Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

水まわりアクセサリーのショールーム巡り カワジュン・コーラー・セラ

成城Z邸

細部にもこだわりをお持ちの成城Z邸のお施主さまと一緒に、水回り器具と水回り金物(アクセサリー)のショールーム巡りを致しました。

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最初に伺ったのは、事務所の定番でもある乃木坂のセラでした。浴室のシャワーや洗面所の手洗い器具を中心に見て回りました。

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設計施工でお願いしているリフォームキューの森井さんも同席して貰い、どの箇所のどの設備と器具を決めたいのかを説明して貰いながら、ショールームを見学して回りました(因みにこちらのプロジェクトでは僕らはデザインアドバイスの契約となっています)。

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写真のようなペデストールタイプのシンクや、ちょっとクラシカルでエレガントな雰囲気のある水栓ではZさまが気に入るものが見つかりましたが…

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トイレットペーパーホールダー(紙巻器)やタオル掛けなどの水回りアクセサリー類には良いものが見つかりませんでした。

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次に伺ったのが、こちら箱崎町にあるカワジュンのショールームです(箱崎町の東京シティーエアターミナルの建物の中です)。

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こちらには初めて伺いましたが、大きなスペースに多種多様な金物類が展示されていました。アクセサリー類としては、紙巻器やタオルリング、タオル掛けやフック類に拡大鏡まで、さらには手すりや扉のレバーハンドル、取っ手類などがありました。

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紙巻器やタオルバーは良いものが見つかり、さらに扉のレバーハンドルでも、こちらのデザインのものを気に行ったとのことで、採用することに決まりました。

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ショールーム入り口入った所には、同じデザインの取っ手に違ったメッキを施したレバーハンドルが多数展示されているのが、何よりの圧巻でした。ニューヨークでリノベーションの修業をしていた事務所では、メッキの違いを色々と教えて貰いましたが、こんなに多様なメッキがあることはついぞ知りませんでした…。

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最後に伺ったのが、こちらコーラーのショールームです。場所が高輪と、僕らの事務所からも近いのですが、こちらにも伺ったのは初めてでした。

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エレガント水栓が数多く展示されており、シンプルモダンな日本のデザインに飽きた人にはとても面白いショールームだと思います。

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Zさまも、多様なデザインとメッキの種類には感心してくださいました。良さそうなものも見つかったのですが、サイズ感が少し違っていたのと、ペデストール型シンクとの相性で今回は採用することができなさそうです…。

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ただ、このように一つの洗面所+浴室を、一つのシリーズの金物類で纏め、メッキの色味も統一できることは、僕らにとっては新しい発見でした。今回は残念ながら使えなさそうですが、また別の機会に使えればと思っております。

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最後の2枚はオマケです。白金台の建材商社のコンフォート社から借りていたファブリカのシェ・シリーズのカーペットサンプルを、カワジュンのショールームでZさまに見て頂きました。

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厚みが十分にあり、触り心地もフカフカないかにもアメリカ製のカーペットですが、何より色味の豊富さにZさまも喜んでくださいました。長い一日掛りのショールーム周り、どうもお疲れさまでした!

 

 

デ・マヨ(de Majo)のシャンデリア組立て@白金高輪N邸

白金N邸

2年ほど前にリノベーション工事が完成していた白金N邸に、追加注文で発注していたイタリアのデ・マヨ社のシャンデリアが届いたとの連絡があったので、取付け&吊り込み工事の見学に伺って参りました。

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まずは最初に、無事取付けが終わったモダンデザインの涼やかなシャンデリアの様子です。

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到着した部品は、全てこのようにバラバラの状態で箱詰めされて届きます。まずは部品の欠品がないかを確認の上、取付けをお願いしているリフォームキューのスタッフと電気屋の望月さんで組み立て始めます。

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一つ一つの部品は、イタリアのムラノガラスでできた、とてもデリケートな作りになっていますので、発泡スチロールの板の上に保管してゆきます。

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出来上がってきた部品を、電気結線しながら組み立ててゆくのは電気屋さんの仕事です。因みに、箱を開けてからここまでの作業で4人掛かりで2時間近くかかりました…。

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天井からの配線にシャンデリアの線を結ぶ様子です。元々ダイニングの天井には、後日シャンデリアを設置できるように、電気の配線取り出し口を用意してあり、重量的にも20キロ相当の重さに耐えるように補強して貰っていました。

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無事取付けが終わったシャンデリアとダイニングの組み合わせ写真です。サイズ、色味、明るさ共にきれいに収まっています。

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ダイニングに座って見上げた様子です。天井の丸い折り上げ形状と、メダリオンやレーリングともピッタリ合っています。

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こちらはシャンデリアのタイプとサイズを決めるために行った、昨年の打ち合わせ時の様子です。実物大に拡大コピーしたシャンデリアの平面イメージを紙に貼って、実際にその場に置いてサイズ感を確かめたうえで発注しているので、サイズに間違いがないのです。

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スタッフの竹田さんと一緒にお施主さまご夫妻と打ち合わせをしていた時の様子です。

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最後のこちらの写真は、スタッフも前田君が実物大コピーを張った紙を切っていた時の様子です。結構面倒な作業ですが、この確認作業のお蔭で間違いが発生しないので、これからもこのようなチャンスがあれば、スタッフ一同で頑張ります!

アムスタイルのオーダーキッチン取付け@赤坂S邸

赤坂S邸

赤坂S邸の現場でアムスタイルのオーダーキッチンの取付けが始まりました。

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ボックスとカウンター、機器類の搬入だけで丸一日掛かったそうで、2日目の夕方に現場に行った際には、ここまで組み上がっていました。イメージとして半分ほど組み上がった感じでしたが、まだリビングには多くの箱や機材が置かれており、まだこれから一日半ほど掛かりそうだとのことでした。

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中央に伸びてくるペニンシュラ(半島型)カウンターですが、ダイニングテーブルも兼ねる形になっているので、下で組んでいる箱に比べて、上部のカウンターがキャンティレバー(片側だけが固定された片持ち方式)になっているので、その固定が本日の作業の山場になりました。

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カウンター材を下から支える構造体の取付けの様子です。ベニヤ板のように見えますが、中に鉄板を挟み込んだ特殊な板になっており(取り付け最中の板は単なるベニヤ板で、その三方周りの板が鉄板入りの板です)、それを床材にしっかり固定している箱にガッチリ留め付けています。ベニヤ状の下地板の中央に9カ所のビス穴が見えますが、ここで下地板を固定する仕組みになっていました。

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キッチンの組立てと並行して、写真左奥にある寝室でも造作家具の取付けが進んでいました。

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家具の中央に柱型が見えますが、それを避けるような形で両側上部に扉付きの吊戸棚とオープン棚を設けるデザインとしています。中央の腰板部分がちょうどベッドのヘッドボード代わりになる予定です。

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玄関ホールの2枚の建具を纏めたフレーム部分の造作はすでに完成していました。ウォールナット材にカラーガラスやピクチャーレール、さらに2枚の扉(トイレとキッチン)を枠なしで納めるという、とても難しい家具でしたが、きちんと収まっておりホッといたしました。

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トイレの奥の造作棚の中に分電盤を仕込んでいますが、電気屋の望月さんが作業中でした。

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これだけの数の配線を間違えずに結び合わせてゆく作業は、頭が下がる職人技です。電気屋さんの作業は、上手くできて当たり前で、間違えてしまうとひどい問題が生じるので、ある意味完成してしまうと目立たない作業ですが、僕らのデザイン意図を間違えずに的確に収めてくれる腕前にはいつも感謝あるのみです。

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洗面では、リクシルの既製品のシステムシンクを造作家具のように組み込み作業が進んでいました。隣にセットするトール収納の扉と合せて、既製品シンクの扉も交換することで、一体型に見せようと考えています。

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最後の写真は、引き込み扉が収まった壁と天井の取り合い部分です。先日のブログ記事で紹介したコーナーディテールの個所ですが、塗装とクロスが仕上がって、このようにきれいに収まりました。こちらは大工の内原さんの技術力に感服です。