Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

新築マンションリノベーションプロジェクト六本木N邸

六本木N邸

新しいプロジェクトがスタートします。六本木の新築マンションリノベーションN邸です。183平米の大型新築マンションを洋服と本を沢山お持ちのお二人の為に全面リノベーションする計画を練ってゆくことになりました。

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ウェブマガジン家の時間の連載コラム「建築家リフォーム」 を奥さまが目に留めてくださったそうで、新築マンションでもリノベーションが可能かのご連絡を頂きました。

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新築マンションの難しさは、「まだ新しい設備や建材を、(自分のわがままの為に)一度も使っていないのに壊せるか」という心理的なバリアにどう対処するかだと思っていますが、Nさまご夫妻は、これまで自分たちが住みたくなるようなマンション物件をずっと探してきた結果、この新築マンションにたどり着いたとのことで、中古でなかったのは仕方がないが、壊さないと希望の間取りにできないことは判って購入しているので、その問題はないとのことでした。
写真の大型キッチンは、完全にリビングダイニングからオープンで、閉じたクローズド・キッチンがお好きな奥さまが、このままでは困ってしまう事は良く判りました。

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高級マンションらしくツインシンクがついた洗面所ですが、実測してみると、カウンターの奥行きが狭く、メディスン・キャビネットの収納量も少なく、何よりお二人がそれぞれ別の洗面所と浴室(奥さま用)とシャワー(ご主人用)を使いたとのご要望には、全く則していませんでした。

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最初に掲載したリフォーム平面図案は、実はお施主さまのご要望を伺っていない段階で、自分の妄想(?)で作ってみた間取り図です。最初にご要望を聞いてからプランを練り出すより、スムーズにリフォーム設計案が作れるので、この頃よく使っている変則的な手法です。現地を調査させて頂きながら、まずこのプランをお見せして、リフォームにどのような可能性があるマンションなのかをご説明させて頂きました。
結果、お二人が想像していた以上の可能性がありそうだとのことで、これから先打合 せを重ねて、プランも練ってゆくことになりました。

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貰っていた間取り図では判らない個所も多かったので、打合せのあとに鍵をお借りして、スタッフの竹田さんと居残って、実測調査をさせて頂きました。
予算もこちらがご提示し程度の費用は確保してくださるそうで、またスケジュール的には余裕を持って考えてくださるとのこと、とても楽しく、ワクワクするプロジェクトになりそうです。Nさまご夫妻、どうぞこれからもよろしくお願いいたします!(家の時間の連載記事、ここまで44回頑張ってきたかいがありました…)

完成後の六本木N邸リノベーションの様子もどうぞご覧ください。

ミノッティ・モルテーニ・メリディアーニ イタリア輸入家具

南平台N邸

欧州からの輸入家具は納期が5か月ほど掛かるので、南平台N邸では、リフォーム工事に先立って、家具を発注することになっています。イタリア輸入家具のスリートップとも言えるミノッティ、とモルテーニ(byアルフレックス)、そしてこれまでは使ったことがないメリディアーニ(by中津家具)で候補を選び、それらのショールームをお施主さまと一緒に周らせて頂きました。

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まず最初に伺わせて頂いたのが、最近よく使わせて貰っているミノッティでした。お施主様のNさまは、ミノッティをメインにインテリア・コーディネートをした代官山T邸のインテリアがお好きだと言ってくださっていたので、やはりミノッティは最初から気になっていたそうです。

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革張りのソファを入れたいとのことで、ミノッティの皮の縫製技術力は素晴らしいので、それらのディテールも見て頂きました。

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ソファーだけでなく、リビングのラグや、ラウンジチェア、ダイニングチェアなどもこちらで候補に挙げていた製品を見て頂きました。ミノッティの担当者は、僕らにとってもお馴染みの大久保さんです。

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ミノッティはトライアングル店も見た上で、その足で恵比寿のアルフレックスに向かい、お目当てのモルテーニのウォークイン・クローゼット・システムを見て頂きました。プランを渡して、ある程度ラフな提案を作って貰い、その上で、細かく収納をどうしてゆくかを検討してゆくことになりました。

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ダイニングテーブルの候補として、こちらリーバのヴェンゲのハギ板で作られたダイニングテーブルとベンチを見て頂いたところ、とても気に入って下さったので、改めて後日どのサイズまで搬入が可能かを確認して、見積りに入れることになりました。

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因みに、こちらが後日アルフレックスの担当者の中山さんと一緒に長さ2800のテーブルを、階段を使って搬入することができるかチェックしている様子です。巾が半分に分解できるとのことで、何とか階段で持ち込むことができることが判りました。

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後日、モルテーニのWICシステムの設計を受けて、どのようなレイアウトになったかの説明を受けているところです。中央の巾を少し広くして、アルフレックスに特注でアイランド収納を作って貰う提案もお願いしました。

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最後に、僕らだけで周ったのが、メリディアーニを扱っている、五反田デザインセンターの中津家具さんです。中津さんはメリディアーニだけでなく、イタリアベッドのフローやフィレンツェのデザイン家具のアルケティポなども扱っていて、以前からお付き合いしてみたいと思っていた家具屋さんです。

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メリディアーニは日本ではあまり知られていませんが、イタリア・モダン家具業界では、モルテーニ・カッシーナ、ミノッティに次ぐ、高級家具として知られているメーカーです。ソファーの張地サンプルの質と量を見ただけでも、その実力が判りました。

 

 

雑誌「都心に住む」に2プロジェクトが同時掲載中

代官山T邸

現在発売中のリクルート社の雑誌「都心に住む」に2つのプロジェクトが掲載されています。

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1つ目は「閑静に住む都心の邸宅街」という特集に代官山T邸が取り上げられました。閑静な住宅街の定義としては、ウェブマガジン「家の時間」でもお世話になっている坂根康裕さんが以下のように説明してくれています。

  1. 高台の上にあること
  2. 用途地域が「第一種低層住居専用地域」であること
  3. 近隣に長い歴史を持つ学校、大使館、公園、神社等の施設があること

だそうで、具体的には港区の麻布台や白金台、千代田区の番町や渋谷区の南平台などが挙げられるそうです。

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低層住宅地ならではの窓前に緑があふれる景色が広がるリビングの写真を大きく載せて貰っています。

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こちらが取材時の様子です。

もう一つは「新築をカスタマイズ」という特集で、こちらには六本木M邸が掲載されました。

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近年2~3億円位の超高級マンションでも、建物竣工前にデベロッパーにカスタマイズをお願いするのが難しくなってきているので、新築お引渡しのタイミングでリフォームしてしまうという離れ業(?)が富裕層の方々に注目を浴びているようです。そんな事例の一つとして六本木のアークヒルズ仙石山レジデンスの新築マンションリフォーム事例として取り上げて貰いました。

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因みに、こちらがM邸の取材時の記念写真です。
全く違うテイストのデザインで、紙面には小さく「撮影協力:カガミデザインリフォーム」と出ているだけなので、一般に見ている方は同じ設計者がデザインしたものだとは思えないのではないでしょうか…。