Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ニューヨークのタワーマンションリフォームS邸の取材・撮影

ニューヨークS邸

いつも施工事例を紹介して貰っているリクルート社の雑誌「都心に住む」から、東京とニューヨークの高層マンションの事例を取材したいので、どなたか知り合いを紹介して貰えないかとの依頼がありました。

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東京の高層マンションの事例として、先日六本木T邸を取材撮影して貰ったのですが、ニューヨークでは十数年前に設計させて頂いたニューヨークS邸のお施主さまをご紹介させて頂きました。

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さすがにニューヨークでの撮影に立ち会うことはできませんでしたので、事前にお宅の図面やリフォームした空間のポイントを、リクルート社の江原さんとライターの森さんのお二人に説明した上で、Sさまにお願いして立ち会って頂きました。

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上記3枚の写真は、Sさまにお願いして取材・撮影中の様子を撮影して頂いたものです。カメラマンやコーディネーターの方は、現地ニューヨークの方たちだそうで、江原さんと森さん以外の方は存じ上げておりません。ステキなインテリアのS邸ですので、どのような写真が撮れているのか、とても楽しみです。

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こちらの写真のみは、一昨年ニューヨークに遊び(研修?)に行った際に撮らせて頂いたSさま邸の写真です。

 

リフォーム工事の現説(げんせつ)

高級高齢者向けサービスアパートメントS邸

MレジデンスS邸の図面がある程度纏まってきたので、それを元に見積りを作って貰うために、現地に施工をお願いすることにほぼ決まった高島屋スペースクリエイツ、下請けで入って貰うMレジデンスの指定設備業者、建築工事の、造作家具工事の現代製作所に集まって貰いました。いわゆる現説(げんせつ・現場説明のこと)です。

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高島屋スペースクリエイツ(以降高島屋SC)、青と現代製作所のチームは、幾度かリフォーム工事をお願いしたことがあるので、こちらの設計感覚も判って貰っています。ただ、指定設備業者は初めてのお付き合いで、以前の下打合せの際にも色々と難しい問題を投げかけられたことがあったので、結構緊張致しました。下打合せが功を奏したのか、本日は大きな問題もなく全員でチームを組んでの見積り、そしてその後の工事もお願いできることになりそうで安心いたしました。

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ほぼすべての部屋に居住中で、かつ日中も部屋にいらっしゃることが想定される中での工事なので、有機溶剤の使用禁止や工事中の騒音をなるべく少なくするための工夫、搬入経路やそのルールなどがとても厳しいので、Mレジデンスの管理会社側から工事の注意事項を説明して貰っている様子です。ただ、高島屋SCの現場監督の山崎さんは幾度かここでの工事を経験しているとのことで、とても心強いです。

こちらがほぼ纏まったリフォーム後の平面図です。居住者が退去後には現状復帰が必要となるので、今回のようにほぼスケルトンでのリフォームとなると、現状復帰用の積立金を管理会社側に預けなければならないので、工事費用もそれなりに用意しなければなりません。色々なケースを想定しながら、見積りの結果によっては大きく減額できる案も考えながらの設計となっております。

また、高層マンションになるので、各部屋にスプリンクラーが設置されており、間取りを変更すると、その再配置も必要となるので、こちらである程度想定してプロットした天井伏図(床に寝転がって天井を見上げた図面)も準備致しました。

展開図は一般的なものと同じですが、既存では壁で囲まれたクローズド・タイプだったキッチンを、家具にビルトインするオープンキッチンにするので、その部分は電子レンジや冷蔵庫の設置、お皿やカトラリーの収納などを細かく設計した展開図を用意いたしました。

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主寝室と洗面と廊下とダイニングが交差する箇所には、4枚の引き戸が交差する形となっています。そのうち3枚がポケットに収まるタイプの引き戸となっているので、それらの枠周りをスタディーしたスケッチです。3方枠や2方枠、更には枠なしの納まりが混じっているので、大工さんや建具屋さん泣かせの現場になってしまいそうです。

 

イタリア高級モダン家具搬入@南平台N邸

南平台N邸

半年前に完成時期を見越してオーダーしていた、イタリアから輸入の高級モダン家具が続々と南平台N邸に搬入されています。

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順番は前後していますが、一番の大物がミノッティの大型ソファWHITEです。背もたれ部分が所々抜けていて、ミニカウンターのようになっているデザインが特徴のソファーです。

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こちらがそのミニカウンターを差し込んでいる様子です。因みにこのミニカウンターは革張りとエナメル仕上げの二種類が選べますが、N邸では3カ所のミニカウンターのうち、2箇所を革で1カ所をエナメルで仕上げて貰っています。

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ほぼ組み終わった時点で、テレビや上部の間接照明、背面の造作家具との位置関係を見ながら、置く場所を決めてゆきます。一度置いてしまうと、全ての部品が連結されてしまうので、一人や二人では動かせなくなってしまうのです。

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細かいディテールの部分まできれいに作られているのがミノッティの職人魂(?)で、上部に座面クッションが置かれて隠れてしまう部分もきちんと革の縫製がなされていました。

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ソファのレイアウト位置が決まった所で、寸法を測った上で動かし、大型のラグを敷き込んでもらいました。ラグはソファーの下に差し込むレイアウトとしています。

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ミノッティとは前後していますが、ソファーの正面に置くメリディアーニのローテーブルも搬入されました。エナメル調の表面仕上げとメタリックな脚が美しいテーブルでした。フルーとメリディアーニは両方とも中津家具にお願いしています。

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同じころ、主寝室ではイタリア高級ベッドメーカーFLOU(フルー)のベッドフレームが4人掛かりで組み立てられていました。

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背面のヘッドボードだけでなく、フレーム周りや脚部分も革で巻き込まれた超高級仕様のベッドです。

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組み上がったベッドの横に、ミノッティのラウンジチェアJENSENとそのオットマンが搬入されていました。渋いヌバック仕上げなのですが、まだ養生されており仕上げはチラ見することしかできませんでした。

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隣の書斎では、カッシーナのベッドとエアフレームのデスクが組み立てられていました。

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こちらは既に組み上がっていたモルテーニのウォークインクローゼットです。中央の飾り棚はアルフレックスの特注品です。

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養生を外したリーバのダイニングテーブルとベンチ、右手前に見えるのが新しく入ったミノッティのダイニングチェアで、左奥にはアクセントとして入れた、やはりミノッティのラウンジチェアです。これでミノッティ、カッシーナ、モルテーニ、メリディアーニ、フルーと全てイタリアから輸入して貰った高級モダン家具が揃い踏みしたことになります。
搬入のルールが厳しいマンション管理組合と、イタリアからの納期を睨めながら、3日間に渡る搬入計画を立てて、全てに立ち会ってくれたスタッフの竹田さんの頑張りにただただ感謝です…。
イタリア輸入家具が勢揃いした様子は、南平台N邸からご覧ください。