Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

取材ラッシュ?@六本木M邸

六本木M邸

先月お引渡しをしたばかりの六本木M邸ですが、取材・撮影のお申し込みが殺到(?)しております。

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取材撮影の第一弾は、こちらのお宅のプロデュースと施工をしたライフデザイン社のホームページの為のものでした。自社スタッフではなく、外部のカメラマン&ライターにお願いして、お客さま視線に立ったインタビューをして貰いました。

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休日の取材だったので、僕も2歳半の娘を連れての参加でしたが、取材最中はMさまのご子息のK君が、子供部屋の二段ベッドで娘と遊んでくれました!

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こちらの六本木M邸の設計・デザインを担当してくれた、元スタッフの渡辺さんん、ライフデザイン側の営業担当者だった山崎さんも交えての記念撮影です。

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第二段の取材・撮影はウェブサイト・AllAbout高級マンションのガイドの坂根康裕さんでした。こちらは超高速の取材・撮影で、30~40分ほどでご自分で撮影して、要点をMさまからヒアリングするという早業でした。

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普通のカメラマンは、広角レンズを使って、なるべく室内を広く撮影しようとするのですが、坂根さんは反対に望遠レンズを多用して、生活のシーンや建物のディテールを切り取るスタイルなので、どのような写真と記事になるのか、とても楽しみです。

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最後の取材撮影はリクルート社の雑誌「都心に住む」でした。こちらはお馴染みのライターの森聖加さんの主導で、新築マンションをリフォームする考え方について、Mさまにヒアリングさせて頂きました。新築リフォームの心構え(?)のポイントは都心に住むに掲載されることになるかと思いますが、幾つかMさまが挙げてくださった要点を記しておきます。

  • 新築は設備・構造・共用部すべてが最新で、中古に比べて心配となる要素が少ないこと
  • 多様な間取タイプの中から自分にあった間取を選ぶこともできること
  • リフォームを行う前提で検討を行えば既成の間取・仕様の中からも選択肢が広がること
  • リフォームをした部分と手を付けていない部分の劣化度に差がなく、全体が馴染んだ空間にしやすいこと

等だそうです。

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この日はライフデザイン社のCS部の山口さんも参加してくださり、賑やかでとても和やかな取材になりました。因みに、最初の取材時と最後の取材時で、色々とM邸のインテリアが変わっていることにはお気づきでしょうか?

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こちらが最初の取材のインテリアです。

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こちらがつい先日の取材時のインテリアです。変わった点としては、

  • ソファー背面の写真のレイアウト(当初はア・シンメトリーでしたが、左右対称に)
  • 窓際の家具(以前は四角いファイルキャビネットでしたが、最新はベンチに)
  • 窓のダミーカーテンの色(最初は紫でしたが、新しくは薄いグリーンに)と麻のフラットシェード

その他にも細かい調度品のレイアウトやアートも変わっていますが、伺わせて頂くたびに色々と工夫して、インテリアを楽しんでいらっしゃること、設計者として本当に嬉しく思っております。Mさまと奥様、幾度もの取材・撮影に快く対応してくださり、どうもありがとうございます!

 

 

 

 

 

竣工検査@品川区Y邸

品川区Y邸

造作家具・建具・キッチンが全て無事取り付けられた品川区Y邸で、お施主さまと設計の検査を同時に行いました。

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壁面収納のデザインが特徴的なY邸のリビング部分です。天井の段差の間接照明を隠したアゴ部分と左側の収納の扉の厚みを合わせ、一枚の大きなウォールナットの板が折れ曲がって見えるようなデザインとしています。

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通常の検査は、仕上がりの傷や家具や建具の不具合を確認してゆくのですが、収納計画にこだわりのあるYさまは、来週に迫った引っ越しに向けて、何をどこに収納するかのほうに神経が行ってしまっているようで、奥行きや棚の間隔の方を機になさっていました。

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さしがにキッチンの使い勝手については、注意深く見てくださいました。僕らの方は、相変わらずの厳しさ(?)でダメな部分(やり直しが必要な部分)、傷などで補修が必要な部分、多少の傷があるが手直しが難しい部分に分類しながら、チェックをして回りました。

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施工のライフデザインからは現場監督の斉藤さん、営業担当の原さん、CS担当の山口さんが、家具造作をお願いした現代製作所からは上林社長と施工図・打合せ担当の藤田さんが立ち会ってくれました。

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竣工写真は追ってご紹介いたしますが、とても印象的な玄関ホールからリビングへと繋がる通路部分のデザインだけは、ここで紹介させて頂きます。

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無事四十数点のチェック項目を、お施主さま、施工会社、僕ら設計でチェックして本日の作業は終わりでしたが、その後もご購入予定のソファーなどのアドバイスをさせて頂きました。Yさま、どうもありがとうございました。

 

黒檀の特注建具吊り込み

代官山T邸

造作家具もほぼ設置し終わった代官山T邸リフォーム現場に、新しい建具が吊り込まれ始めました。通常の僕らの設計では、扉よりも造り付け家具の方に重点を置いてデザインするのですが、今回は以前も紹介した黒檀の建具に一番の思い入れがあります。

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まだ、取手部分が取り付けられていませんが、現場の出入りの職人さんたちも、鮮やかなデザインに目を奪われるようで、皆そっと手で撫でながら出入りしていました。

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取手は取り付ける部分を寄って撮った写真です。

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ちょうど建具の四角いすき間に、この特製取手がはめ込まれます。下部に開いた小さなビス孔で建具に留め付けるデザインです。

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簡単に外れないように、ピッタリの寸法で作って貰っているので、注意深く建具側を削り合わせながら、何度か差し込んで調整してゆきます。

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ようやく建具と取手が合体しました!玄関ホール側から見た建具ですが、右側にはまだガラスが入っていませんが、左側の鏡と鏡面磨きのステンレス枠と合わさると、不思議な浮遊感が生まれてきました。

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因みに、こちらが製作途中の建具の様子です。まだ塗装されていない黒檀の板は、どうにも頼りない状態ですね。

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上の突板を、このように井桁に組んだフラッシュ枠に張り込んで、建具に作ってゆくのです。内部を木質のベニヤ板で充填してしまうと、重たくなりすぎるのと、建具両側の温度や湿度の条件によって反ってしまう可能性があるので、このような方法で作って貰うのが一般的です。

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黒檀の建具だけでなく、造作家具の扉も設置されました。こちらはギャラリーを兼ねた収納廊下のウォールナット張りの建具です。約100センチ幅のクローゼットが8本並んだ大収納力の廊下です。

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主寝室の書斎コーナーのテーブルの設置されました。片持ちで作りたかったのですが、正面本棚の高い位置の本棚を取ろうとすると、どうしても天板に手をつくことが予想されたので、左側に三角形の鉄フレームを組んでもらいました。こちらも全てウォールナット張りです。

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ワンちゃん用のペットスペースの床にもカーペットタイルが張られ、ほぼ完成です。後はLED照明のカバーを取り付けるだけです。

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浴室のアートパネルも無事設置されました。アメリカで作って貰ったものを輸入しているので、納期が一番心配していたものですが、間に合わせることができました。

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浴室内の水栓金物類も、テレビを除いて取付け完了です。

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洗面の浴室ガラス前には、PSヒーターのタオルウォーマーも取り付きました。ちょうど良い目隠しにもなりそうです。

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作業が終わり、職人さんたちに続いて現場を出る直前に振り返って撮った黒檀(エボニー)の建具です。夕方の照明に映えた黒檀の建具は、幻想のように美しく、少し酔ってしまいそうでした。