Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

高級外人仕様マンション南麻布S邸リノベーションプロジェクト

南麻布S邸

港区南麻布で新しいプロジェクト、南麻布S邸リノベーションがスタート致します。築23年のマンションの高級外国人仕様マンションでで、Sさまご夫妻が新たにご購入なさったこちらの部屋は212平米(64坪)の広さです。いつも工事でお世話になっているリフォームキューさんからのご紹介プロジェクトです。

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大きなリビングダイニングの右奥には扉でLDと繋がるファミリールームが見えています。ファミリールームは外国人仕様ではよく見かけますが、今回は間取り的にリビングを通らないと使えない構成なことと、大きなリビングダイニングとオープンなキッチンをお望みなので、大きく間取りを変えることが必要になりそうです。

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LDの天井ですが、折り上げ部分が2箇所空いています。低い部分で2450ミリ、高い部分では2750ミリの天井高ですが、もっと高くなさりたいとのことで、梁の位置や天井裏設備の配管ルートを特定する必要があります。

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玄関ホール正面のガラス扉奥がリビングダイニングで、右手にはユーティリティーを経てキッチンへの動線が、左手の暗い廊下の先にはプライベート諸室があります。いわゆるPP分離(パブリックとプライベートの分離)がなされていますが、玄関ホールがそのピボットになっているのは不便そうです。

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キッチンは当初は外国人仕様だったものを、一度リフォームされた形跡があります。ただ、冷蔵庫とシンクの位置が遠すぎたり、面積が広い分使い勝手が極端に悪そうなので、こちらも大きく手直しする必要があります。ドラム式の洗濯機・乾燥機がキッチンと連続したユーティリティーに並んでいるのも外国人仕様の特徴ですね。

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こちらも一度リフォームされた洗面・トイレ・浴室の水周り3点セットです。変形の浴室や、浴室の入り口にかぶったトイレのレイアウトはあまりうまくはありません。

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事前に伺っていた大まかなご要望に合わせて、初回訪問時に用意しておいたリフォーム案のスケッチ図です。ちょうど今奥さまがご妊娠中で、リフォーム工事の途中にはお子様が生まれる予定とのこと伺っていたので、ベビーカー置き場や子供の動線を考えたリフォームプランです。キッチンや水廻りについては、2つの案を作ってみました。
このプランを気に入って下さったことと、この日初めてお目に掛かったのですが、以前から奥さまが僕らのホームページを偶然見てくださっていたそうで、これまでのリフォーム事例を気に入って下さっていたとのことで、後日、正式にリフォーム計画を進めてくれとのご依頼を頂きました!
その後、こちらのプロジェクトは設計・工事が進んで、すでに完成しております。完成後の様子は、南麻布S邸リノベーションをご覧ください。

 

 

お施主さまのリフォーム現場確認

高級高齢者向けサービスアパートメントS邸

高齢者向け高級サービス付き賃貸マンション・MレジデンスのS邸のリフォーム工事現場も造作家具がほぼ入り、空間の全体像が見えてきた段階なので、お施主さまのSさまご夫妻をご案内致しました。

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まだキッチンの収納部分の扉が完成していない段階でしたが、空間の広がり、仕上げ材料の色味等、全体に気に入って頂けたようです。

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リフォーム工事をお願いしている高島屋SCの担当者の横塚さんが現場を案内してくれました。

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主寝室から開口部を経て、LDを抜けてサブの寝室へと視線が抜ける道筋です。これなら夫婦別室でも、目線も声も届きそうだと安心して頂けました。

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主寝室のクローゼット収納と書見用の造作テーブルもほぼ完成しております。

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サブの寝室の引き込み扉の詳細です。特注で作った取手とガラス開口を一体化させたデザインです。使い勝手も良さそうでした。

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玄関脇の姿見扉付きの靴収納もきちんと納まっていました。右手の横棒が見えますが、これはゲストが来た時にコートを掛けるための臨時のコート掛けです。

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主寝室に隣接した洗面・トイレと浴室です。広さは以前よりコンパクトになってしまいましたが、収納なども工夫しているので、使い勝手は良さそうだと言って頂きました。

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パネル貼りでお化粧直しをした浴室もほぼ完成しておりました。壁の色を変えると、浴槽の色がマッチしていないように見えることが分かったので、急遽浴槽塗装を実施することになりました。

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お施主さまがいらっしゃるとのことで、高島屋SC側が工事に関連した人たちを呼んでくださっていたので、お施主さまもご一緒に皆で記念撮影させて頂きました。お施主さまのSさまご夫妻と高島屋SCの田村さん、横塚さん、山碕さん、青の片岡さん、樋口さん、八木さん、現代製作所の上林さんと吉岡さん、カガミ建築計画の私各務と前田君です。
まだ、工事が終わったわけではないのですが、このような記念写真を撮ると、ひと段落ついてしまった気がしてしまいます…。

造作家具の取付け設置-2

高級高齢者向けサービスアパートメントS邸

中央区の高齢者サービスアパートメントS邸の造作家具の取付けの2日目(実際には3日目)ですが、既に造作キッチンと一体になった収納家具の箱も取り付いておりました。

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こちらMレジデンスでは、上階に入居者が使える食堂があるので、それほど料理はしないだろうとの判断で、小さなキッチンを造作家具に組み込んでいます。どちらかといいうと、朝食やランチを楽しんで作れる程度の軽いキッチネットのイメージです。

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小型のシンクにIHヒーターがついた、全長2m程度のキッチンとなっています。それでも炊飯器の収納や、壁組み込みの電子レンジ、普通サイズの冷蔵庫を入れる場所、更にはキッチンのゴミ置き場もあるので、引き出しを中心に収納力はきちんと確保しています。

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キッチン背面と側面の壁にはキッチンパネルの代わりにカラーガラスを張りますが、張る形にそって切断されたカラーガラスが現場に届いていました。

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ちょうどカラーガラスの設置が始まったので、しばらく取付け方法を見学させて貰いました。設置位置から少しでもずれると、ガラスが割れてしまう可能性があるので、とても慎重な作業となっています。

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ガラス位置とガラスに穴をあけたコンセントの位置にズレが無いかを確認するために、仮置きしている状態です。

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こちらがプロが使うガラス用吸盤です。ガラス面にこの吸盤を付けて、金色の部分を押して接着面に真空状態を作り出すことで60キロ近い重量のガラスまで持ち運びができます。下の写真は撮影するために特別吸盤面を下に置かせて貰いましたが、この面がきれいなことはとても重要なので、本来はこのような形で置くことはない道具だそうです。

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キッチンと収納家具が一体に並んだ様子です。左から寝室への出来り口、玄関への出入り口、飾り収納、引き出し収納、冷蔵庫収納、そして造作キッチンと並んでいます。

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主寝室では腰壁部分にウォールナット材を張る準備が進んでいました。壁の右側の開口にはガラスが入って、裏面のダイニング側からコーキングを打っている様子が判ります。

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玄関横には大きな造作ベンチと握り棒が既に設置されていました。手前の三和土部分のベンチは、お施主さまが車椅子を使うようになったときには撤去できるように特別な工夫をして貰っています。

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ベンチ横の収納内部の白い箱部分には、先日のブログでお見せした給水と給湯のヘッダーが隠されています。

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造作家具の設置が終わると床の仕上げ工事が始まるので、その為の準備も進んでいます。カーペットと塩ビタイルの区切り線の箇所に、見切りの真鍮部材が設置されています。

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敷き込みスタイルのカーペットを壁際までしっかり固定するためのグリッパーも設置されていました。