Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

CGでインテリアイメージの確認@元麻布I邸

元麻布I邸

面積が220平米と大きく、クライアントご夫妻が検討してくださっているインテリアが、クラシカルとモダンの中間の難しいデザインで、そして時間的な制限が厳しい中で、リノベーションだけでなく家具や調度品まで揃えたいという、僕らにとってもお施主さまご夫妻にとっても判断が非常に難しい元麻布I邸では、CG(コンピューターグラフィックス)を使ってインテリアイメージを固めながら打ち合わせを進める方針としています。

元麻布I邸_CGイメージ (1)

大きなグランドピアノを挟んで、リビングとダイニングが並ぶ空間構成となっていますが、こちらはよりクラシカルなイメージのダイニング空間のCG完成予想図です。家具調度品は、これまで仮に選んできたサァラ麻布やフィリップ・セルバ、ベイカー@東京などの家具を入れ込んで貰っています。リノベーション計画上で、このCGのカギになっているのは、キッチンと二枚の大型引き戸で間仕切りができる壁の色味です。

元麻布I邸_CGイメージ (3)

同じアングルのイメージですが、こちらは家具をすべて他社のものに変えたうえで、キッチンとの仕切り扉を閉じて、壁の色味も変えてみたものです。このように、同じアングルのCGでも家具や色味を変えたものを20枚ほど作ってもらい、それらをベースにフローリングや壁デザイン、建具の色味や家具などをお施主さまと一緒に選んでゆくプロセスを取っています。

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Iさまご夫妻とリフォームキューの岩波さんに事務所に来て頂いて、それらのCGと実際の素材を見比べて頂きながら、仕上げイメージを打ち合わせをしている様子です。このレベルのCGを作ってもらうのは、外注事務所にお願いする分時間も費用も余計に掛かりますが、実際に打ち合わせで使わせてもらうと、お施主さまからはイメージが掴み易いので好評です。初めてこのCGをご覧になったIさまたちも、すでに空間が立ち上がっているかのようなイメージを持たれたようで、見ただけで歓声を上げてくださいました!

元麻布I邸_CGイメージ (2)

こちらはダイニングより、もう少しモダンなイメージで仕上げる予定のリビング空間です。ピアノの黒色に合わせて、TVキャビネットも黒で仕上げ、そこにミノッティのモダンなソファが入り、クッションやセンターテーブル上の小物、CGにはまだ反映されていませんが、テーブルランプなどでエクレクティック(折衷様式)風に仕上げてゆく予定です。

元麻布I邸_CGイメージ (4)

アムスタイルにお願いしているキッチンは、モダンなイメージになります。これからお子さまが生まれる予定ですので、キッチンのシンクに立った際に二枚の大型引き戸を開けるとリビングダイニングの奥まで見晴らしが効く設計となっています。対面シンクの背面には黒と大理石柄の大判タイルで作るレンジカウンターがあります。CGの正面奥には、ご主人がとても凝っていらっしゃるコーヒーとワインのコーナーになっています。
これらのイメージを見てくださったIさまからは、キッチンとリビングについては、概ねこのデザイン方針でよいけれど、ダイニングの家具と壁の色味については、もう少しバリエーションを増やしたものを見たうえで検討してゆきたいとのお話を頂きました。色味については、それらをプロのCG屋さんにお願いしてゆくのも難しいので、CGを事前にレイヤー分けしておいて貰い、僕らがフォトショップソフト上で色を調整できるようにしてもらい、もう少しバリエーションを増やしたうえで、ご判断頂くことになりました。

家具の搬入据え付け&設計検査@成城Z邸リノベーション

成城Z邸

成城Z邸にてようやくリノベーション工事がほぼ完了し、家具の搬入設置が始まりました。

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大きなリビングダイニングには、ミノッティでお願いしていたTVボードが運び込まれました。非常に重たいテレビボードなので、組み立てのタイミングでテレビ・ステレオをアイパッドで操作できるシステムを組み込むための配線作業も同時に進めて貰っています。

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すぐに、同じミノッティのソファの搬入組み立ても始まりました。手前にすでに置かれているダイニングテーブルは、お施主さまがこちらのマンションを中古でご購入なさった時に、前のオーナーの方が置いていったテーブルで、こちらもゆくゆくは交換する予定になっています。

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家具の搬入組み立てには2時間ほどの時間が掛かるので、その間に違う部屋の造作家具等をチェックして回りました。LDから長い廊下を経て、反対側にある書斎の様子です。まだ最後の塗装手直しの作業中だったので、部屋中央にいろいろなものが置かれていますが、空間自体はほぼ完成していました。

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こちらは棚に組み込んだ間接照明の明るさが不均一だった書斎の飾り棚ですが、明るすぎたライン照明にフィルムを張って、明度を調整して貰いました。非常に良い感じに仕上がっていました。

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同じ書斎の反対側の壁に設置された本棚と扉付き収納を組み合わせた壁面収納も、養生が取れて全容を確認することができました。リビングで聞いている音楽を、こちら書斎でも引き続き聞けるようにネットワークプレイヤーとステレオシステムを組み込んでもらいましたが、それらの配線も無事終わっていることを確認いたしました。

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書斎奥に繋がった寝室にも、壁かけテレビが取り付けられています。フローリングをボーダー状に作った中に張り込んで貰った厚手の輸入カーペットもとてもきれいに仕上がっていました。

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そうこうしているうちに、書斎と主寝室の窓のカーテン取り付けが始まりました。マナ・トレーディングの僕らの担当をお願いしている松ケ下さんも頑張ってくれています。

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書斎横に設けた大型ウォークインクロゼットです。中央には造作で作ってもらった小物入れ収納です。天板は装飾品を置いても傷がつかないようにベルベット状のウルトラスエードを張ってもらっています。周囲のハンガーパイプ、オープン収納もきちんと仕上がっています。

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東京バススタイルにお願いした浴室は、シール作業中でした。

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廊下途中にある来客用トイレです。養生がすっかりとれ、淡いグリーンの塗装と大理石調タイルと、ペデストール型の洗面の相性もとてもきれいにできていました。

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ほかの部屋のチェックをゆっくりしてからリビングに戻ると、ミノッティの家具類すべての組み立てが無事終わっていました。こちらが指示した図面通りの位置に家具を仮置きしてもらいましたが、実際にソファやダイニングに座ってみての視線と空間のバランスを考えて、レイアウトを微調整してもらいました。モールディングやケーシングがある、少しクラシカルでエレガントな空間に、ミノッティのモダンでスタイリッシュな家具を入れたいというお施主さまのご希望に沿った空間に仕上がってきました!
これで、あとはお施主さまのZさまと一緒に施主検査をして頂いて、お引き渡しへと無事進めそうです。

マンションリフォーム工事進行中@横浜O邸

横浜市O邸

横浜市の100平米超えマンションのリフォームプロジェクト、横浜O邸の工事が着々と進んでおります。

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床フローリングが張り代わり(養生シートが掛かっており見えませんが…)、作り変えた折り上げ天井もほぼ完成しています。冷蔵庫とワインセラーを設置するコーナーも下地工事が終わり、キッチンの背面収納も設置工事中です。

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キッチンの背面収納というと、単純なカップボード(食器棚)が思い浮かびますが、今回はサイズも大きく、収納量に対するお客さまのご要望も大きかったので、色々な工夫と凝ったデザインを考えて、わざわざオーダーキッチンのアムスタイルにお願いしています。まだ組み立て途中なので、全容が見えませんが、右側にはウォールナットの突板で作られたパネルとトール収納があり、中央部にはカウンターと吊り戸が見え、組み立て中の左側にはガラス扉のトール収納がつく計画となっています。

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こちらは作りなおしてもらった折り上げ天井です。ダイニングとリビングで天井高さを2段に変化させ、ダイニングには掘り込みの照明ボックスを作り、クロスも2色で張り分けるデザインとしています。

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玄関ホールから廊下側を見た様子です。右手の壁は大理石張りになるので、ベニヤ板下地に作り変えて貰っています。床は大理石調タイルで、天井の照明も器具交換の上、配置も見直しています。

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上の写真から反対方向を見返した廊下突き当りの壁には、アクセントクロスでデザインを遊んだ壁を作ることになっています。不思議な割り付けのデザインですが、出来上がりを楽しみにしていてください。

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目立たないディテールですが、僕らとの工事に手慣れたリフォームキューの坂本さんたちは、大理石の壁と造作家具の見切りとして鏡面仕上げのステンレスを指し込んでくれています。今回も大理石、タイル、ガラス、鏡、塗装&突板仕上げの造作家具、クロス、塗装が絡み合ったデザインとなっているので、それらの異種素材をどのように見切るのかは、事前に綿密に相談させて貰っています。

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最後の写真は、ベランダの下地工事の様子です。ウッドデッキと人工芝を張り分けるデザインのベランダになる予定です。
暮らしながらの工事でお施主さまにもストレスが溜まってきていると思いますが、もうすぐ完成ですので、どうかあとしばらくお待ちください…。