Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

大工造作ディテール-2

南平台N邸

先日ご紹介した渋谷区南平台のマンションリフォームの大工造作ディテールの続きです。設計の意図を図面から理解する図面読解力と、多様な仕上げ材・要素を組合せてゆくための段取り力が一番問われるステージです。

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本日も大工さんが3人に電気工事が2人に現場監督代理の福井君で総勢6人の賑やかで活気あふれる現場です。

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途中までできていた、リビングの窓脇の造作ベンチもほぼ出来上がってきました。図面で描くのは簡単ですが、細かい収まりには面倒な個所があるようで、ベテラン大工の町永さんが3日間付きっきりでで仕上げてくれました。

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既に下地が完成していたダイニング部分の天井を、廊下越しに見た風景です。照明用のスリットがスチールサッシを跨いで通っていることがよく判ります。

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寝室に使ったウェンジ・フローリングの余り材を使って作って貰った玄関脇のベンチコーナーもきれいに仕上がっていました。この隙間までピッタリと作り込まれた感じが、現場での大工造作家具の特徴の一つです。

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こちらは主寝室のテレビを壁掛けで設置する壁の造作です。右端にある柱型を避けて、木製のフレームを廻して、その内側にテレビ機器の収納とクロスを張ったパネルを並べたようなデザインにする予定です。

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寝室のフレームとウォーク・スルー・クローゼットの収納、そして洗面のカウンターまでが一直線に繋がって見える算段となっています。違った素材で仕上げるので、一直線にそろえると言っても、実際には各仕上げ材の取付け寸法を考えた上で、作ってゆくことになります。

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こちらは先日紹介したリビングのスイッチ・コントローラー関係を纏めたパネルです。

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主寝室のベッドサイドにも、ちょっとコダワッてデザインした小物置きを作って貰っています。

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これらの細かい作業を作るうえで欠かすことができない大工道具のノミセットです。町永さんきちんと手入れされたものを盗み撮りさせて貰いました。

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大工工事との取り合いの関係で、一部の造作家具も入ってきていました。こちらは来客用トレイの手洗いカウンターです。丈夫には、大理石のカウンターが載る予定です。設計していても、現場は大変だろうなと想像していた箇所、ほぼ全てが上手く納まっていて、安心しました。

ベランダ植栽打合せ@南平台N邸

南平台N邸

マンションのベランダに目隠しを意図した植栽を置きたいとのことで、お施主さまとガーデニングの庭衆・須田さんを交えての打合せを続けております。

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スケッチを描いて貰ってイメージを掴みやすくして貰っていますが、なかなか実感が湧かないとのことだったので、今回は須田さんに、目隠し用植栽の候補となっているトクサとローズマリーの実物サンプルを持って来て貰いました。

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左側がローズマリーで、右側がトクサです。ローズマリーはスパイスとしての方が有名ですが、土の量が少ないプランターでも、水やりも少なくても育つので、このようなケースで良く使うそうです。トクサは、ストレートな茎がきれいなツクシの一種だそうですが、和風にも洋風にも合う植栽です。もう少し実例写真も見て頂いた上で、決定することになりました。

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最終的にトクサに決まり、ベランダの逆梁りカウンターの上に特注でステンレス仕上げの2.2メートルのプランターを作って貰いました。正面のお施主さま支給のプランターにはスイカズラ科のビバーナムティヌスの樹形の良いものを選んで貰いました。

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ステンレスプランターのトクサの詳細です。土の上に、灰色の薄片の石を被せて、ハードなイメージの仕上げにして貰っています。

 

現場での色決め打合せ@南青山Y邸

南青山Y邸

解体が進んだ南青山Y邸の現場にお施主さまの奥さまと一緒に伺って、現場の様子を確認しながら、壁や天井、建具の色決めの打ち合わせをして参りました。
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色決めでは自然の光で、また現地の光で確認することが重要です。元々の色味も気に入っていらっしゃったので、この色調をベースに新しい色を決めてゆくことになっています。

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キッチンで使うウォールナットの突板の色と、元々使っていた薄い灰色の二つの色から、新しく使う色を5つほど候補に挙げて、そのうちから2色を決めて頂きました。

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解体が済んだキッチンの様子は、この前と変わっていないように見えますが…140120minamiaoyamaY_irokime-3

床を良く見て頂くと、新しく設置するキッチンの位置に合せて、給水給湯、排水管が配置されていました。

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キッチンに立って、リビングダイニング方向を見返したアングルです。リビングの隣室の様子を覗ける小窓の位置も良さそうです。