Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

水周り・玄関周りのバリアフリーリフォームの工夫

白金台S邸

昨年11月に前半の記事がアップされたTOTOのユニバーサルデザインに関してのウェブサイト、ホッとワクワク+白金台S邸の後半記事が掲載されました。

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今回のタイトルは、「公・私の双方を自由に楽しむ住まい 水回り編」とのことで、水回りを中心に、白金台S邸のバリアフリー対応を記事にしてくれています。

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お施主さまが一番気に入ってくださっている玄関周りのベンチや玄関框の工夫を取り上げてもらいました。大きくリフォームはしていませんが、浴室床に足触りが冷たくなく、事故的に転んでもケガをしにくいようにと張った浴室用コルク床も紹介してもらいました。寒さ防止と目隠しのために設けたPSヒーターも掲載されました。

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デザイン的に広くなったことは、これまでも記述してきましたが、障害が少なくなったことで、動きやすく怪我もしにくいという視点で、S邸のリビングダイニングを紹介してもらいました。
先回のユニバーサルデザインについての記事、そして取材時の様子も併せてご覧ください。

南平台N邸 大工造作ディテール

南平台N邸

先週サウナが入った南平台のマンションリフォームN邸では、細かい大工さんの造作ディテール作業に入ってきました。

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リビングダイニング全体の様子です。間仕切り壁や天井の下地は完成しているので、細かい取り合いを収めて貰ってからボード張りの作業へと進むことになります。

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ダイニング部分の天井です。天井にカラーガラスを張って、そのすき間にトラック照明を仕込んだボックスを埋め込んだデザインとしています。3本走っている木製の箱が、照明用のボックスです。

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先の工事の2日後には、ご覧のようにボックスの間に下地用のベニヤ板が張られていました。

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ダイニング奥の壁には白い大理石を張るのですが、その壁と天井との取り合いディテールです。黒いライン上に見えるのが、見切りも兼ねて入れたピクチャーレールです。照明ボックスも壁際には配管類があったので、一部を写真のようにおり下げています。

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キッチンとの壁際の天井照明ボックスは、デザイン的な意図もあって、薄型にしています。こちらの壁には突板を張るのですが、枠周りをどう収めるのか、天井との絡みをどうするのかが悩ましい所です。

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廊下との境に入った特注のスチールサッシの上枠との取り合い箇所です。濃灰に塗装したスチール枠に黒いカラーガラスが取り付いたときにどのように見えるか、今からとても楽しみです。

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寝室やプライベート廊下部分に張るヴェンゲ(ベンゲ・またはウェンジ)の複合フローリングが届いていました。黒くてカッコ良いフローリングを探して、IOC社のェンジ20クリアオイルを使うことになりました。

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主寝室は床暖房からやり直して、その上にヴェンゲのフローリングを張り始めていました。

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この謎の箱は、リビングダイニングの照明スイッチ、床暖房コントローラー、インタフォーンを纏めたコントロールパネルです。

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このように壁に穴をあけて、レイアウトプランに沿って事前にスイッチ類を配置しておいて、最後に上記のパネルを被せます。

 

 

南青山Y邸 工事契約と解体

南青山Y邸

昨年こちらでご紹介した南青山の築浅マンションのリフォーム計画、施工業者が決まり。費用とスケジュールも纏まったので、工事契約を結ぶことができました。

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今回のリフォーム計画では、キッチンのリフォームが一番重要で、こちらが最終的に纏まったキッチンの展開図です。天然木ウォールナットの突板と二種類の塗装で、3種類の扉を組合せたスタイリッシュなキッチンになりました。キッチンをお願いすることになったリブコンテンツさんに、リフォーム工事全体もお願いすることになりました。

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取り壊す予定のキッチンカウンター上で、工事契約書に捺印して貰っているところです。

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契約後に改めての記念撮影です。左から、リブコンテンツの担当の石井さん、お施主さまの奥さまのRさまとベビーカーに乗ったK君、うちのスタッフの竹田さんと各務です。これからの工事、どうぞよろしくお願いいたします!

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と、そうこうしているうちに、解体が始まって、現状を見に来てほしいとのことで、現場に伺ってきました。キッチンは、きれいに解体されて、無くなっていました。

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既存で残す壁との取り合いもきれいで、設備関係で残すことになったレンジフードもきれいに外せました。

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全面的に張り替えることなったフローリングも、廊下含めて全て撤去が完了していました。玄関から続く廊下部分の様子ですが、触らない個所の養生もきれいにされています。フローリング撤去に関しては、良いニュースと悪いニュースがありました。

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まず悪いニュースですが、リビングダイニング部分のガス温水式の床暖房パネルが傷ついてしまったことです。あわよくば、上手く取り外しができて、床暖が再利用できれば、少し予算が浮くはずだったのですが…。残念です。

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かわって良いニュースはこちらです。当初から建具の枠とフローリングがはめ込みになっている個所が幾つもあり、上手く外せるか不安でしたが、このようにきれいに外すことができたようです。大きな補修工事なしで全ての枠周りを活かせるので、こちらはホッと一安心です。

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お子さまのK君が小さいので、しばらくはリビングの隣の寝室と一体で使えるように、直接行き来できる開口部を作ることになっており、その開口位置を決めている様子です。結局、窓際に大きな引き戸を設け、キッチンから隣の部屋を見れる個所に、小さな覗き窓を開けることになり、その位置を決定することができました。