Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

古さと新しさの融合

日本家屋リフォーム

今回の和風リフォームは、古い材料を残しながらのリフォームです。いわゆるスケルトンリフォームと言われている、既存内装を全て撤去してから工事を始めるリフォームと違い、古い材料の間に新しい部品入り込み、新しい要素の間から古い素材が現れるような、入り組んだリフォームとなっています。 特に工事の途中で古さと新しさが融合している箇所を紹介いたします。

新旧鴨居の合体

まずは、古い鴨居に新しい鴨居を埋め込んだ箇所です。既存の壁を壊さないで、その壁に直交する形で新しい引き違い戸を付けるので、このように新旧の鴨居がクロスしています。

古い柱と新しいフローリング

もう一つは、古い柱とフローリングの取り合いです。柱も古くなるとねじれたり、欠けたりしているので、壁と平行に張り出したフローリングも、柱の箇所で調整が必要になります。 この場合は、柱の一部を欠き込んで、フローリングを埋め込む事で、埃が入り込む隙間をなくしています。 どちらも大工にとっては面倒な箇所でしょうが、見せ場でもあります。
設計側が注意しながらきちんと見ていることと、お施主に工事の大変さを伝える事で、今回の現場の大工さんもやりがいを感じてくれているようです。

和風住宅のリフォーム 墨出しと現場記念写真

日本家屋リフォーム

中野区の和風住宅のリフォーム現場では墨出しが始まりました。墨出しとは、実際の工事現場の床に、図面と同じように墨壷で、壁位置を指定する線をひいてゆく作業です。
今回は既存の床を剥し、構造材を補正した後、断熱材を入れてから構造用の合板を貼って床の下地を作っています。この仮床の上に、設計者と大工の共同作業で墨出しを行ないました。

古民家リフォームの墨出し

この作業を通して、キッチンや浴室、更に照明やコンセントの位置も決まってくるので、水道屋さん、電気屋さんらの関連業者さんも勢ぞろいしました。

古民家リフォームの集合写真

折角、各関連職方が集まったので、記念写真を撮りました。左から大工の野口兄、私各務(カガミ)今回の工事請負の横田木材の横田さん、事務所担当スタッフの渡辺さん、電気屋の大島さんと設備屋の久留さんです。これからまだまだ大変な作業が進みますが、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

古民家の構造補強

日本家屋リフォーム

和風古民家住宅リフォームの構造補強状況の紹介です。 朽ちた柱と土台の補強 工事開始前の事前調査でも判っていた事ですが、住宅を支えている角の柱が朽ちていました。 その上、柱に取り付いているハズの敷居が(かつて縁側だった箇所なので、土台がありません)柱から外れて宙に浮いていました。

どちらの材も腐ってボロボロになっていたので、ジャッキアップして、柱は腐った部分を交換し、敷居の下には新しく敷居支えと土台を差し込み、基礎代わりとなるコンクリートの平板を敷き込みました。

古民家の基礎補強

前の写真が補強前で、上が補強後です。 因みに、補強した木材が黄色っぽいのは、防腐防蟻材(住環境に優しい保存剤です)を塗布したからです。 今まで、よくこの状態で廊下部分の床が落ちないで、持っていたものだと、大工さんたちと一緒に感心してしまいました。 リフォーム後にキッチン、洗面、トイレ、浴室となる箇所の床補強が完成しました。 これで、今後は床が沈むことはないでしょう。