Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

間仕切壁の下地

日本家屋リフォーム

これまでは10畳の大きな寝室と、隣の6畳の支度部屋として使っていた住宅ですので、キッチンや洗面・浴室の空間を仕切るための間仕切り壁が必要になりました。かつての縁側部分だけではとても足りないので、新しい水廻りの空間が、10畳の部屋にまで入り込んできています。

写真の細い材料で組まれたものが、その新しい間仕切壁の下地です。(この下地の両面にボードを貼ると壁になります)注意してみて頂きたいのは、この壁が中途半端な高さの壁である事です。普通壁といえば床から天井まで伸びているものですが、この壁は、天井に届く前に終わってしまう壁なのです。

この中途半端な高さこそが重要な設計のポイントとなっています。つまり、居間側から見ると、壁越しに既存の天井の広がりが見え、キッチン側からすると、収納やキッチン自体を隠す事ができる、一挙両得の考えなのです。

因みに2枚目の写真は、洗面からキッチンを壁越しに透かし見たところです。出来上がらないと、この工夫の感覚はわかりにくいと思いますので、どうぞ完成写真をお待ち下さい。

古さと新しさの融合

日本家屋リフォーム

今回の和風リフォームは、古い材料を残しながらのリフォームです。いわゆるスケルトンリフォームと言われている、既存内装を全て撤去してから工事を始めるリフォームと違い、古い材料の間に新しい部品入り込み、新しい要素の間から古い素材が現れるような、入り組んだリフォームとなっています。 特に工事の途中で古さと新しさが融合している箇所を紹介いたします。

新旧鴨居の合体

まずは、古い鴨居に新しい鴨居を埋め込んだ箇所です。既存の壁を壊さないで、その壁に直交する形で新しい引き違い戸を付けるので、このように新旧の鴨居がクロスしています。

古い柱と新しいフローリング

もう一つは、古い柱とフローリングの取り合いです。柱も古くなるとねじれたり、欠けたりしているので、壁と平行に張り出したフローリングも、柱の箇所で調整が必要になります。 この場合は、柱の一部を欠き込んで、フローリングを埋め込む事で、埃が入り込む隙間をなくしています。 どちらも大工にとっては面倒な箇所でしょうが、見せ場でもあります。
設計側が注意しながらきちんと見ていることと、お施主に工事の大変さを伝える事で、今回の現場の大工さんもやりがいを感じてくれているようです。

和風住宅のリフォーム 墨出しと現場記念写真

日本家屋リフォーム

中野区の和風住宅のリフォーム現場では墨出しが始まりました。墨出しとは、実際の工事現場の床に、図面と同じように墨壷で、壁位置を指定する線をひいてゆく作業です。
今回は既存の床を剥し、構造材を補正した後、断熱材を入れてから構造用の合板を貼って床の下地を作っています。この仮床の上に、設計者と大工の共同作業で墨出しを行ないました。

古民家リフォームの墨出し

この作業を通して、キッチンや浴室、更に照明やコンセントの位置も決まってくるので、水道屋さん、電気屋さんらの関連業者さんも勢ぞろいしました。

古民家リフォームの集合写真

折角、各関連職方が集まったので、記念写真を撮りました。左から大工の野口兄、私各務(カガミ)今回の工事請負の横田木材の横田さん、事務所担当スタッフの渡辺さん、電気屋の大島さんと設備屋の久留さんです。これからまだまだ大変な作業が進みますが、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。