Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

リフォーム工事の現説(げんせつ)

高級高齢者向けサービスアパートメントS邸

MレジデンスS邸の図面がある程度纏まってきたので、それを元に見積りを作って貰うために、現地に施工をお願いすることにほぼ決まった高島屋スペースクリエイツ、下請けで入って貰うMレジデンスの指定設備業者、建築工事の、造作家具工事の現代製作所に集まって貰いました。いわゆる現説(げんせつ・現場説明のこと)です。

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高島屋スペースクリエイツ(以降高島屋SC)、青と現代製作所のチームは、幾度かリフォーム工事をお願いしたことがあるので、こちらの設計感覚も判って貰っています。ただ、指定設備業者は初めてのお付き合いで、以前の下打合せの際にも色々と難しい問題を投げかけられたことがあったので、結構緊張致しました。下打合せが功を奏したのか、本日は大きな問題もなく全員でチームを組んでの見積り、そしてその後の工事もお願いできることになりそうで安心いたしました。

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ほぼすべての部屋に居住中で、かつ日中も部屋にいらっしゃることが想定される中での工事なので、有機溶剤の使用禁止や工事中の騒音をなるべく少なくするための工夫、搬入経路やそのルールなどがとても厳しいので、Mレジデンスの管理会社側から工事の注意事項を説明して貰っている様子です。ただ、高島屋SCの現場監督の山崎さんは幾度かここでの工事を経験しているとのことで、とても心強いです。

こちらがほぼ纏まったリフォーム後の平面図です。居住者が退去後には現状復帰が必要となるので、今回のようにほぼスケルトンでのリフォームとなると、現状復帰用の積立金を管理会社側に預けなければならないので、工事費用もそれなりに用意しなければなりません。色々なケースを想定しながら、見積りの結果によっては大きく減額できる案も考えながらの設計となっております。

また、高層マンションになるので、各部屋にスプリンクラーが設置されており、間取りを変更すると、その再配置も必要となるので、こちらである程度想定してプロットした天井伏図(床に寝転がって天井を見上げた図面)も準備致しました。

展開図は一般的なものと同じですが、既存では壁で囲まれたクローズド・タイプだったキッチンを、家具にビルトインするオープンキッチンにするので、その部分は電子レンジや冷蔵庫の設置、お皿やカトラリーの収納などを細かく設計した展開図を用意いたしました。

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主寝室と洗面と廊下とダイニングが交差する箇所には、4枚の引き戸が交差する形となっています。そのうち3枚がポケットに収まるタイプの引き戸となっているので、それらの枠周りをスタディーしたスケッチです。3方枠や2方枠、更には枠なしの納まりが混じっているので、大工さんや建具屋さん泣かせの現場になってしまいそうです。

 

イタリア高級モダン家具搬入@南平台N邸

南平台N邸

半年前に完成時期を見越してオーダーしていた、イタリアから輸入の高級モダン家具が続々と南平台N邸に搬入されています。

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順番は前後していますが、一番の大物がミノッティの大型ソファWHITEです。背もたれ部分が所々抜けていて、ミニカウンターのようになっているデザインが特徴のソファーです。

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こちらがそのミニカウンターを差し込んでいる様子です。因みにこのミニカウンターは革張りとエナメル仕上げの二種類が選べますが、N邸では3カ所のミニカウンターのうち、2箇所を革で1カ所をエナメルで仕上げて貰っています。

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ほぼ組み終わった時点で、テレビや上部の間接照明、背面の造作家具との位置関係を見ながら、置く場所を決めてゆきます。一度置いてしまうと、全ての部品が連結されてしまうので、一人や二人では動かせなくなってしまうのです。

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細かいディテールの部分まできれいに作られているのがミノッティの職人魂(?)で、上部に座面クッションが置かれて隠れてしまう部分もきちんと革の縫製がなされていました。

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ソファのレイアウト位置が決まった所で、寸法を測った上で動かし、大型のラグを敷き込んでもらいました。ラグはソファーの下に差し込むレイアウトとしています。

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ミノッティとは前後していますが、ソファーの正面に置くメリディアーニのローテーブルも搬入されました。エナメル調の表面仕上げとメタリックな脚が美しいテーブルでした。フルーとメリディアーニは両方とも中津家具にお願いしています。

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同じころ、主寝室ではイタリア高級ベッドメーカーFLOU(フルー)のベッドフレームが4人掛かりで組み立てられていました。

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背面のヘッドボードだけでなく、フレーム周りや脚部分も革で巻き込まれた超高級仕様のベッドです。

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組み上がったベッドの横に、ミノッティのラウンジチェアJENSENとそのオットマンが搬入されていました。渋いヌバック仕上げなのですが、まだ養生されており仕上げはチラ見することしかできませんでした。

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隣の書斎では、カッシーナのベッドとエアフレームのデスクが組み立てられていました。

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こちらは既に組み上がっていたモルテーニのウォークインクローゼットです。中央の飾り棚はアルフレックスの特注品です。

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養生を外したリーバのダイニングテーブルとベンチ、右手前に見えるのが新しく入ったミノッティのダイニングチェアで、左奥にはアクセントとして入れた、やはりミノッティのラウンジチェアです。これでミノッティ、カッシーナ、モルテーニ、メリディアーニ、フルーと全てイタリアから輸入して貰った高級モダン家具が揃い踏みしたことになります。
搬入のルールが厳しいマンション管理組合と、イタリアからの納期を睨めながら、3日間に渡る搬入計画を立てて、全てに立ち会ってくれたスタッフの竹田さんの頑張りにただただ感謝です…。
イタリア輸入家具が勢揃いした様子は、南平台N邸からご覧ください。

 

 

高齢者向けサービスアパートメントのリフォームプロジェクト

新規プロジェクト

高級な高齢者向けサービスアパートメント・Mレジデンスの住居部分のリフォームのお手伝いをすることになりました。

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お施主さまが借りることになった住居を現調させて頂きました。100平米弱の中間規模のお部屋ですが、川に面して日当たりも良い気持ちが良さそうな空間でした。

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こちらがリビングの天井を見上げた様子です。

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上階には居住者が利用できる共用の食堂がありますが、個々の住宅でも料理ができる、きちんとしたサイズのキッチンがあります。ただ、お施主さまのSさまは、ここまで大きなキッチンは必要ないとのことでした。

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介護が必要になってからも使える浴室です。介護には適しているそうですが、このピンクのタイルのインテリアはお施主さまも変えたいとのことでした。

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リフォームのご要望としては、以下の通りでした。

  • 夫婦別々の寝室で適度な距離を保ちたい
  • 夫婦が違う時間にお風呂やトイレを使えるようにしたい
  • デザイン性の高い空間で気持ち良く過ごしたい
  • キッチンはコンパクトでOK
  • 浴室はピンクのタイルを何とかして欲しい
  • お孫さんが来て楽しめるような空間にしたい
  • 使いやすくてリラックスできる家具を選んでレイアウトして貰いたい

といった内容でしたので、それを落し込んだラフなリフォーム案を作ってみたところ、とても気に入って下さいました。

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より具体的にリフォームプランを練ってゆくことになったので、再度現地を訪問して、再調査させて頂きました。こちらの写真は壁裏のPS内の様子です。給水や排水管がどのように接続されているのかをチェック致しました。

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こちらは天井裏を点検口から覗いた様子です。空調のダクトのルートや、スプリンクラーの配管状況、また梁の位置も同時に確認することができました。

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寸法の入った間取り図は貰っていましたが、実測することで間違いがないかをチェックしました。大きなずれはありませんでしたが、天井の折り上げ位置や細かい枠の取り合いなども調べさせてもらいました。

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これから調査した内容を図面に落とし込んで、お施主さまの意見を反映させながらデザインを完成させてゆきます。管理会社とも綿密な連絡を取りながら、見積りを取って調整してから工事開始と、先が長いプロジェクトですが、頑張ってお施主さまが喜んでくださるような空間に仕上げてゆきたいと思っております。