Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

照明デザイナー三橋倫子さんとの打合せ

リフォーム

ほぼ同時に進行中の神戸M邸と杉並区S邸の照明計画を、照明デザイナーの三橋倫子さんに設計して貰うことになり、事務所来て貰い打合せを行いました。

三橋倫子さんとの照明打合せ

三橋さんには、これまでも白金台S邸六本木T邸などの難しいプロジェクトでは、照明計画を設計して貰ってきました。

神戸M邸模型

こちらは神戸M邸の模型です。80平米と比較的コンパクトなマンションですが、別荘・別宅的な使い方を考えていらっしゃるので、幾つかの特徴的な空間を作り、中央の水回りボックスと折り上げ天井で繋げるイメージを三橋さんに伝えました。

模型に天井を載せて、内部を覗き込んだアングルです。

こちらは杉並区S邸の平面図です。大きなむき出しのコンクリート壁と梁が特徴的なインテリア空間になるので、その空間イメージ、見せたいポイント、天井の高さや仕上げ素材の色味を伝えて、二つの計画の照明プランを練って貰う予定です。

オーダーキッチン取付け、ほぼ完了

田園調布F邸

田園調布F邸に待望のキッチンが取り付けられました。キッチンにこだわりを持っていらしたFさまの奥さまも取付けの様子をご覧に現場に寄ってくださいました。

オーダーキッチンの取付け

キッチン工事が終わった後の様子です。養生材で巻かれてしまっているので、キッチンの全容は見えません。カウンタートップのみ、寸法の間違いがあったので、後日再度取り付けて貰うことになりましたが…。キッチン奥の開口の先には、冷蔵庫を納めるパントリー(食品庫)、更にその先には廊下を経て洗面・脱衣まで一直線に繋がっていることが判ります。

リビングには高い吹き抜け部分の塗装の為に、仮設の足場が組まれ、今までとはちょっと違う様相を見せています。

Fさまに最終的な色味を再度確認して頂きました。奥に見える既存家具のチーク色と比べ、天井の淡いシナベニヤのクリア色がちょっと薄いことをご心配なさっていましたが、それもこちらで意図したデザインであることをご説明してご納得頂きました。

巾木取付け工事

こちらは棟梁の高橋さんが廊下の巾木を取り付けている様子です。高さ30mの細かい既製品の巾木を、高橋さんが丁寧に何度も寸法を確認しながら取り付けてくれています。細かいところでは、階段のフローリング張りも同時に行われていました。

玄関扉の建て付け

古くて汚れていた建具もきれいに磨けた、新しい枠の中に建て付けされていました。玄関の三和土(タタキ)と手前に見えているポーチ部分はタイル張りになるので、下地のモルタルが勾配に沿って塗られていました。

先週はまだ塗装中だった外壁も、きれいに塗り終わっていました。後、2週間ほどで竣工・お引渡しの予定なので、現場も急ピッチで作業が進んております。完成後の様子はこちらをご覧ください。

スケルトンリノベーション 設備調査と採寸調査

杉並区S邸

先月ご相談のあった杉並区S邸マンションリフォームの現場に、設備関係の業者さんと事務所スタッフ一同で現場調査に伺って参りました。

スケルトン設備調査

緑色でしゃがんでいるのが私各務で、そこから時計回りの事務所スタッフの渡辺、ガス関連(ガスエアコン+ガス給湯)の4人、陰で隠れたところに工務店の現場監督、水道設備、茶色のジャケットの方が電気設備で、写真を撮っているのがスタッフの竹田です。事前にマンション管理組合から手に入れいてた竣工時の設備図と、現在考えているリフォームプランを比べながら、何が問題になりそうかを説明している様子です。

電気に関連するのは、分電盤の位置変更や、手前に見ているインターフォンの移設、キッチンの熱源をIHにするかもしれないので、その可否や自動火災報知機のレイアウト、躯体に打ち込まれた電気ボックスがもう一度使えるか等を確認させてもらいました。元々がハイスペックの住宅なので、分電盤の容量は十分にありそうで、他もこちらが考えていたことはほぼ全て実現できそうです。

給水給湯のルート調査

こちらは水道屋さんと、給水と給湯のルートを確認している様子です。玄関扉の上に5つの穴が空いていますが、右二本の太めの管は東京ガスのHEATSを使った空調機の冷媒管、真ん中の細い管はガス管、左の二本の管が給水と給湯管です。給水・給湯管共に二つの系統に分かれて天井裏で配管されていましたが、リノベーション後は玄関横にヘッダーを設けて、そこから床下で架橋ポリエチレン管で各所へと配管することを考えています。水廻りについては、キッチンは問題がなさそうで、浴室部分は床が20センチ程上がりそうです。ユーティリティーはスラブ上のシンダーコンクリートをハツって配管ルートを変更する必要がありそうだとのことが判りました。

こちらではガスに関連したエアコンを調べて貰っています。キッチンの直上のみは天井カセット式で、他は天井裏スペースををダクトとして利用した(ダクトレス)の天井埋め込みユニットを使ってシステムとなっています。東京ガスのHEATS(住棟セントラル・暖冷房システム)を応用したシステムのようで、現時点では電気が通っていないので、動作確認(試運転)はできませんでした。

デザイン的には、室内のちょうど中央に位置するこのコンクリートブロックを、どのように見せてゆくかが、このスケルトン空間の魅力を引きだすポイントになりそうです。

実測調査シート

設備調査後には事務所スタッフ3人で、実測調査を2時間ほど掛けて行いました。こちらの紙は竣工図面を基に一度CADで起こした図面に、赤ペンで実測値を書き込んだシートです。レーザー測量器で大きな寸法を拾った後は、二人一組で細かい寸法を拾ってゆきました。事務所に戻ってから、これらの細かい数字を元に実測図を起こしてゆきます。

施主打合せの様子

最後は、これらの調査の前にお施主様のご自宅で行われた打合せの様子です。リノベーションのイメージ写真を見ながら、床フローリングのニュアンスをお施主様に見て貰いました。とにかく大きな空間なので、幅広で厚突き(表面の単板の板が厚いもの)の三層フローリングを中心にお貸しして、ご主人さまと一緒に考えて貰うことになっています。午前10時半の打ち合わせから、夕方5時半までの現調+採寸で長丁場の打合せ+現場となりましたが、色々なことが判ってきたので、これでリノベーション設計を前に進めてゆくことが出来ます。