Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

解体でマンション本来の魅力を取り戻した白金N邸

白金N邸

先月後半に第二期工事が始まった白金N邸プロジェクトでは、順調に解体工事が進んでいます。

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剥がされた個所の壁には、キチンと断熱材も吹き付けられていました。仮設の作業台では、お馴染みのリフォームキュー現場監督の岩波さんに、ベテラン大工の町永さん、そしてうちのスタッフの竹田さんが打合せをしています。

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カーペットが剥がされ、間取りを変更する個所の壁が壊され、不自然に曲がりくねった廊下がなくなり、かつ風通しも良くなり、マンションが元々持っていたポテンシャルを現しつつあるような気が致します。こちらは、以前不思議な空間だったリビングとダイニングを繋ぐ廊下部分ですが、収納を撤去したことで、広々とした空間に変わっています。

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床下の給水と給湯管で、こちらは架橋ポリ管できちんと施工されていました。水廻り部分の床スラブが一段下がっているのも、竣工時の図面通りの施工です。

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こちらは現場監督の岩波さんが書いていた、部材発注表です。壁をパネル状に見せるために、ランバーやベニア板を割いたものを、スケッチの通りの本数、事前に作って貰います。後ろに見えているのが、建具枠の寸法を書きこんだ詳細図です。

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打ち合わせの後半の時間に合わせて、お施主さまにも現場に寄って頂き、大型のサンプルを取り寄せた壁色の候補を見て頂きました。

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既に決まっているのは、玄関のオフホワイト色、ラウンジのピスタチオ・グリーン色で、まだ決まっていないのがダイニングとリビングです。

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ピスタチオぐ・グリーン色のパネルを壁にかざして、カラーの確認をして頂いている様子です。最後に、今回ご出席して頂けなかったご主人さまも交えて、もう一度確認したうえで、色味を発注して貰う予定です。

パドック材の赤が印象的な中央区Y邸の竣工!

中央区Y邸

リフォームコンサルタントとしてお手伝いしてきた中央区月島のヴィンテージマンションリフォームY邸が、検査そしてその後の補修、お施主さまの最終チェックを経て、無事お引渡しとなりました。

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まずは、設計と施工をお願いしたリフォーム会社ライフデザインの山碕さん(営業)、鶴崎さん(設計)、長尾さん(現場)の三人の立会いのもと、カガミ建築計画の竹田さんと私、各務で施主検査を行いました。通常は僕らの検査は設計検査となるのですが、今回は施主側のアドバイザーとして立ち位置でしたので、ちょうど立ち会うことができなかったお施主さまの代理人としての検査となりました。

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洗面所のビルトイン型のドラム式洗濯機と造作家具の取り合いをチェックしている様子です。施主検査では、通常このような細かい所までは検査しないと思いますが、やはり設計者魂に火がついて、ついつい細かい個所までチェックしてしまいました。

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僕らがチェックした項目を、営業の山碕さんが後日纏めてくれたシートです。設計検査の10日後に補修工事が終わったとの連絡を受けて、お施主さまのYさまとこのリストに沿って、補修内容をチェックしてゆきました。

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竣工お引渡し当日は、チェックしながら、各設備業者さんが来るタイミングに合わせて、取扱い説明も行いました。キッチンをお願いしたオーダーキッチン屋のクッチーナの篠崎さんがキッチンの使い方を説明してくれている様子です。

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全ての取り扱い説明と補修箇所のチェックが終わった段階で、ライフデザインが用意した引渡し関係の書類に目を通して頂き、記名捺印をお願いいたしました。

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お引渡しまで無事終わった所で、お施主さまのYさまと一緒の記念写真です。右から篠崎さん、うちの竹田さん、お施主さまのYさま、各務、そしてライフデザインの山碕さんです。一年以上を掛けて、色々な紆余曲折を経ての完成お引渡しでしたので、とても感慨深いものがありました。

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因みにこちらがリフォーム前に関係者で撮った記念撮影です。ガラリと変わっていることがよく判るのではないでしょうか…、

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ここから先は、お引渡し後にお願いして、竣工時の様子を取らせて頂いた写真です。キッチン横から細長い廊下を見返した様子です。入り口横のインターフォンとスイッチを纏めたアクセントボードが可愛らしいです。

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お施主さまがこだわって選んだ、クッチーナのオーダーキッチンです。ただ、価格を抑えるために、レンジフードは別途発注したり、扉材は安価な扉材を選んだうえで、リフォーム会社にダイノックシートを張って貰うなどの工夫をしています。奥の窓先はすぐ川で、建物が建つ可能性がないので、開放的な空間がほぼ未来永劫確保されている贅沢な条件のマンションです。

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今回のリフォームでも、特に僕らが気に入っている玄関ホールのフローリング張りのアクセントウォールです。玄関のタタキ部分のボーダー張りは、東南アジアのホテルを幾つも見て回ってきたお施主さまから見せて頂いたイメージ写真を参考にしたものです。

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ドラム式ビルトイン型の洗濯乾燥機を組み込んだ洗面・脱衣室です。L字型に繋がった人工大理石のカウンターで、広々と感じられます。

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色々なデザインにチャレンジしてみましたが、一番の存在感を見せた主役である、パドックのフローリングです。赤味が特徴で、東南アジアのカリンと同じマメ科に属しており、アフリカで採れるのがパドックと呼ばれる材だそうです。カリンよりも赤味が強くて、かつ色ムラがないと聞いていましたが、適度な色ムラがあって、とても高級な質感になりました。最後になりましたが、打合せから工事、お引渡しまで粘り強く頑張ってくれたライフデザインの皆さん、ありがとうございました。そして僕らのデザインセンス、リフォームに対する知識と想いを買って、リフォームアドバイザーとして活用してくださったYさま、竣工おめでとうございます!そして長い間ありがとうございました。

 

 

 

南平台の高級マンションリフォームN邸プロジェクト

南平台N邸

2か月ほど前から、ゆっくりスタートしてきた南平台の高級マンションリフォームプロジェクトN邸を紹介いたします。

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この夏に竣工したばかりの代官山T邸を ご覧になったTさまのお知り合いからのご依頼で始まったプロジェクトです。こちらは、リフォーム前の現況です。以前の持ち主の方が既にリフォームなさったそうなので、パっと見はカッコ良いのですが、近くで見るとそれほどでもなく、お施主さまのNさまは大規模リフォームを前提にご購入されたそうです。

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上の写真が代官山T邸です。

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南平台N邸は、築浅の160平米強のマンションをカッコ良く、スタイリッシュにリフォームなさ りたいとのことで、家具やアートまでご提案するようにご依頼を受けております。玄関ホールからリビングダイニングへの入り口が、一つの鍵になりそうなので、その部分にどのような可能性がありそうかを現地で考えている様子です。右は今回もこのプロジェクトのチームの一員になって貰う予定のリフォームキューの石原さんです。

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幾度かNさまにお目に掛かって、一緒にインテリアについてお話をして、現在のご自宅も拝見させて頂いて、イメージを膨らませて行きました。事務所の打合せテーブルでリフォーム案を練っている様子です。

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ほぼ2か月間、毎回の打ち合わせの度にインテリアイメージシートと、手書きのスケッチリフォーム案を見て頂き、ようや く大枠を決めることができました。これからリフォーム完成時期を睨んで、素材を決めながら概算を出して、同時に輸入家具も発注してゆくことになります。まだ、これから先が長いプロジェクトですが、Nさまどうぞ宜しくお願いいたします!