Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

端正な外観と、豊な内部空間

見学記

大先輩の建築家、久保田章敬さんが設計した建物、ビクトリノックス本社ビルが完成したとのことで、見学会に伺ってまいりました。西麻布の丘の上の落ち着いた住宅街の中にひっそりと建つRC造の建物でした。全体に低めに抑えたスケールの外観で、ガラスの皮膜を、白い梁が隠すような構成で、実に端正に佇んでいました。使われている素材も、白い壁とコンクリートに加え、オフィス建築では珍しい大谷石や、乱張りの鉄平石などがあることで、不思議に周囲の住宅街に馴染んでいました。

ヴィクトリノックス本社外観

内部に入ってみると、外部の端正さからは想像が付かないほど、豊な空間が展開していました。ダブルスキンの間を抜けるような、建物横の通路から玄関に至るアプローチがまず意外でした。四角が二つ重なったような平面構成で、ガラスの外にまた、建物があるようで、プランで確認すると、とてもシンプルな建物なのですが、歩いて見ると自分がどこに居るのか迷ってしまうような錯覚を受けました。

階高も微妙に変化し、鏡かと思えばガラスの壁だったりと、多様な景色が展開し、久しぶりに本物の建築を
堪能致しました。普段、住宅建築ばかりを設計しているので、あまりオフィスを見学することがありませんでしたが、とても刺激に満ちた、面白い建築を見ることができました。
設計担当の大野君は、早稲田大学芸術学校での四年前の教え子でしたが、法規や構造の問題やディテールに至るまで、あらゆる質問にもきちんと対応してくれる、頼りがいのある設計担当者に育っていました。久保田さん、大野君、素晴らしい建物の完成どうもおめでとうございます。

建物の品格

見学記

仲良しの建築家須田充洋の設計事務所、SUDA設計室が設計した集合住宅の見学会(オープンハウス)がありました。奥まった住宅地の中の、コンクリート造の四階建て賃貸マンションでした。スッキリとしていて、優しい雰囲気の内部空間と、きちんと構成されたカチッとした外観が印象的な建物でした。

普段は、細かい箇所まで設計の手を緩めない須田さんですが、今回は規模も大きく、大まかに設計しているようでしたが、却ってそのことで空間の骨格が素直に見えて、とても品の良い建築空間になっているように思われました。

自分たちが設計した建物は、お施主様の想いや予算の限度、敷地の条件や法規の問題、構造や設備のルールなど、あまりに色々な条件が重なり、中々客観的な評価をすることが出来ないものです。今回のような友達が設計した建物を見学すると、純粋に建物を使う側の人として、空間の気持ちよさや、使い勝手のよさ、そして大げさにいえば、「建物の品格」まで感じることができます。信頼する仲間であり、刺激を受けているライバル(?)でもある建築家の建物を見学することで、色々なことを考えさせて貰うことができました。

床暖房リフォームの現場調査

白金台S邸

現在、設計進行中の白金台の高級マンションリノベーション現場に、東京ガスライフバルの担当者と現調に伺ってきました。

床暖房リフォーム 給湯器チェック
床暖房リフォームの希望はは以下の通りです。

  1. これまで別々だったリビングルームと”ダイニングルーム”を一体のリビングダイニングにするため、床暖房の範囲が変わること。
  2. 既存の床仕上げがカーペットだったものを、床暖対応のフローリングに張り替えること。
    (床暖房パネルの種類の変更が必要です)
  3. 別々のコントローラーを一つに纏めること。
  4. 寝室についても間仕切壁を移動するので、床暖房の範囲が広がること。

以上の要望を、図面をもとに現場で説明を行い、担当者に調べて貰いました。

電話で相談した東京ガスライフバルの担当者は、偶然ですが、以前僕らが設計した超高級マンションリフォームの高輪M邸でも工事を担当してくれた方でした。

話を一通り聞き終わった後、注意深く既存の床暖房の図面をチェックし各床暖房のエリアを実際に確認しながら、ガス給湯器のパネルの内部の”ヘッダー配管”をチェックしてくれました。

一通り調査して、リフォームが可能であるとの判断だったので、そのまま見積りを依頼することになりました。これで、お施主様にも嬉しい返答をすることが出来ます。

この写真は、白金台S邸のバルコニーから、下の借景している庭園の桜を見たところです。