に伺ったのは、以前からMさまがソファの第一候補として考えて下さっているミノッティの青山ショールームです。本日は社会人のお嬢さまもご同行してくださいました。

最初にリフォームのご相談に見えた時から、ミノッティのグランヴィルというソファをとのご希望でしたが、他のソファとも座り心地やサイズ感、デザインを改めて見比べてから最終決定にしませんかとのことで、ショールーム訪問が実現しました。

色々なソファを試してみた結果、当初の予定通りにグランヴィルがやはり一番良いとのことで、今度はソファの張地と色味の検討に入りました。

ソファの張地だけでなく、クッションの張地、センターテーブルや脇に置く小型のオブジェ型のチェアなどの色味サンプルを並べながら、ベースになる素材とアクセントなる色を、ひっかえとっかえしながら組み合わせていきました。

壁やテレビボードの素材、ラグの色味まで小一時間考えてきた結果で纏まってきたのが、こちらの色味となります。グレーのファブリックにライトブラウンのヌバック革、グレーの艶のある塗装に、アクセントカラーのオレンジのファブリックと塗装という組み合わせです。
ここまで仮決定できたので、ひとまず見積もりを依頼をお願いして、次のショールームへと移りました。

次は、ミノッティからすぐ近くのモルテーニのショールームです。こちらの壁面収納に組み込まれたライティング・ビューロー(折り畳める書斎システム?)をテレビボードの横に組み込みたいとのご希望があったので、使い勝手やサイズ感を確認して頂きました。

モルテーニには3タイプのライティング・ビューローがありますが、隠し扉が上下に動くタイプのものが良いだろうとのことで、こちらの仕上げ材も確認させて頂きました。

次に伺ったのは、青山から少し離れた恵比寿のアルフレックスです。

リビングダイニングでは、とにかくソファを使う頻度が高いので、ダイニングエリアが犠牲になっても大きなソファを入れたいとのご希望で、ダイニングエリアが狭目になってしまっております。そのエリア内に置けて、ご家族+お客さまで食事が出来るという条件でテーブルを考えると1200~1300φの丸テーブルとなるので、その候補を事前に担当スタッフの岸本さんが整理しておいてくれたのがこの資料です。

こちらがその候補の一つのコラムという名前の丸テーブルです。大理石天板の場合は、選べるものがこちらの6種類とのことで、まずは一番雰囲気に合いそうなアイスクリスタル(実物天板の大理石)でお見積りをお願いすることになりました。

まずは本日は家具の種類と仕上げでどのくらいの費用になるのかの目安となる見積りを取ることが第一目的でしたので、これらから出てくる見積りと工事費用の概算を合わせて、どのように費用を按分してゆくかを、今後検討してゆくことになりました。