Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

LDの照明器具追加&家具搬入@白金台E邸

白金台E邸

すでにリフォーム工事のお引渡しが終わって、ご家族で暮らし始めている白金台E邸ですが、夜間のリビングダイニングが暗くて、暮らしにくいとのお話があり、照明器具を追加する工事をさせて頂きました。

白金台E邸 リビングダイニングの照明器具追加工事

まずは部屋の家具を壁際に寄せて、シートを被せて養生させて頂きました。

こちらが追加の器具計画です。リビングダイニングは壁際はユニバーサル(首振り)でグレアレス(まぶしくない)タイプの照明をそれなりの間隔でレイアウトしているので、明るさの問題がありませんでしたが、部屋中央部分のダウンライトの個数が少ないことで暗いと感じられることが判っていたので、部屋中央部のダウンライトをダブルにする補修計画を立てました。

白金台E邸 リビングダイニングの照明器具追加工事
白金台E邸 リビングダイニングの照明器具追加工事

当初お客さまにご提示したスケジュールでは、天井のクロスは貼り換えが必要になるかもしれないので、2日間の工程で考えておりましたが、電気屋さんがこの写真に写っている赤い針金を使って、余計な穴をあけることなく配線をうまく繋げることができたので、この日一日の工事を無事終えることができました。

照明スイッチ系統の変更工事

スイッチ系統と調光の関係も、器具追加に合わせて調整する必要があったので、スイッチプレートを交換し、回路数も増やしてもらいました。

モルテーニのダイニングテーブル搬入@白金台E邸

実は、この日は当初からモルテーニでお願いしていたエクステンション・テーブルのフィリグリーの納品日だったので、電気屋さんにはリビングの照明器具追加をなるべく早めの時間で完了してもらうように依頼しておりました。
ちょうどリビング部分の器具追加が終わったところで、ダイニングテーブルが搬入されてきて、ギリギリセーフ (笑) でした。

モルテーニのダイニングテーブル搬入@白金台E邸

家具を壁際に寄せたコンパクトな空間で、テーブルを組み立てて貰いました。

床の滑り具合次第ではありますが、慣れれば女性一人でもテーブルの伸び縮み作業ができるのが、このフィリグリーの優れたところです。ショールームでは奥さまに実体験して頂いたのですが、それも半年ほど前のことになるので、改めてアルフレックスの担当の小牧さんに教えて貰い…、

奥さまご自身でもテーブルエクステンションの動作確認をして頂きました。
照明不足のことで、しばらくご迷惑をお掛け致しましたが、器具追加をしたことで、その後は明るさの問題はなくなったとの嬉しいご連絡を頂きました。

造作家具の施主検査

元麻布ヒルズA邸

造作家具の据え付けがほぼ終わった元麻布A邸にて、お客さまの造作家具の検査に立ち会いました。

造作家具の施主検査@元麻布A邸リフォーム

当初の予定より、家具工事が押しており、結果的には検査するにはまだ早い段階となってしまいましたが、お客さまと一緒にそれぞれの部屋を回ってチェックさせて頂きました。

造作家具の施主検査@元麻布A邸リフォーム

造作家具の一番の大物のリビングのTV収納と絡めた一連の造作は、カラーガラス張りが一部残っていますが、ほぼ終わっておりました。

大理石張り壁の目地チェック@元麻布A邸リフォーム

造作家具とは関係ありませんが、大理石張りの壁の目地について、お客さまのAさまから、今の目地を入れていない状態がかっこよいので、目地をなるべく凹めて、大理石の立体感を出すように工夫して欲しいとのリクエストがありました。

造作家具の施主検査@元麻布A邸リフォーム

先日の僕らのチェック時にはまだ組みあがっていなかった洗面カウンターも大枠が出来上がってきていました。

造作家具の施主検査@元麻布A邸リフォーム

手洗いカウンター背面の洗濯機を取り込んだ収納も箱が組みあがっていました。

来客用トイレの手洗いカウンター@元麻布A邸リフォーム

来客用トイレの手洗いカウンターは水栓金物の取り付けとタオル掛けなどの金物類の取り付けを待つのみです。ギリギリまでお客さまが迷われた手洗いボウルでしたが、カウンターや金物類との色合いもとてもきれいにマッチしていました。

造作家具の施主検査@元麻布A邸リフォーム

2分割して、部屋の奥にウォークインクローゼットを作った主寝室も、クロス張りと床のカーペット敷きが終わり、ようやく部屋としての様相が見えてきました。

造作家具の施主検査@元麻布A邸リフォーム

こちらは玄関框の取り付け準備をしている石職人さんです。事前にL字型に加工された框部材をこれから取り付けてゆきます。

特注取っ手の設置状況確認

こちらは玄関横のカラーガラス張りの扉の特注で作って貰った金物のディテールです。きれいにエッジが立った鉄の加工で、きれいに仕上がりそうです。

お客さまが作った模型を見ながらの打ち合わせ

港区三田A邸

新しく、超ヴィンテージマンションでのデザインアドバイスでのプロジェクト、港区三田A邸がスタートしました。
始まりはメールでのご相談で、港区の三田エリアの高台の絶好の位置にある築年数40年超えのビンテージマンションのリフォームを考えていらっしゃるとのことでした。奥さまのお祖父さまとお祖母さまのお住まいだったお部屋だったとのことで、100平米を超える広さをどう活かすか、相談したいとのお話しでした。



間取り図と一緒にリフォームのご要望リストを送って頂きました。
要約すると、以下のような内容でした。
・リビングと和室とサンルームをつなげて、大きなLDKを作りたい。できるだけ、この空間を広く見せるために、ガラスのような透明感のある素材を使ってもよい。
・掃除機などのモノはなるべく隠して生活したい。
・高級感のある玄関ホールとしたい。
・キッチンと洗濯機の家事導線が短いと良い。
といった、一般的な(失礼…)ご要望でしたので、スタッフと一緒に、一般的なリフォーム案を考えてみました。

上がキッチンをクローズドにしたパターンで、下がオープンキッチンにした場合の間取り案です。まだ、どの壁がRCで撤去できないものか等、分からないことが多い段階での案作成なので、水回りはほとんど動かしていない保守的な(?)リフォーム案です。

最初の無料相談で、このプランをお見せしながらAさまとお話をしてみましたが、実際にお目に掛かってお話をしてみると、普通のお客さまとはかなり違った思考をお持ちの方だということが判りました。
・Mさまが建築士の資格を持っているだけでなく、アトリエ系設計事務所での建築設計の経験がある方であること。
・平面的な間取り以上に三次元的な空間の表現に興味を持っていらっしゃること。
・建材やディテールについても、強い興味を持っていらっしゃること。

これらに加え、予算やスケジュールでもそれなりの厳しい条件があることをお聞きしたので、フルサービスでの設計監理では難しそうなので、デザインアドバイスの方針でお手伝いすることになりました。

色々な条件を鑑みて、2社のリフォーム会社を候補として挙げて、それぞれに現場調査をして貰ったうえでリフォーム案と見積りを作って貰い、そのうえでどちらの会社にするのご判断のところからアドバイスのお手伝いをすることになりました。その際に、当初こちらに送って貰っていた要望書では、ご本人がご希望なさっている内容が伝わらないと思ったので、まずはメールでのやり取りで、要望書から作り直していただくことになりました。

Aさんが書いてくださった要望書を、こちらが赤で添削させてもらったものです。この内容で訂正した要望書をご推薦した2社に送って貰い、それぞれの提案を待ち、ほぼ一月後に一社に絞ることにしたいとのご連絡を頂きました。

実はご推薦した2社のうち1社は、僕らがデザインアドバイスで手伝うことが難しいが、十分以上な設計力を持っている実力派リフォーム会社のB社で、もう一社は僕らが良くデザインアドバイスでお願いしているリフォームキューさんでした。最初の提案としてはB社の方が良かったが、そこから先の伸びシロと、僕らがデザインアドバイスの形でお手伝いできることを勘案して、リフォームキューで進めたいとのお話しでした。

デザインアドバイスの手伝い方の希望は、 「 内装のコーディネート・照明計画のアドバイス・主要ディテールのチェックのアドバイザリーとして、リフォームキューとの設計打合せに2~3回ほど同席し、仕様決定に際してのアドバイスが欲しい」とのお話しでした。

スケジュールもそれなりに厳しいプロジェクトなので、リフォームキューの営業の岩波さんと設計の上山さんも最初から全速力で図面を用意して、そうそうにお客さまも交えての打ち合わせが始まっていました。
設計経験も十分にある方なので、この赤チェック図のような、積極的な設計変更や確認のやり取りがハイスピードで行われているとのことでした。

Aさまとリフォームキューとこちらの3者が集まっての最初の打ち合わせは、高輪のマンションの現地で行われることになりました。

初っ端の打ち合わせは、Aさまが作って下った模型(!)からのスタートとなりました。ご自身が空間を理解するために簡単な模型を作ってくださったお客さまはいらっしゃいましたが、ここまでしっかりとした建築模型を作ってくださったお客さまは初めてでした…

それも、リビングの梁型と天井の形状を確認するために、3つもの模型を作ってくださったのです!
ここまでお客さまが建築設計の知識があって、やる気も見せてくださると、リフォームキューもこちらも相当な覚悟での設計&アドバイス対応が必要になってきますね。