Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

造作家具&造作キッチンの打ち合せ@白金台H邸

白金台H邸

下地工事が全般的に進んでいるヴィンテージマンションリフォームの白金台H邸にて、造作家具の打ち合せをして参りました。

キッチンとリビングのTVボードは、横浜A邸でもキッチンをお願いしたアルノに別途工事としてお願いしており、その他の家具については、建築工事のリフォームキューの下に入って貰っているテラダにお願いしております。

キッチンや柱周りは、家具工事と大工造作工事が絡む箇所が多いので、このようなスケッチを担当スタッフの岩井さんが書いて説明してくれました。

リビングのTVボードも、壁の奥行きや柱型との辛みがあるので、別途工事ではありますが、下地の作り方等については、アルノの鵜飼さんと担当の水野さんがリフォームキューの現場監督の高橋さんと相談してくれています。

うちの岩井さんが書いてくれた各室の展開図です。家具図はこちらでは起こさず、これらの展開図をベースに、アルノとテラダが起こしてくれた図面をチェックしながら進めてゆく算段となっています。

因みに、こちらが僕らの平面図と展開図を元にアルノが作ってくれたキッチン制作図です。こちらで幾度か赤でチェックバックしながら制作図をブラッシュアップして行って貰いました。

浴室の横の洗面カウンターについては、床下に設ける排水関係の点検口の位置と作り方を相談させて貰いました。

背面に見えていたのが、こちらハーフユニットバスです。四周の柱が立っただけでも、部屋のように感じられるから不思議なものです。

キッチン入り口のスイッチ類が入ったこちらの壁もキッチンのカウンターと絡んできます。

こちらリビングの窓際の柱型は、家具工事とは直接絡んできませんが、将来的に外壁に給湯管のコア抜きについて管理組合が許可してくれれば、浴室への追い炊き管が接続できるように、予備のPSを作っている様子です。

 

 

赤坂S邸の一年点検

赤坂S邸

昨年3月にリフォーム工事完了&お引渡しをしていた赤坂S邸に、一年点検で施工をお願いしていたリフォームキューの石原さん、岩波さん、鈴木さんに、うちの担当スタッフだった前田君と一緒に伺って参りました。

元々、お客さまの方から、不具合があった個所をリストにしたものを頂いていたいので、それらを中心に一緒に見て回りました。

と、言いながら、先日の成城Z邸のときのように、アートや家具が入って、生活感と共に暮らしぶりが伝わってくるようになった空間を撮影させて頂きました。こちらはシックで濃厚な油絵が飾られた玄関ホールです。

トイレにはちょうど色味もあった版画が飾られており、とても素敵な雰囲気になっていました。

キッチン正面には、楕円形の鏡と油絵が吊るされており、Sさまらしい空間に代わっていました。メインのリビング空間は、まだ家具が揃っていないとのことで、写真は公開しないでほしいとのご依頼がありました…。

テレビがニッチに掛かって、下部のガラス扉の収納にAV機器が入った様子まで撮影させて頂きました。補修は扉などの大物もあるので、ここから3週間ほど掛かってしまいそうですが、住み心地についてはとても満足して下さっているとのお言葉を頂き、大変ありがたかったです。
Sさま、どうぞ今後とも宜しくお願いいたします!

 

マンションリノベーションのディテール@グランドメゾン伊勢山Y邸

横浜伊勢山Y邸

先月完成して、お引渡しを済ませている高級マンションリノベーションプロジェクト横浜グランドメゾン伊勢山Y邸のディテールの工夫の紹介です。

ランダムに割った特注のスチールサッシが、玄関扉を開けた玄関ホールで来客を迎えてくれます。パッと見では判りにくいのですが、取っ手上の大きな割り付けのガラス部分だけは透明で、その他のガラス部分にはダークなフィルムを貼って、多少プライバシーを考慮したデザインとしています。

特注のスチールサッシのディテールです。以前こちらで紹介した金物工場で作って貰ったものです。ガラスを抑える押し縁をL字型にして、サッシの見附(ミツケ(正面から見た時に幅寸法))を細くして貰っています。

リビング側から見ると、玄関ホールに面した部分だけでなく、その向こうにある柱型の正面まで同じデザインのサッシでカバーしていることが判ります。

ダイニング壁の壁面は、キッチンと同じレベルでクォーツストーンの腰壁を回して、その上部はスチールサッシのデザインパターンを転用した縦横目地のアクセントクロスのパネル張りとしています。使っているのは、1000番代の一般的なビニールクロスですが、パネル張りとすることで、安っぽさが消えていると思っています。

パネル張りクロスと一体に見える正面の引き込み扉は、神谷コーポレーションのフルハイト扉にクロスを巻き込んだものを使っています。通常の取っ手だと安っぽく見えてしまうので、僕らが得意とする特注取っ手を付けて貰っています。残念ながら、梁下のダウンライト照明とキッチンのダウンライト照明の色温度がコントロールできなかったので、一体感が少々損なわれてしまっているのが残念です…。