Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

造作家具の組み立て方@白金台Y邸

白金台Y邸

下地工事が終わったビンテージマンションリノベーション・白金台Y邸の現場に造作家具の箱たちが搬入されました。

DSC_8791_pt

午前中に搬入を終えて、午後から組み立てに取り掛かるとのことで、午後一で現場に行きましたが、写真右側の開口部で見える通り、玄関回りの収納家具の取り付けがすでに始まっていました。

DSC_8812_pt

玄関側からみた収納家具の下地です。正面壁は靴収納の箱を取り付けるので、ベニヤ下地が張られています。天井廻りにはフレームが回るのですが、一部のフレームと取り付けようの下地桟がついていました。

DSC_8807_pt

こちらが天井に取り付けるフレームなのですが、リフォームキューの造作家具工事ではよくお世話になっている島村さんや根津さんたちも相当苦労していました。

R0047311_pt

天井に事前に取り付けられた桟はこのようなもので…

DSC_8810_pt

裏返して天井に取り付けるフレーム枠には、このようなスリットがあけてあります。これらがうまくカミ合って、天井に吸い付くように取り付ける算段になっています。

R0047323_pt

家具屋さんが描いてくれた図面でも、桟に引っ掛ける形で取り付ける仕様になっています。ただ、コンクリート直に桟を取り付けているのですが、その躯体精度があまり高くないようで、どうも桟が水平に取りついていないことが原因で、取り付けに苦労していました。

DSC_8825_pt

何度も取り外しては、削り合わせて微調整しながら、この面倒な作業を続けてくれていました。結局、僕らが見ている最中にはきちんと取り付けることができず、翌日以降の確認になってしまいました。

DSC_8861

翌日にどのような出来になっているかと楽しみに現場に行ったところ、まだ調整が必要とのことで、このようにベンチとして取り付ける予定のカウンター板が横たわっているだけでした…。近い現場なので、電話で確認しなかったこちらが悪いのは判っているのですが、少しモチベーションが下がってしまいました。

が、その代りにもう一つの造作家具の山場になると思っていた、ダイニングの収納家具が取りついておりました!

DSC_8832_pt

このように家具が取り付けられると、元がどうなっていたかが判らないのですが、真ん中にオープン棚があるその向かって右側は実はコンクリートの柱で、扉はダミーでついているだけなのです。キッチンへの2枚引き戸も無事吊られていました。

DSC_8864_pt

リビングのコーナーの書斎テーブル甲板を取り付けている根津さんに確認したところ、玄関収納は職人さんが最低でも3人いないと組み立てられないとのことで、本日は根津さんも含めて2人しかこれなかったので、後日に廻したとのことでした。

Exif_JPEG_PICTURE

その代りと言ってはナンですが、玄関反対側の小物入れ兼傘ハンガーもきれいに取りついておりました。

Exif_JPEG_PICTURE

日を改めて、3日後に現場に行ったところ、玄関収納家具はきれいに取りついておりました。養生されていて良く判りませんが、ベンチや握り棒も固定されており、家具の壁面には大理石のモザイクタイルも張られていました。

Exif_JPEG_PICTURE

廊下側から見返したベンチ付き玄関収納です。この一台の家具で、靴収納と靴の脱ぎ履きのためのベンチを兼ねる便利な家具になる予定です。DSC_8835_pt

ここまで頑張ってくれた造作家具屋さんたちには感謝あるのみです。こちらの写真は、造作家具取り付けの際に必要になる7つ道具です。通常の大工さんに比べても細かい調整作業が多いので、道具も細かい作業に向いた専門的な道具が多く見えますね…。今度時間的な余裕があるときに、道具の説明も聞かせて貰います。

仕上げ材決定@六本木N邸

六本木N邸

ここまでデザインを続けてきた新築高級マンションリノベーションの六本木N邸ですが、仕上げ材を纏めた状態で見て頂き、最終決定をいたしました。

R0047070_pt

左下の黒いフローリングを基調として、木目に癖がないウォールナット突板やレザー、大理石(灰色と白)とカラーガラス、アクセントとなるカラークロスなどを使って、シックかつスタイリッシュなデザインを目指します!

R0047067_pt-2

僕らのモットーとしては、マンションリノベーションをする現地の光環境の中で確認してもらうようにしています。素材だけではなかなかイメージが掴めないので、それらを使った僕らのデザイン事例の写真や参考になりそうなイメージを見て頂きながら決定してゆきました。

R0044177

こちらは仕上げ決定の2日後ですが、施工会社2社に見積り依頼いたしました。平面図・展開図・仕上げ表、それにお施主さまにもお見せしてきた仕上げが伝わるイメージシート、これまでの工事で使ってきた類似事例のスケッチなどを渡して説明してゆきました。

R0044419

施工会社2社の人たちにも天井裏や床下の設備配管なども見て貰いました。

R0044406

新築高級マンションは天井裏も余裕があるので、設計もやりやすいのです。既存の折り上げ天井の位置を変えたかったのですが、できることを再確認いたしました。

R0044420

床下の置床下地と排水管のルートを確認した写真です。こちらは、それほどの余裕がありませんが、管理組合からコピーを頂いた図面とほぼ同じルートを通っていることが確認できました。

R0047073_pt

分電盤と弱電盤も少しですが移設するので、それらが可能かを見て貰いました。施工会社2社ともに、設備関連の移設は僕らと同じ見解であることが確認できました。今後は積りを待って、比較表を作りながら価格交渉をして、施工会社を決めてゆくことになります。

 

 

虎ノ門ヒルズレジデンス・リフォームの竣工検査

虎ノ門ヒルズM邸

新築・超高級プレミアムマンション、虎ノ門ヒルズレジデンスのリフォーム工事が一通り終わり、お施主さまと一緒に竣工検査をさせて頂きました。

DSC_8345_pt

元が相当にスタイリッシュでハイエンドな仕上げだったので、工事が完成しても、どこをどのようにリフォームしたのか判りにくいところが悔しいところですが…。
この写真で写っている範囲では、左側の壁面の石張り、正面テレビ収納壁の新設、キッチン手前の袖壁とプライベートへの扉の撤去、折り上げ天井のレーリング、他にも照明の再レイアウトなどが今回のリフォームの成果です。

DSK_8399_pt

検査しながら、同時に取扱い説明も行いました。テレビとAVシステムはお施主さまもこだわりを持っていらっしゃる部分なので、テレビ収納の仕組みや使い方もリフォームキューの岩波さんに説明してもらっています。

Exif_JPEG_PICTURE

キッチンの壁面のカラーガラス張りの出来栄えを確認してもらっている様子です。

Exif_JPEG_PICTURE

袖壁の高さやデザインも気に入って頂けたようでホッとしております。目立たない部分ではありますが、いざ住んでキッチンを使い始めてみると、この便利さが判って頂けると思っております。

FILE0051_pt

玄関ホール正面のカラーガラスのデザイン張りもとてもうまくいきました!天井が高くてバランスが判りにくいですが、リビングへの引き戸もきれいにマッチしてくれています。

R0047192_pt

まだ、是正工事や追加の工事が残っておりますが、ひとまず工事が終了したので、お施主さまとリフォームキュー、僕ら設計と一緒の記念撮影をお願いいたしました。左から、うちのスタッフの前田君、。リフォームキューの岩波さん、お施主さまを挟んでキューの今田さん、そして各務です。
ここからは是正工事と並行して、カーテンやラグの敷き込み、家具のレイアウトやアート選定が始まります。こちらもどうぞ宜しくお願いいたします。