マンションリノベーションあk坂S邸プロジェクトは、リフォーム本体工事は設計施工でリフォームキュー、キッチン工事は施主支給でアムスタイル、浴室工事も施主支給で東京バススタイル、僕らカガミ建築計画がデザインアドバイスと工事分担が決まりました。今回の工事体制では、全体の責任を持って、工事の取り合いや工程を管理する会社がないので、解体前に再度各施工側の責任者が集まって、それぞれの役割分担を再確認いたしました。
一番絡む工事があるリフォームキューとアムスタイルの打合せでは、リフォームキューの工事管理の石原さん、アムスタイルの設計の宮本さんと工事管理の寺口さんに集まってもらい、それぞれの工事の分岐点を確認するとともに、レンジフードのダクトルートも一緒に確認して貰いました。
キッチンがダイニングやリビングとも溶け合うようなデザインを考えているので、リビングの柱形をキッチンパネルで隠す工夫についても、寸法や取り合いを一緒に確認いたしました。
リフォーム工事との絡みが比較的少ない、東京バススタイルは社長の眞柄さんが調査解体時に開けた壁孔から配管位置や寸法を計算して、リフォームキュー側に報告してくれました。
工事区分が明確になった時点で、解体工事がスタートいたしました。こちらのマンションでは、同時に大規模リノベーションが10件近く動いてるそうで、搬入搬出用のエレベーターの確保が一大事で、行程をエレベーターが確保できたタイミングに合わせて組んでゆく必要があるそうです。
床撤去で露わになった床下の給水給湯管と排水管とガス管です。排水管の位置によっては、オーダーユニットバスの設置位置が変わってくる可能性がありましたが、この状態であれば問題がないことが判り、ホッと致しました。
天井ボードの撤去で、天井裏の排気ダクトのルートも判りました。おおよそ、図面と当初の想定通りでしたが、一か所だけ思わぬか所を浴室からの暖房換気扇のダクトが通っていたので、これだけだデザインにも影響を及ぼすので、写真で状況をお施主さまにご説明して、追加費用をお願いしてルート変更させて貰うことになりました。
普段のマンションリノベーションでは見慣れない部材が壁裏から現れてきました…。
こちらは建物の揺れを軽減するための装置で、制振ダンパーと呼ばれるものです。
設計図に記載があったので、当初からこの制振ダンパーが現れてくるとは判っていました。ただ、その位置(角度)が正確には分かっていなかったので、現地の壁に黄色いテープでマーキングしてみました。というのは、このダンパーの奥に見える壁が隣接住戸との間仕切壁で、ダンパーが設置された部分も専有部なので、隙間をうまく使えばボーナスの収納が得られると考えたためです。この様子をお施主さまにお見せして、新たなボーナス収納をご提案しようと思っています。
そうこうしている間も、お施主さまのSさまとは事務所で打合せを行いました。まだ、最終決定ができていなかった、仕上げ材量とその色味、ツヤをサンプルを見ながら打合せいたしました。
それぞれの部屋毎に仕上げ材の候補となっていたものを並べ、壁材や扉の仕上げ材などを交換しながら、一番しっくりする組み合わせを考えてゆきました。写真は、キッチンと絡むダイニング部分の仕上げ材で、床はスカンジナビアンリビングのオークホワイトオイル仕上げ、ウォールナットの柾目突板に薄い灰色系のカラーガラスの組み合わせと決まりました。
各部屋ごとに決まった仕上げ材の組み合わせを忘れないように、お施主さまのSさまとリフォームキューの岩波さん、そして僕らと三者がそれぞれのカメラや携帯で撮影して記録してゆくことになりました。