Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

リフォームプラン作りと先行解体

青山I邸

マンションリフォームのデザインアドバイス業務でお手伝いしている青山I邸では、リフォームプラン作りと解体工事が同時に進んでいます。

 

こちらは現地の解体がすでに始まっています。大手ゼネコン施工の高級マンションなので、図面の信頼度は高いそうですが、それでも、イザ解体してみて、リフォームでできないことがあることは避けたいとのことで、設計施工で請け負っているM社の方で、先行解体をしてくれています。

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もっとも状況が判らないのが、水回りでした。図面で確認する限りは水回り周辺の床スラブは一段下がっているようでしたが、シンダ‐コンクリートが撃ち込まれているようでした。浴室周りの壁も、コンクリートブロックではなく、コンクリートの躯体であることが判明しました。

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もう一つの水回りブロック周辺も、やはりスラブが一段落とされていました。こちらは外壁側にゲスト用トイレを持ってゆく予定なのですが、床下で排水管を回せるかが、この状況でほぼ見えてきました。

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解体と同時進行で進んでいるリフォームプラン作りの様子です。基本的にはIさんたちの要望を聞いて、M社とカガミの三者で基本のプランに手書きでスケッチしてゆき、それを次の週までにM社側でプランに纏める。そしてそのプランをPDFで次回打ち合わせの2日前までに送ってもらい、以前の打ち合わせ内容が反映されていない点や、こうしたほうが良いのではと考えたポイントをこちらで書き加えて、Iさんに送って検討してもらうという流れで進めています。

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マンションなので100%コダワルわけではないのですが、知り合いに風水が詳しい人がいらっしゃるそうで、水回りの位置については、この風水チャートを重ねて、プランの妥当性をチェックして貰っています。

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そうこうしているうちに、現場も廃材が搬出されて、きれいなスケルトン状態へと解体されていました。160平米越の面積があるので、スケルトンになると本当に広く感じますね!

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天井からぶら下がっているカセット式エアコンは再利用することになっています。大きな梁が何本もとおっていますが、スリーブの位置もこれでハッキリとわかります。

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気になっていた浴室周りもきれいに解体されていました。年齢的にも、浴室床はほかの室内床とフラットのバリアフリーに仕上げてもらいたいとの強いご要望があったので、浴室や洗面周りのシンダ‐コンクリートまできれいに撤去されていました。

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PS(パイプスペース)周りの排水管の取り出し位置が確認できました。PSの向かって右側に設置予定の洗濯機だけは、どうしても排水との関係で一段上がってしまいそうですが、その他の水回りについては、すべてフラットで納めることができそうでした。

 

 

 

照明スイッチ&コンセント位置の確認@六本木N邸

六本木N邸

僕らの事務所では、以下の2つの工事のタイミングでお客さまに現場を見て頂くようにお願いしています。

  1. 解体後墨出し時
  2. 壁下地が立ち上がってボードを張る直前

1の墨出し時は当初の想定時と解体した後で違った場所があった場合に、どのように調整してゆくのかを現地で見て貰うことを目的としています。2の壁下地のボード張りの直前では、照明スイッチとコンセントの位置を確認して貰うようにしています。

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実際には壁のボードを張り始めている個所もありますが、壁下地が立ったことで、どこからどの部屋に入って、どこで照明のスイッチを入れて、どこで消すのかという暮らしの動線を想像しながら、スイッチの位置を確認してゆくことができるのです。ただ、ボードを張ってしまうと、その後にスイッチやコンセントの位置を変更するには、再度ボードを剥がす必要が生じるので、このタイミングがベストなのです。

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勿論、設計時にライトのスイッチ位置やコンセントを図面上で説明させて頂きますが、このような図面なので、見慣れていない方にはその位置関係がうまく掴めないようなのです。

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Nさまの奥さまに立ち会って頂き、一つ一つをご説明していたったところ、スイッチの位置変更が2か所にコンセントの数の追加が3か所になりました。僕らも何度も図面上で暮らしのパターンをシュミレーションして決めているのですが、やはりそこに暮らす方が真剣に考えると足りない部分が見えてくるようです。

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当日変更が決まった個所を、スタッフの竹田さんが、工事をお願いしているリフォームキューの現場の富田さん、営業の坂本さん、そして電気の職人さんに説明している様子です。

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当日もう一つお施主さまにお願いしていたことは、リビングダイニングの大空間の窓に付けるブラインドの色決定でした。ハンターダグラス社のシルエットシェードを採用する予定でしたが、現地で窓の外がどれくらい透けるか、どこからの視線が気になるかを見て頂きながら、色味を決定することができました。

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ちょうどこの日は、奥さまの洗面所に設置する特注のシャワーブースの設置のタイミングでした。お馴染みの東京バススタイルにお願いしたシャワーですが、入って正面の壁に大判のタイルを使っており、その様子を奥さまと一緒にチェックさせて貰いました。
採用した大判タイルはABC商会のマルミーマックスファインというタイルで、厚さ6ミリの薄さで最大3000×1500ミリのサイズが取れるという製品です。因みに左手前に置かれているのもシャワーブースの壁パネルですが、こちらの壁には水栓類が付くので、それらのための先行配管が背面に設置されているのが判ります。

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こちらは以前、赤坂にあるABC商会のショールームを訪問した際に、吹き抜けの壁に張られた、そのマルミーマックスファインを見学した際の写真です。

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希少な大理石のカラカッタの模様と白い部分の透明感がうまく表現されているタイルだったので、いつか使いたいと思っていたものでした。

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奥に見えるシルバーの柱に囲まれた個所に奥さま専用のシャワーブースが設置されるのです。

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シルバーの柱は、壁下地のLGSで、その中にサイズ特注で作ってもらったシャワーブースの防水パンが設置されています。

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正面の壁に貼られているのがマルミーマックスファインの大判カレカッタ模様タイルです。1時間ほどの滞在時間の間に、3面の壁面が立ち上がるというハイスピードでの組み立てです。

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この日は僕にもキッチンの床下の設備配管のチェック、

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リビングダイニングの天井裏のエアコンダクトの位置確認、

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壁裏に埋設するテレビやAV類のためのCD管の太さなどを確認することができました。お忙しい中、現場の確認に来てくださったNさまの奥さま、どうもありがとうございました。

富裕層・セレブ向け雑誌「Pavone」に掲載されています

南平台N邸

富裕層・セレブ向け雑誌の「Pavone(パヴォーネ)」の2015年冬・春号(34号)のLWL広告記事に僕らの高級マンションリノベーションの取り組みが紹介されています。

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LWLはLiving Wellness in Luxuryの略称で、住空間の設備・仕上げ材の最高級ブランドが集まったブランドグループです。以前、僕らもLWL主催のセミナーでお話をさせて頂きましたが、そのご縁で今回の記事が実現したようです。ドイツ製輸入キッチンのポーゲンポール、デザイン+機能性で海外でも高評価な浴槽メーカーのジャクソン、テレビを鏡の裏に仕込んだシステムを開発したグラス・ルーチェ、家庭用・最先端トレーニング機器のテクノジムなどのいつもお世話になっているブランド協賛してくれています。

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因みにこちらの雑誌は、限られた本屋でしか販売されておりませんが、ラグジュアリーホテルや高級クリニック、銀行のプライベートバンカー部門などに置かれているそうです…。

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事例写真としては、南平台N邸六本木T邸が紹介されています。なお、一般にこの手の雑誌は、記事のようで広告だったり、提灯持ちの記事ばかりのことが多いようですが、今回はきちんと出版元のKPクリエイションズから編集部の方がこちらの事務所に来てくださり、たっぷり1時間半ほどお話させて頂いた内容が纏められております。