Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

スケルトン状態の別荘

伊豆OK別荘

静岡県伊東市の個人別荘リフォームプロジェクトの工事も始まり、解体情況を確認に行って参りました。
リフォームではスケルトンという言葉が使われますが、建物を人間に例えると、

  • 皮膚といえるのが内装仕上げ材、
  • 筋肉といえるのが下地材や断熱材、
  • 血管といえるのが電気配線や給排水の配管、
  • 骨といえるのが構造体となります。

これらのうち、内装仕上げ材や下地材、断熱材や電気配線、給排水配管までを解体して、構造体だけになるまで裸にした状態を、
リフォームではスケルトン(骨組み)状態と言います。この状態まで内部を解体してから工事を始めるリフォームをスケルトンリフォームといいます。

 別荘リフォーム スケルトン解体

床と天井だけでなく、間仕切りや壁のボード、お風呂やトイレ、キッチンまで全て解体した裸の状態となっているので、窓を開けると風がサァーと通り抜ける気持ちよい空間になっていました。スケルトンになると、人工的に調整した空調や、照明などがなくなるので、その建物と周辺環境の関係が、素な形で見えてくるのかも知れません。

浴室の解体状況

スケルトンになっていることで、骨組みの健康状態を確認することが出来ました。想像以上に構造材はきちんとしており、腐ったりシロアリにやられている箇所は見受けられませんでした。また、浴室も解体してあったので、新しい浴槽の寸法や、壁や設備との取り合い寸法の打合せを行うことができました。他に新しいサッシの取り付け方法や、設備配管のルート、床暖房の工事手順などを打ち合わせて参りました。

SUMIKAプロジェクト見学記

見学記

東京ガスが各世代を代表する著名建築家四人に実験的住宅とパヴォリオンの設計を依頼したという宇都宮のSUMIKAプロジェクトを見学して参りました。建築家の伊東豊雄氏、藤森照信氏、西沢大良氏、藤本壮助氏が

  • プリミティブ(原始的な)
  • 自由で豊かに自然と関わることのできる住空間
  • 人々の動物的本能を甦らせるような、自由で独創的な住まい方

などをキーワード、コンセプトとして、実験的な住宅を宇都宮の市街地に点在させるというプロジェクトがSUMIKAだそうです。今回は東京ガスとオゾン・リビングデザインセンターのスタッフ方々と一緒に見学する機会を頂きました。

まず、最初に拝見したのが、伊東氏設計のパヴィリオンでした。木造のパズルのような構造体が美しい建築でした。実に上手く作られており、不思議なデザインが不思議でないように思えるほど、巧妙に作られていました。(模型の中に居るような感覚?)構造体は編カゴのようでもあり、パズルのようでもありますが、コンセプトの「木の下の空間」には、どうしても感じられませんでした。やはり光がこぼれてくる状態や枝が張ったような構造は似ていても、風や温度などの体感できる感覚が違うことで、人工的な環境に感じられてしまうのかも知れません。

次に拝見したのは、西沢氏が設計した住宅でした。厚い屋根と四周の建具を全開にすると、外と一体化する、やはり不思議な住宅でした。幸い、素晴らしい天気に恵まれていたので、風が爽やかで、光も美しく、
快適な空間を楽しむことが出来ました。ただ、都市型住宅として、外との一体の仕方や、天気が悪いときにはどうなるのかなど実際に住まう住宅として考えたときには、数々の不安が残りました。

今回の見学で一番興味を持っていたのが、この藤本壮助氏設計の住宅でした。実験的な(?)空間の設計では、若手ナンバーワンの建築家が作る空間は、実際に体験するとどうなのかが興味がありました。
そして実際に体験してみると、実に面白い空間でした!
鉄製の箱と、樹木が立体的に組み立てられ、梯子が繋いでいる空間なのですが、考えるより、感じるような空間で、単純に巡っていることが楽しくなるのです。思わぬところから、思わぬ場所へと梯子が伸び、外部と内部の境界が曖昧で、温かい空間とひんやりした空間が交互にあったりと、子どもに戻って、かくれんぼをしたくなる感覚におそわれました。ただし空間の面白さは抜群でしたが、住宅としての性能は一番低そうです。危険を顧みなければ、幼稚園や保育園、あるいは子どもの遊戯施設として最適なのではないでしょうか?

最後に拝見したのが、藤森氏設計の住宅、コールハウスでした。焼いた杉板を外壁に使った住宅です。ここまで見学してきた住宅が、あまりに一般の住宅の概念から外れていたので、この住宅には安心感を覚えました。と言っても、決して普通の住宅ではないのですが…。

体験してみると、とても狭い入り口や建具、急な梯子や、斜め床の寝室、外部梯子を使える茶室など、ユニークな空間が、上手に一つの住宅の中に納められていました。材料も、焼杉をはじめ、クリの板、塗り壁や、
木製サッシなど、触覚的にも気持ちが良い素材が多用されており、自分が住むとしたら、一番住んでみたい空間でした。最後の写真はオゾンスタッフの方々がお茶室に集合した様子です。

正直、全体的にみると遊び的な要素が強すぎると感じました。ただ、このような実験的なものから新しい住宅概念が生まれるのでしょう。その新しい概念をいかに感じ取って、普通の人にも納得して貰えるような形で、どのように展開してゆくかが問われている気がしました。最後に、貴重な機会を下さった、東京ガスとオゾンに感謝の一日でした。

建築家サロン@オゾン

見学記

新宿のリビングデザインセンター・オゾンがプロの建築家向けに開催している勉強会「建築家サロン」に参加してきました。建築家プロデュースのシステムで約300人の設計者が登録しているオゾンが、建築家同士の横の繋がりを作りながら、テーマを絞った勉強会を開催しているのが、この建築家サロンだそうで、既に開催も9回目だそうです。
参加したのは、今回が初めてでしたが、今回のテーマは「建築デザインを支える金物たち」とのことで、以前より興味がありましたので、参加して参りました。ドイツの家具金物メーカーのハーフェレと日本製ではナンバーワンの実績をもつ金物メーカーのムラコシ精工、そして日本を代表する錠前メーカーの堀金物がスピーカーとして参加してくれていました。

建築家サロン

最近の金物事情や、金物を”研究開発”してゆく上での問題点、更にこでまでの建築家からのクレームなど、
色々なトピックを提供して貰い、それに対して参加した建築家約15名がディスカッションするという形式で進みました。特に堀金物さんの強烈な話(監獄や宮殿の鍵の考え方など)や防犯性と機密性を兼ね備えた玄関引き戸金物の開発では、大いに盛り上がりました。

その後は、オゾンが用意してくれた食べ物や飲み物を頂きながら、建築家同士、或いはゲストの方々と親睦を深め、最後には建物内のハーフェレとムラコシのショールームを見学して参りました。千円の参加費で、この内容は、とてもお得な企画でした。是非次回も参加してみたいと思っています。