Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

石膏ボード張りで見えてきた空間構成@番町H邸

番町H邸

ヴィンテージマンションリフォームのH邸の現場は、石膏ボード張りが始まっていました。

LGSが骨組みとすれば、石膏ボードは皮膚のようなもので、表層である皮膚が張り上がってくることで、一気に空間の構成が見えてきますね。

リビング床には、温水式の床暖房マットが敷かれています。

ご主人さまのコダワリのAV&TVコーナーも大工さんの作り付け家具として組み上がってきていました。

まだキッチンが入っていないキッチンエリアを内側から覗いた様子です。今回は立上り壁で隠したキッチン本体は既製品を使い、背面のリビングダイニング側から見える部分は造作家具として作る手はずとなっています。

弊社担当スタッフの竹田さんが、施工会社のリフォームキューの坂本さんと下請けの造作家具屋ライフウッドの谷山さんと打合せ最中です。

こちらはキッチン奥のユーティリティーからダイニングへの子ども専用の抜け道部分です。H家のまだ小さなお子さまたちが、楽しめる秘密の抜け道をプレゼントする計画を練ってきました。

こちらはその抜け道を洗濯機置き場側から見た様子です。お子さまたちが小学校高学年になれば、サイズ的にも使えなくなることをご説明の上、その時にはつぶして収納を作る将来計画を立てたうえで、この5~6年間をお子さまたちが友達に自慢できる秘密として考えてきました。

洗面所内にレイアウトし直した家族用トイレの入り口は、ポケットの中に引き戸が入る引き込み扉しようとしています。

ユニットバスはすでに組み込まれており、その手前のダブルボウル仕様の洗面カウンターの給排水の準備も進んでいます。

こちらは来客用トイレと手前の手洗いコーナーです。トイレ入り口部分にベニヤ板が立てかけられていることで、ちょっと空間構成が分かりにくいですが、ふつうはトイレ内に入れてしまう手洗いをトイレの扉外に出して、お子さまたちが幼稚園や学校から帰宅した時に、すぐに手が洗えるコーナーとしています。

新しくなった分電盤も洗面の横の壁に取り付けられています。

変形タタキの玄関周りでは、木製框(カマチ)の取り付けが行われていました。

フローリングと同材のオーク(楢材)無垢の框を接着剤と隠し釘を使って固定しています。ちなみに、タタキ部分の既存タイルは、お客さまの好みではないので、この上から新しいベージュ系のタイルを増し張りする予定です。

今は接着剤が強力なので、このように木製の手作りクランプのようなものを大工さんが作って丁寧に固定してくれています。

奥の部屋には、スカンジナビアンリビングのフローリング材に並んで…、

お客さまがマルニ木工に依頼していたダイニングチェアのヒロシマが届いていました!

造り付け家具の取付け@中央区S邸

高級高齢者向けサービスアパートメントS邸

壁と天井のボードが張り終わった中央区高齢者サービスアパートメントMレジデンスS邸の現場に、造り付け家具(造作家具)が運び込まれています。

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天井もスッキリとした空間ですが、右側に積まれ始めているのが、これから組み立てられる造り付け家具のボックスたちです。

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今回はオーク(ナラ)材の白拭き取りと、クルミ材のオイルステイン(油性の塗料を沁み込ませて色調整したもの)の2種類が複雑に絡むデザインとなっています。

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玄関脇のコート収納(手前)と来客用トイレ(奥)が並んでいます。双方にデザインを合せた扉と建具を取り付ける予定です。写真では伝わりにくい、複雑なディテールを考えましたが、全ては仕上がりがスッキリ見える為です。

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キッチンも造作家具屋さんにお願いしています。こちらは裏返しで置かれたキッチンカウンターです。中央の白いふくらみ部分がシンクを裏側から見たところです。

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作り付け家具と同時にクロス屋さんも入ってくれています。手前の天井にはクロスが張られていますが、奥はまだパテをしごいている段階です。家具の取付け順番に合せて、クロス屋さんの張っていってくれています。

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主寝室とダイニングの間に設けた開口の枠もきれいに嵌められていました。ご夫婦のお互いの雰囲気が伝わるための小さな工夫です。

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当初は交換する予定だった浴室ですが、費用が掛かりすぎる為、工事契約直前で既存のユニットバスに新しい仕上げ材を張って内装リフォームすることとなりました。既存のUB壁には重たいものは張れないので、表面に大理石柄模様を印刷したアルミニウム、芯材に樹脂を使用した3層構造からなるアルミ樹脂複合板のアルポリックという製品を接着剤で張っています。写真はパネルが剥がれてこないように、木材でバリをかっている様子です。

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浴室の手前には便器を設置するのですが、横面が浴室へのサッシになっているので、手すりを兼ねた棒と紙巻器を取り付ける横板を取付けて貰いました。

 

 

間取りと動線で成功リフォーム エクラに掲載されました

高輪I邸

40代後半から50代に掛けての女性向けファッション誌エクラ(集英社)のリフォーム特集に記事を掲載して頂きました。

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当初は、子育てを終えて自分たちの為に時間とスペースとお金を使ってリフォームをした事例の紹介をとのことだったのですが、ちょうど良い事例がなかったため、50代の女性が考えるべきリフォームについてのポイントについて説明させて頂きました。

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「間取り」と「動線」について3つのポイントを纏めています。

  1. 空間に2つの役割をもたせて広々と
  2. 今後の暮らしを充実させる趣味専用のコーナーを
  3. 多彩な日常に対応できる裏の動線を設ける

具体的な事例としては、世田谷区N邸、千代田区HI邸、白金台S邸高輪I邸の図面を解説しております。

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住空間のトレンドやエコロジーに関連して、建材や最新設備を紹介して欲しいとのことだったので、ビルトイン型のワインセラーユーロカーブ、間仕切りにもなるタオルウォーマーPSヒーター、天然素材の呼吸する壁紙ノイエローヴ、システマチックな収納ユニット金物のハーフェレ、天然クォーツの人工大理石シーザーストーン、場所を選ばない暖炉のバイオエタノール暖炉、複数の照明を一か所でコントロールするリビングライコンを紹介させて貰いました。

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こちらが書いた記事以外にもエリア別に快適アイデアを解説したリフォーム実例も紹介されています。以前から知り合いだったBEAM前中さん渾身の記事で、女性誌でここまで住空間・フォームに力を入れた特集は久しぶり見た気が致します。是非本屋でご購入ください。