Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

鋼製ホーロー浴槽の高断熱化

渋谷区Q邸

弊社で比較的良く使う鋼製ホーローのカルデバイの浴槽は、何よりもンプルで美しい形状が第一の特徴です。一枚の鋼板から継ぎ目なく作られた型に「焼き物」であるホーロー質を焼き込んだもので、清掃性に優れているのも特徴です。ただ、熱伝導率がよい鉄で作られているので、最初にお湯を入れた際のお湯の温度の落ち込みがあります。
現在は、TOTOやリクシルなどの大手が保温性の良い浴槽を出しているので、それに倣って、弊社で鋼製ホーロー浴槽を入れる際には、発泡ウレタンを背面から吹き付けて断熱性を高めて使用しています。

現在工事進行中の渋谷区Qの現場に入れられたカルデバイの浴槽は、早速裏返しにされ、黄色い発泡ウレタンフォームまみれ(笑)にされています。

今回使った発泡ウレタン材はこちらです。ABC商会の一液型簡易発泡ウレタンGS360(ABC商会)という製品だそうです。

施工をお願いしている青の現場監督補助の池田さんがこのように丁寧に吹き付けてくれています。一度に吹き付けると、ダレてきてしまうので、ある程度吹いては休み、十分に発泡が終わってからまた吹き付ける作業を続けてゆくそうです。

浴槽一つの為に、このひと箱分のウレタン発泡剤(12本)を使うそうです。因みに蓋に×が掛かれているのは使用済みの物だそうです。

仕事の合間合間に吹いて貰っていますが、約1日で浴槽の高断熱化作業が完了です。池田さん、地味な作業をコツコツで続けてくれて、ありがとうございます!

大理石調タイルの床張り@赤坂N邸

赤坂N邸

高層マンションリフォームの赤坂N邸の現場は、床の大理石調タイル張りがちょうど終わっておりました。

もうすでに張られた床タイルの上から、養生シートが敷かれていましたが…、

工事の入らない窓際部分は養生がされておらず、タイルを確認することができました。先日の打ち合わせで選んだダイナワン社のエポックアイボリー、すこしアンジュレーションのある表面が柔らかく、とても良い雰囲気です。

先日のブログで紹介したカーブ壁の足元部分もチラリと見えています。

カーブ壁は間近でみるとコンクリートのようですが、すこし引いてみると、このように滑らかに作られています。

逆方向から見たカーブ壁はこのような様子です。共同設計の3*D空間創考舎の石川さんと施工をお願いしてるタキズミの池谷さんが今後の工事予定を確認してくれています。


天井の高さが変わっているエリアが寝室となります。その右に奥へと続いている空間が…、

玄関へと繋がる廊下です。その右手には、既存を活かした洗面とトイレがあります。

洗面とトイレは、一続きになった空間で、リビングダイニングに張られたタイルの色違いの黒くてシックなタイル(エポックブラック(ダイナワン))が貼られています。右奥のカーブに沿った内側に便器が入ります。

この日は、壁と天井のビニールクロスを決める日でもあったので、お客さまのNさまにも来て頂き、輸入壁紙のテシードのサンプルから選んだ高級クロスを幾つか比較検討して決めて頂きました。

ここからは一気に仕上げ工事が進んでいく予定です。

マスキングテープで作ったヴァーチャルCG空間?

渋谷M邸

渋谷の新築高層マンションリフォームの渋谷M邸ですが、お引渡しが終わったとのことで(今回のリフォーム計画はご購入後、お引渡し前から始まっていました)、工事をお願いしてリフォームキューの営業&設計担当の森井さんと一緒に現地を確認に行って参りました。

現場監督のリフォームキューの滝川さんと下請けの造作家具屋テラダの島村さんも一緒です。

早速、4人で造作家具の範疇と設置方法などを打ち合わせさせて貰いました。

この日はお客さまも来てくださったので、主寝室のペンダント照明の個数を確定したかったので、担当の岸本さんが作ってくれた原寸模型を使って、サイズ等を確認して頂きました。

その後2時間ほどの打ち合わせの最中に、リフォームキューが緑色のテープを使って造作家具の大きさを部屋の壁と床にマークしてくれました。

こちらはリビングダイニングのテレビボードです。

上のお子さまの寝室です。床のテープと合わせてみると、まるでヴァーチャルCGのように立体的に見えてくるのが、なんとも不思議です!

これまで何度も打ち合わせをしてきた奥さまは良く分かって下さっていますが、時々打ち合わせに参加しているだけのお子さまたちは、立体的な姿を想像するのが難しいだろうとのことで、リフォームキューが頑張ってくれました。

テレビの位置や、テーブルの大きさなど、実地で確認できたので、お客さまも大喜びでした。

その後は、白金台のカガミ建築計画の事務所に戻っての仕上げ材の打合せです。

リビングダイニングの床を張り替えるべきか、そのまま既存を残すかで、お客さまも随分悩まれていらっしゃいましたが、最終的には僕らがお勧めしていたIOCのオーク20グラファイトで張り替えることになりました。このフローリングは一枚毎に色味が違っているので、それを理解して頂くために、何種類かを取り寄せて並べて確認して頂きました。

テレビボード裏に張る大判大理石超タイルや、造作家具のフレームの色味とも合わせて確認しての最終判断です。

建具と特注金物の色味や、

飾り棚の塗装色といった、細かい部分の色味まで、一気に決めさせて頂きました。