Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

天井羽目板張り@品川区Y邸

品川区Y邸

リビングエリアとダイニング・キッチンエリアを天井と壁の収納扉のデザインで区分けする計画の品川区Y邸リフォームプロジェクトで、ダイニング天井部分の羽目板(はめいた)張りが始まりました。

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写真手前がダイニング部分で、奥の窓際に向かってちょうど半分位のところで天井に段差があり、そこまで羽目板を張ることになっています。

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薄手でサネがないウォールナットの羽目板なので、両面テープと速乾ボンドとの併用で取り付けて貰っています。長く垂れ下がっているのが両面テープです。

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このように、奥から手前に向かって、両面テープを一枚分ずつ剥がしながら接着してゆきます。

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段差部分のディテールです。小口はウォールナット材が張られていないので、後日塗装やさんに似た色を小口に塗って貰うことになっています。

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他の部屋でも大工さんたちの最後の工事が進んでいます。こちら主寝室の天井には、物干し用の木製造作竿が設置されました。風通しの良い室内の場所に洗濯物を干したいとのご要望だったので、寝室の頭の上に二本の物干しバーを取り付けました。

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主寝室の反対側には、左に布団を収納する押入れ、右には通り抜け可能なウォークイン・クローゼットを計画しています。

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ダイニング横の窓上には、キッチンや洗濯機置き場の奥行きに合わせたフレームを作って、その上部に既存エアコンを取り付けるためのニッチを作って貰いました。

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このタイミングで、拭き取り塗装仕上げの巾木の色味を決める必要があったので、急遽ペンキ屋さんに現地に来て貰い、路上で塗り見本を作って貰いました。

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ナラ材の巾木に、AEPの白いペンキを塗って貰い、時間を少し置いてから拭き取って貰ったサンプルです。置いた時間を長くすると、白の定着量が多くなります。写真の右側がより白いサンプルで、こちらでお願いすることにしました。
後はLDKの家具とキッチンの取付けを待つばかりとなりました。

広尾のヴィンテージマンションリフォーム計画が始まりました

広尾I邸

広尾の築39年、153平米(46坪)のヴィンテージマンションのリフォーム計画が始まっています。

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実は、初めてお話を伺った際には、既にリフォーム工事の工務店が決まっており、プランも当然決まっていたプロジェクトなのです。お施主様が海外に在住中で、デザイン的な助言や留守中の工事チェックで手伝ってくれないかとのご依頼があって、「デザインアドバイス」&「施主代行としての工事チェック」という形でお手伝いすることになりました。

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共通のお知り合いが居たという事情はありますが、メールのやり取りだけで仕事の範疇をほぼ決めて、来日した際に初めて打合せをしたのが、工事着工当日という超変則でのアドバイスは、当然ながら初めての経験です。

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3時間ほどの集中したお打合せをしただけでしたが、その直前にした僕らの現調の結果をお伝えして、予定していなかった浴室周りの排水管の交換も実施することになりました。その打合せの2日後には、写真のような状態で、天井も解体されていました。130701hirooHtei_kaitai-4

キッチンが外された状態での打合せで、かつてはキッチン内にあった洗濯機を洗面に移設し、その場所に冷蔵庫を移設することが決まりました。

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こちらはキッチンキャビネット内に隠されていた謎の配管類です。竣工時の図面の読込みと、管理会社へのヒアリングで、大きく出っ張っている配管は、既に使われなくなった床暖房の給湯管で、更に竣工当初のシンダーコン埋設のキッチン排水管はコロして、5年ほど前にスラブを貫通して新たなる排水管を設置していることが判りました。130701hirooHtei_kaitai-6

こちらは玄関裏の点検口から入ることができたPS内部の配管状況です。手前左の竪管が雑排水と汚水を合流させて排水竪管で、そこから3本の管が横引きされているのですが、なぜか銅管と亜鉛メッキ鋼管が併用されていました。シンダーコンクリート内部のどこかで何らかの方法で異種金属が接続されている可能性もあるので、その危険性をお施主様にお伝えしたうえで、この部分の排水管は全て交換することになりました。
実は、その後の管理組合・管理会社との折衝でも、色々なやり取りがありました。当初はPS内は共有部分なので交換できないと言われましたが、状況を現地にて示して粘り強く交渉した結果、却って横管は今回の工事で交換して欲しいと依頼されることなりました…。130701hirooHtei_kaitai-9

こちらはかつての浴室があった個所の解体状況です。竣工当初は在来工法での浴室だったものを、一度パンユニットの浴室にリフォームされていました。排水管から交換することになったので、オーダーユニット浴室の東京バススタイルの眞柄さんと和久田さんに現地に来て貰い、浴室リフォームの方法を検討致しました。

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さすがこの道のプロのお二人で、現場でどんどんマーカーで工務店さんへの指示を書きこんでゆき、床段差のレベルや、天井高さの設定、給水・給湯管の位置、排水管のルートなどを決めていってくれました。

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そうこうしている間にリビングの天井もほぼ解体され、メールでのやり取りで、新しい天井の形と照明のレイアウト計画も決めることができました。工事の流れを落さない形で、何とか上手くアドバイスして行ければと思っています。Hさまご夫妻、そして工務店の武田さん、どうぞこれからも宜しくお願いいたします!

建築知識 各務謙司特集号?

六本木T邸

現在発売中の建築知識(エクスナレッジ社)で、6ページに渡り、僕らの仕事が紹介されています。それも全てカラーです!

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最初の4ページは、水廻りについてのインタビュー記事で、高品質の水廻り製品をどのように組み合わせるかについてのノウハウをしゃべらせて貰いました。こんなに大きく顔写真が掲載されたのは初めての経験で、結構恥ずかしいものですね…。

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3~4ページ目にも、事例写真や図面と一緒に、インタービュー時の顔写真が載っています。事例としては、白金台S邸六本木T邸を挙げさせてもらっています。

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顔写真部分のサービスアップです…

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最後の2ページ分は「デュポン・コーリアン」のタイアップ記事です。神戸M邸で全長8mのキッチンと洗面カウンターを繋げて作ったことが目に留まったようで、タイアップ記事に取り上げて貰いました。取材時の様子もブログでご紹介しております。

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「建築知識」建築家や工務店といった専門家向けの専門誌ですが、リフォームで頑張ってきたことが、このような形で纏まって紹介されたことは、とても嬉しいことでした!エクスナレッジ社の編集・西山さん、広告・高濱さん、デュポン社の営業マーケティングの品川さま、営業開発の菅原さま、どうもありがとうございました!