Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

横浜O邸 施主検査後のお引渡し

横浜市O邸

横浜市の大型高級マンションリノベーションプロジェクト、横浜O邸の工事が無事終わり、お引渡しを致しました。

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こちらは、お引渡しに先立っての施主検査の様子です。通常のマンションリノベーションの流れでは、設計検査から施主検査、それらの是正工事を終えてから竣工お引渡しとなるのですが、今回はスケジュールがタイトで、住みながらのリノベーションであったこと、そして何より、奥さまがご妊娠中でもうすぐお子さまが生まれる予定とのことで、ご出産の前から住み始めて、家の使い方に慣れてきたいとのご希望を伺っていたので、検査はするけれどもその是正工事は、後々落ち着いた時に行うという変則的な流れになりました。

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僕らも設計としてチェックしているように見えますが、今回はデザインアドバイス業務で、現場監理は仕事の範疇から外れおり、あくまでもお施主さまの代理として現場を見るという契約でのお仕事でしたので、これも施主検査のお手伝いをしているという形になっています。とはいえ、実際には僕らが検査をしてお施主さまにご説明しながら施工をお願いしたリフォームキューに是正箇所を伝えていく形になってしまっていますが…。

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僕らのデザインアドバイス契約では珍しいのですが、今回は家具も搬入設置しての検査で、お施主さまご夫妻は施工状況をチェックすることより、お子さまが生まれてから、どのようにこの空間で暮らしてゆくかに思いを巡らしてくださっているようでした。写真正面奥に見えているキッチンは、本体は既存再利用ですが、背面収納はアムスタイルのオーダー品です。

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一通りの検査の後に、リーバのダイニングテーブルを使って、竣工お引渡し書類の受け渡しをしている様子です。奥さまはミノッティのソファーに座って、家具レイアウトが良いので新しい家族が増えてからも楽しい生活がおくれそうだと喜んでくださっておりました。

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ダイニングテーブルの上に、新しくペンダント照明を設置なさりたいとのことでしたので、こちらで幾つかの候補となる照明器具のカタログを持ってきておりました。

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以前にもブログでご紹介いたしましたが、ペンダント照明のカタログを原寸に拡大したシートを現地に持ってきて、それらをダイニング上に吊るして、サイズやデザインがうまくマッチするかを確認して頂きました。いくつか良さそうな候補が見つかったのですが、これからのご出産を控えて、忙しくなることが予想されているので、照明についても落ち着いた頃に再度検討することに決まりました。

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照明ついでですが玄関ホールが暗く感じるとのことでしたので、天井のユニバーサルタイプの照明(首振り可能なダウンライト照明)を大理石(ダークセルベ)張りの壁に当ててみたところ、部屋の明るさの体感照度が上がったので、大丈夫だとのことになりました。照明を照らす位置を調節することをシューティングといいますが、改めてその重要さを再認識いたしました。

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最後はお決まりの、お施主さまと工事関係者揃っての記念写真です。左から、リフォームキューの現場監督の織田さん、営業・設計の坂本さん、Oさまご夫妻、うちの担当スタッフの前田君、そして僕、各務です。背面のテレビ収納家具は、僕らのデザインスケッチをもとに、坂本さんが一所懸命に図面化して作り上げてくれた大作です。
お施主さまからはデザイン的には大変満足がゆくマンションリノベーションになったこと、そしてギリギリではありますがご出産の前に何とか間に合ったこと、内装デザインと一緒に選んだ家具やラグがマッチしていることを褒めて頂きました!これからフレッシュなメンバーを迎えて、新しい生活が始まるOさまご夫妻、どうぞここでの生活を存分にお楽しみください。

工事契約後は家具・オーディオシステムSR見学@元麻布I邸

元麻布I邸

ここまで4か月ほどリフォーム会社も含めてお打ち合わせをしてきた元麻布I邸のリノベーション計画、ようやくデザイン内容も固まり、工事金額も全容が見えてきたので、工事着工準備に入るために、お施主さまとリフォームキューとの工事契約を結ばせいただきました。

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契約書の内容は、事前にPDFでIさまご夫妻にお送りして、疑義についても確認済みでしたので、当日はお名前と住所を記入して頂き、捺印してただくだけの簡単な手続きで終わりました。とはいえ、これでいよいよ工事の準備が始まりますので、こちら設計側も気合が入ってきます。笑いながら契約後の流れを説明してくれているのが、リフォームキューの岩波部長です。

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ちなみに、契約を結ばせていただいたのは、ソファー購入が決まったミノッティのショールームの場所を借りてのことです。

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リノベーション完成に合わせてソファを入れるために、当日ソファーの張り地も決定させて頂きました。ソファーの生地も、先日お作りした完成予想CGがあったことで、とてもスムーズに決めて頂くことができました。ソファーとして採用が決まったのはWHITEというソファタイプです。

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まだ、ダイニングチェアが決まっていないので、すぐ近くのフィリップ・セルバのショールームも続けて訪問いたしました。

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ダイニングテーブルは、サァラ麻布のもので、脚をカットして日本サイズに変更することになっているので、フィリップセルバのダイニングチェアも足カットが可能かを確認して貰うことになりました。モダンなリビングとエレガントなダイニングを空間的にどう繋げるかは、まだ悩んでおりますが…。

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別の日程ではありますが、お見せした完成予想CGの色のバリエーションを作ったものを現地に持ち込んで、実物素材の色味と合わせて、どれを採用するかの打合せもさせて頂きました。

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デザイン以上に色味は、個人的な指向が強く反映し、微妙な違いでも好き嫌いが判れるところなで、ここから何度も色サンプルを作ってもらいながら、徐々に詰めてゆくことになります。

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キッチンでは、床タイルをツヤありにすべきか、ツヤなしにすべきかを迷っていらっしゃったので、こちらもCGを2通り作ってもらったうえで、両者のタイルを並べて見比べて頂きました。こちらについては、ツヤありのタイプを採用させていただくことが決まりました。

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その後は六本木にあるB&O(バング・アンド・オルフセン)のショールームを訪問いたしました。テレビとオーディオシステムを連動させるだけでなく、照明のオン・オフや照度調整、電動カーテンのコントロールまで、iphoneかipadでコントロールできるシステムを、担当の阿南さんに説明して貰いました。

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どちらかというとテレビよりも音楽を聞くことがお好きなIさまご夫妻ですので、残念ながらB&Oの超高級テレビにはそれほどご興味を持たれなかったようですが、

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スピーカーシステムは、すべての機種を聞比べて頂いたところ、やはり安価なモデルではご満足頂けないことが判りました。リビングダイニグだけでなく、書斎、寝室に加え、キッチンでも音楽を聞けるようになさりたいとのご要望でしたので、これからB&Oにそのシステムを提案して貰い、見積りもお願いすることが決まりました。

 

 

リノベーション再販マンションに高級家具を採用する理由について

青山P邸

中古で購入したマンションにデザインリノベーションを施して再販しようという青山P邸プロジェクトですが、当初設定した設計デザイン内容で、①LDK+玄関のリフォーム、②LDK+玄関+浴室+トイレ+ユーティリティー、③それらに各寝室まで加えた全面リノベーションの三種類の見積りが纏まりました。三者をお施主さまのPさまと比較検討した結果、③の全面リノベーションで進めようとのことで決まり、見積りをお願いしていたスタイルイズスティルリビング社(以下SISL)工事契約を結ぶことになりました。

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左から、各務、お施主さまのPさま、SISLの齋藤さんと荒井さん、うちの担当スタッフの竹田さんでの着工前の記念写真です。

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ちなみ、こちらが3種類の見積り範囲を示した、見積り用の平面詳細図です。上から③、②、①と並んでいます。③と②については、各個室のリフォーム費用がそれほど高くなかったので、悩む必要はほとんどありませんでしたが、お風呂をやりなおすべきかの判断が絡む①と③では、リノベーション後の再販に於いての商品性ということでPさまと一緒に随分悩んだうえで、立地性やライバルとなるであろう付近の新築マンションとの比較などから③の全面改装という判断を下していただきました。

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工事契約は、当初設定した仕上げ材の内容で入っていますが、まだ工事着工まで少しの猶予があるので、本当にその内容で良かったか、他に仕上げ材を変えるとすれば、どのような候補があるかについてもPさまに見て頂きました。

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今回のリノベーション再販プロジェクトに於いては、家具も入れたうえで、ショールーム的に見せながら販売することを計画しているので、別日にPさまと一緒に高級家具屋のアルフレックス恵比寿ショールームに伺ってまいりました。家具付きで販売することができればそれで良いとしても、もし購入なさる将来のお客さまから家具は不要と言われてしまった場合には、ご自宅用としても使える家具を入れたいとのことでしたので、通常のリノベーション再販ではあり得ないほどのグレードのソファを見て回りました。
一般に新築マンションのモデルルームでも、リノベ―ション再販の販売時にも家具や調度品を設置したうえで、販売営業するのが一般的ですが、家具を入れた場合のメリットは、以下の通りです。

  • 家具が入っていることで、そこでの暮らしのイメージが湧くこと
  • 家具が入っていないガランドウの空間より、家具が入っているときの方が広く感じる
  • 販売営業する際に、ソファやダイニングテーブルがあった方が、お客さまが長時間滞在してくれる

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ひとつのモデルルームで、数十戸、あるいは数百戸の営業用に使える新築マンションのショールームでは、家具購入費にふんだんな営業用予算が使えますが、たったひとつの住戸のリノベーション販売用のケースでは、安価なリース家具を使うのが一般的です。これだけの費用をかけた家具を入れることは、商売としてはどうかということになりますが、ご自宅用をしばらくこちらに仮置きするという考えかをしてくださるPさまのフレキシブルな発想で、とても良い家具を入れることができそうで、ワクワクしております。

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こちらは、Pさまが以前ショールームで拝見して一目ぼれしてしまったという、タイム&スタイルの大型ダイニングテーブルです。

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ブリッジアクロスというユニークな名前のテーブルで、ウォールナット剥板(ハギイタ)のエッジもシャープに仕上がっていますが、一番の特徴は銅の鋳造で作られたこの脚部だそうです。部屋の仕上げ材とのマッチングも問題なさそうだったので、このテーブルで長さ2600(!)のものを図面い入れ込んだ上で全体のデザインを検討することになりました。

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ダイニングチェアについては、Pさまが以前よりお付き合いのある家具屋リッツウエルのものを見てほしいとのことで、初めてリッツウエルの青山ショールームを訪問してきました。

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ちょっと武骨なフレームデザインが、先ほどのタイム&スタイルのダイニング机と相性が良さそうだったのと、イスとしてのクオリティーの良さと価格のコストパ―フォーマンスが良さそうでしたので、座面の張地として良さそうなものを二つサンプルを頂いて、見積りをお願いしつつ、全体の色味を検討してゆくことになりました。

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最後のスケッチ図面は、SISLの齋藤さんと荒井さん、うちの担当スタッフの竹田さんが現地で打合せをして、質疑が上がっていた箇所についてのディテールや仕上げのイメージを描き込んでくれたものです。
今回もフルの設計監理ではなく、デザインアドバイスとしてお手伝いすることなっております。初めてご一緒するSISLとなるべく早くにリノベーションのイメージを共有できるように、現地での打合せ回数を増やして、やなるべく多くのスケッチを提出するようにしたいと考えております。