Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

キッチン機器選定@新宿オゾン

六本木N邸

新築マンションリノベーションの六本木N邸のお施主さまと一緒に、キッチン機器の選定のため、新宿のオゾンに伺って参りました。

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通常はお願いするオーダーキッチン屋さんを決めた上で、そちらのショールーム展示している機器類を中心に選定してゆくのですが、今回キッチンをお願いすることになったSSKはショールームを持たないオーダーキッチン屋さんなので具体的な機器類が見れないことと、新しい機器類もそれぞれ専門のショールームで確認しておきたかったので、新宿に行くことになりました。

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まず最初に伺ったのは東京ガスの新宿ショールームです。オゾンと同じ建物の1階にあり、最新のガス機器を展示しております。いつもはプラス・ドゥ・グリレをお勧めすることが多いのですが、Nさまはガスレンジの清掃性も気になるとのことで、ガラストップでナ天板液晶ナビ付きのエグセ・プラスナビにもご興味があるとのことで、両者を比較させて貰いました。

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ガスレンジ下には電子レンジ機能の付いたコンベックオーブンをご希望でしたので、そちらも一緒に案内してもらいました。大きな七面鳥を焼くわけではないので、電子レンジ機能の使い勝手を重視したオーブンを幾つか紹介してもらいました。

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ガスレンジの次には、オゾンの上階にあるレンジフードの富士工業・innoinno(イーノイーノ)ショールームに伺いました。キッチンのレンジフードでは僕らの事務所の定番となりつつある、アリアフィーナを中心に見学させて貰いました。ただ、先日のオゾン主催のセミナー時に見せて貰った、内部の清掃が不要なオイルスマッシャーシリーズもお施主さまに見て頂きました。
超高速で回転するディスクでレンジフード内部への油煙の侵入を防ぐというコンセプトだそうで、写真のように内部も解体してシステムを説明してもらいました。

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デザイン的にはやはりアリアフィーナがワンランク上なので、こちらもデザインだけでなく、清掃時の様子もNさまに見て頂きました。

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イーノイーノの次はやはりセミナーの際にお世話になったドイツ製金物メーカーのハーフェレのショールームにお邪魔しました。こちらで中心的に見て頂いたのは、写真の引出式パントリー収納です。今回の計画では、冷蔵庫横に奥行き65センチの収納があるのですが、そちらにどれだけのストックが収納できて、どのような操作性能なのかをNさまに体験して頂きました。

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最後はオゾン内の暖炉とコンロショールームです。セミナーの際には会場として使わせてもらった場所で、料理実演をお願いした小早川さんとはすっかり仲良しになったので、彼女にガスレンジの最新情報を伝授してもらいました。

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床暖房が効いた大テーブルにキッチンの図面や貰ってきたカタログ類を広げて、本日見学させて貰った機器類の整理とキッチンの使い勝手、収納方法などについての打ち合わせをさせて貰いました。
先日の「奥さまを喜ばす建築家のキッチン提案」セミナーの際にもお世話になったイーノイーノ、ハーフェレ、暖炉とコンロの各ショールームの皆さま、今回のN邸の打ち合わせもお陰さまでうまく進めることができました!どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

第3回マンションリフォーム事例発表会@REPCO

世田谷区N邸

マンションリフォーム推進協議会(REPCO)主催の第3回マンションリフォーム事例発表会にて発表の機会を頂きました。

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発表事例は、第31回住まいのリフォームコンクールで優秀賞を受賞した世田谷区N邸です。コンクール応募時の「部屋の凹凸を利用した機能付きニッチで生活に潤いを」をタイトルにしてプレゼンいたしました。

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いつもお決まりのパターンですが、既存住宅の問題点を設計者視点で纏めて…

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お客様のリフォームに際してのご要望とそれに対しての設計側の考え方を整理して…

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メインのリビングダイニング空間の周りに、機能と特有の空間性を持ったニッチを配置し行くリフォームが完成したという流れでご説明いたしました。

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他の発表事例は三井不動産リフォームや長谷工リフォーム、ミサワホームイングや住友林業ホームテックなどの超大手企業ばかりの中で、個人設計事務所系はただ一人の発表でした。
3年連続での発表で、今回はオオトリを務めさせていただきました。

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発表会後には、リフォームコンクールの審査委員長である理科大名誉教授の真鍋先生の講評を頂きました。発表会の帰り道、真鍋先生と地下鉄で偶然隣の席に座らせて頂いたので、コンクールや事例発表などでの忌憚のないご意見を伺うことができたのが、また大きな収穫でした。

造作家具の組み立て方@白金台Y邸

白金台Y邸

下地工事が終わったビンテージマンションリノベーション・白金台Y邸の現場に造作家具の箱たちが搬入されました。

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午前中に搬入を終えて、午後から組み立てに取り掛かるとのことで、午後一で現場に行きましたが、写真右側の開口部で見える通り、玄関回りの収納家具の取り付けがすでに始まっていました。

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玄関側からみた収納家具の下地です。正面壁は靴収納の箱を取り付けるので、ベニヤ下地が張られています。天井廻りにはフレームが回るのですが、一部のフレームと取り付けようの下地桟がついていました。

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こちらが天井に取り付けるフレームなのですが、リフォームキューの造作家具工事ではよくお世話になっている島村さんや根津さんたちも相当苦労していました。

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天井に事前に取り付けられた桟はこのようなもので…

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裏返して天井に取り付けるフレーム枠には、このようなスリットがあけてあります。これらがうまくカミ合って、天井に吸い付くように取り付ける算段になっています。

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家具屋さんが描いてくれた図面でも、桟に引っ掛ける形で取り付ける仕様になっています。ただ、コンクリート直に桟を取り付けているのですが、その躯体精度があまり高くないようで、どうも桟が水平に取りついていないことが原因で、取り付けに苦労していました。

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何度も取り外しては、削り合わせて微調整しながら、この面倒な作業を続けてくれていました。結局、僕らが見ている最中にはきちんと取り付けることができず、翌日以降の確認になってしまいました。

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翌日にどのような出来になっているかと楽しみに現場に行ったところ、まだ調整が必要とのことで、このようにベンチとして取り付ける予定のカウンター板が横たわっているだけでした…。近い現場なので、電話で確認しなかったこちらが悪いのは判っているのですが、少しモチベーションが下がってしまいました。

が、その代りにもう一つの造作家具の山場になると思っていた、ダイニングの収納家具が取りついておりました!

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このように家具が取り付けられると、元がどうなっていたかが判らないのですが、真ん中にオープン棚があるその向かって右側は実はコンクリートの柱で、扉はダミーでついているだけなのです。キッチンへの2枚引き戸も無事吊られていました。

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リビングのコーナーの書斎テーブル甲板を取り付けている根津さんに確認したところ、玄関収納は職人さんが最低でも3人いないと組み立てられないとのことで、本日は根津さんも含めて2人しかこれなかったので、後日に廻したとのことでした。

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その代りと言ってはナンですが、玄関反対側の小物入れ兼傘ハンガーもきれいに取りついておりました。

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日を改めて、3日後に現場に行ったところ、玄関収納家具はきれいに取りついておりました。養生されていて良く判りませんが、ベンチや握り棒も固定されており、家具の壁面には大理石のモザイクタイルも張られていました。

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廊下側から見返したベンチ付き玄関収納です。この一台の家具で、靴収納と靴の脱ぎ履きのためのベンチを兼ねる便利な家具になる予定です。DSC_8835_pt

ここまで頑張ってくれた造作家具屋さんたちには感謝あるのみです。こちらの写真は、造作家具取り付けの際に必要になる7つ道具です。通常の大工さんに比べても細かい調整作業が多いので、道具も細かい作業に向いた専門的な道具が多く見えますね…。今度時間的な余裕があるときに、道具の説明も聞かせて貰います。