Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

オーダーメイドサウナ@マンションリノベ

渋谷R邸

ご夫妻揃ってサウナがお好きな渋谷R邸のお客さまとサウナの研究の為に神宮前のアヴァントのショールームに伺ってまいりました。

マンション内にドライサウナを設計

昨今の大サウナブームで、ご自宅にサウナを、それもスタイリッシュでカッコよいサウナを作りたいというお客さまが急増しているとのことです。ガラス壁に廊下反対側のアロマの小物が写り込んで、陳列棚のように見えていますが、片面ガラス張りのシンプルできれいなサウナが展示されています。

ドライサウナのアヴァント

今回計画しているサウナとほぼ同じサイズのモデルなので、まずはお二人で入って頂きました。

ドライサウナのアヴァント

二人掛けのサウナですが、一人の時はベンチに寝転がることもできるサイズで、実際に温めて体感することができるようになっています。

こちらがモデルルームサウナの図面です。

ドライサウナのアヴァント

サウナのヒーターは、定番のスウェーデンのティーロヒーロ社の物で、コンパクトながらパワフルな機器で、上位機種となると、携帯のアプリでオンオフだけでなく温度設定やタイマー予約等も使えるそうです。

ドライサウナのスマホアプリ

普及品の場合は、機械のダイアル操作のみですが、今回検討している機器では、サウナの外にこのようなリモコンが付き、携帯のアプリと連動して使えるので、毎朝決まった時間にサウナに入ったり、会社から帰る際に温めて置けば、ちょうどよいタイミングでサウナも使えそうだとのことで、Rさまご夫妻もとても喜んでいらっしゃいました。

ドライサウナでのロウリュウ

因みに、セルフでのロウリュウも可能となっています。試しにロウリュウしてみると、20秒間ほど高温の蒸気が発生して、凄い熱量であることが実感できました。

ドライサウナのアヴァント

こちらは各務が体験してみた様子ですが、片側の壁を背にすれば、身長186センチでも十分脚を伸ばせることが判りました。

大型浴室からの出入り口、洗面所のタオル収納、サウナマシンの置き場等から、3通りのレイアウト案ができています。

さらにはお二人での同時使用や、奥さが寝そべって本を読みながらサウナを愉しめるようにと、内部の使い勝手からもレイアウトを考えて、サウナのサイズとレイアウトを検討中です。

ドライサウナのアヴァント

アヴァントの商売の面白い所は、ユニットのサウナを売って貰うこともできるのですが、サウナマシンとサウナの熱に耐えうる耐熱の木材や照明器具(間接照明も!)や温度計だけの販売もしてくれることなのです。パッケージで購入するとサイズやデザインの調整が難しいので、今回は材料をアヴァントにお願いして、サウナ内部の設計はカガミ建築計画で、工事はリフォーム会社にお願いすることで、カッコよいサウナをリーズナブルな価格でご提供しようという考えです。

アヴァントのミストサウナ

なお、アヴァントはドライサウナだけでなく、スチームサウナも販売しています。こちらはしっとり潤うお肌に良いとのことで、奥さまのお気持ちが揺れ動いてるようでした(しかし、それにしても各務の髪の寝癖が酷いですね…)。

ミストサウナ

スチームサウナモデルルームはカプセル型の仕様となっていましたが、既存の浴室に機器を取り付けてスチームサウナを楽しむこともできるそうです。

アヴァントショールーム

アヴァントでは、サウナでも使えるアロマオイルの販売もしているとのことで、Rさまご夫妻はまた別の日程で、アルマオイルも見に来たいと仰っていました。

南平台N邸のサウナインテリア

因みに、以前南平台N邸リフォームで大型浴室の中にサウナを作ったことがりました。その時の設計と工事のプロセスはこちらでご紹介しております。その時も、サウナ機器は今回と同じティーロでした。
以下、リノベ工事完成後のスタイリッシュなサウナの様子をご覧ください。

大きなオーダーユニットバスからガラス張りの扉で仕切られたサウナ(右側)です。左側は洗面となりますが、二つのガラス扉を一つのステンレス枠でシャープに纏めたデザインとなっています。

サウナ内部。大人一人が寝っ転がることができるサイズで、ご夫妻で並んで愉しむことも可能です。浴槽先のブラインドを開ければ、都心の夜景を見ながらのサウナとなります。

サウナ内部は、間接照明だけでほんのり明るくなっています。

ミノッティ_ソファの選び方とインテリア

リフォーム

弊事務所の設計したマンションインテリアで、ソファで一番人気はイタリアのハイブランドのミノッティが圧倒的です。これまでに採用してきたミノッティのソファの魅力と、マンションインテリアの関係を纏めてみました。

ミノッティのソファのマンションインテリア__ハミルトン

初めてうちの事務所でミノッティのソファを採用したが、こちらの代官山N邸でした。当初はアルフレックの家具でインテリアを纏めたいとのご要望でしたが、とにかくカッコよくスタイリッシュな空間にしたいとのご要望でしたので、試しにミノッティのショールームにも行ってみませんかとお誘いしたところ、ほぼ一目惚れとなりました。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ハミルトン

可愛いワンちゃんがいるので、ファブリックの張地はNGとのことで、傷が目立ちにくい黒いレザーベースのシャーマン(Sherman)のソファをご一緒に選ばせて頂きました。低重心で背もたれも低く、ダイニングからの景観を邪魔しないこと、金属製の脚で床からソファが浮いており、クイックルワイパーでの清掃ができること、何よりもオーソドックスで奇をてらっていないデザインをTさまが気に入ってくださいました。ソファ前のセンターテーブルは黒檀突板の天板のカルダー(Calder)と、サイドテーブルとシートを兼ねたシーザー(Ceser)を2脚に、ラグはディベッツ(Dibbets)で、ミノッティで揃えて頂きました。

ミノッティのソファのマンションインテリア_シャーマン

このアングルの写真だと床からソファが浮いている様子が判りますね。実はちょうどソファーの背面壁にニッチを作り、そこをワンちゃんのコーナーにしてるのですが、ソファが壁にならないように背もたれが低く、下にも隙間があるソファを選んでくださったのかも知れませんね…。
ダイニングテーブルは当初のお客さまのご意向を汲み取って、モルテーニ(アルフレックス社)のダイヤモンドとしましたが、ダイニングチェアはミノッティのフリント(Flynt)、壁面のサイドボード家具もミノッティのモリソン(Morrison)となりました。
Tさまとミノッティの二つのショールーム(当時)を行き来しながら決めた様子をこちらのブログで紹介しております。

次にミノッティのソファを入れたのは、代官山Tさまからご紹介された、お友達のお宅南平台N邸でした。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ホワイト

こちらのお客さまのNさまも、代官山Tさまのお宅を見てからのご依頼でしたので、自然とソファ探しはまずミノッティからとなりました。

ご一緒に選ばせた頂いたのはホワイト(White)のソファでした。これ以降、事務所の定番ともなったホワイト・シリーズですが、ちょうどNさまとご一緒にショールーム巡りをしているタイミングで、日本発売になったと記憶しています。ホワイトの特徴は、①サイドテーブルや、背面テーブルがソファと一体化していること、②ベース(下台とサイドテーブル)とクッションと背もたれが別構造となっており違う張地で張り分けることができることとなっています。
①は当時のイタリア・ソファ界(?)のトレンドとして、ソファを単なる座るための長椅子と考えず、その上で寝転んだり、下で背もたれにして座ったり、背面の背もたれに腰掛けたり、書き物をしたり、軽食を採ったりとリビングダイニングで出来ることをすべてソファに盛り込むという考え方があり、まさにそれを実現した第一弾のソファだったと思っております。N邸のようなレイアウトになると、ダイニングから見ると、窓やテレビ側を眺めようとするとソファが壁になってしまいがちなのですが、普段座る部分にだけ背面サポート入れて、他は低く抑えたり、ソファの背もたれに座ってダイニングの人とお話しをしたり、L字型のコーナーをオープンにすることで、見通しと風通しを良くすることがこのホワイトで実現することができました。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ホワイト

②については、弊事務所ではベースとサイドテーブル部分をレザー(テーブルの一部はラッカー仕上げ)とし、クッションと背もたれはファブリックとしています。レザー張りのソファは高級で長持ちしますが、実はクッション部分については座った時に空気が抜けにくいので、座り心地に問題があったのです(今の新しいソファはその点も改善されています)。ただ、すべてをファブリックで仕上げると、空間全体も柔らかい雰囲気になってしまうので、ベース部分をカチッと角の立ったレザーにすることで、柔らかさと硬質感の二面性をソファに持たせることができるので、その後も多々採用して参りました。
因みに、N邸のリビングではパーソナルチェアはギリアム(Gilliam・廃番) でラグはディベッツ(Dibbets)でした。
南平台N邸のハイブランド家具選びのプロセスは、こちらのブログで紹介しております。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ヤング

こちらはヤング(Yang)のソファを入れた横浜O邸です。ヤング・シリーズはホワイトと並んで、その後も良くご提案するソファとなりましたが、考え方の基本はリビングの全ての動作をソファに取り込むというホワイトの①の延長の考え方だと思っています。ホワイトに比べると、シートハイト(座面高さ)や奥行きが日本人サイズで座りやすいこと、また、部品の数がとにかく豊富(恐らくミノッティの中でも一番豊富?)でレザーのスティッチ入りのオットマンなどがあり、デザインバリエーションにも富んでいる優れもののソファです。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ヤング

背もたれクッションにも一工夫されており、折れ目で2つの方向性があり、背もたれに沿って枕のように使っても、反対折にして背もたれとしての強度を保つこともできます。また、レザーのスティッチ張りの差し込み背面も使いやすくなっています。横浜O邸では、ソファはファブリック張りとして、円形のオットマンと差し込み背面とクッションの位置をレザーとしています。お馴染みの シーザー(Ceser) も2本使って頂いております。
横浜O邸のミノッティソファの選び方はこちらのブログで紹介しております。

ミノッティのソファのマンションインテリア_パウエル

次はパウエル(Powell)をご採用頂いた六本木N邸です。こちらのお客さまのNさまは、ご在宅の折にはお仕事の一環でテレビを見なくてはいけないとのことで、色々な姿勢でテレビを見ることができるソファということで、ミノッティに白羽の矢が立ちました。また、体格の良いご主人さまが寝っ転がったり、ラグに座って頭をソファにもたれかけても型崩れがしにくいソファということで、パウエルをご一緒に選ばせて頂きました。

ミノッティのソファのマンションインテリア_パウエル

テレビ側から見ると、右が長物のソアで、左側に幅広のシェーズロング(ソファの部品で、背もたれに対して座面が長めで、脚や体全体をのせることができるタイプ)として、真ん中には座面と高さがあったパウエルのテーブルを差し込んでいます。ソファの裏面にあるダイニングテーブルに座った時に、間に抜けがあることで、テレビが見やすくなっているのです。

ミノッティのソファのマンションインテリア_パウエル

ソファの背面も良く見える部屋構成なので、ソファのベースに金属の線が1本通っていることも、お客さまが気に入って下さったポイントです。ソファの間にテーブルを挟む場合、ちょうどよい位置に床付けのコンセントを仕込んでおくことは、カガミ建築計画の定番となっています。照明器具の配線がソファの背面にダラっと見えないことがデザイン的に重要ですが、最近はソファに座った状態でスマホの充電をなさりたい方も多く、床付けコンセントから延長コードを伸ばしておくと便利なのです。
六本木N邸のソファ選びでは、インテリアのメイズさんにお手伝いして頂きました。当時の様子はこちらのブログに書いてあります。

ミノッティのソファのマンションインテリア_シーモア

次にご紹介するのはシーモア(Seymour)を入れた成城Z邸です。Zさまは、このマンションに移る前からミノッティをご愛用とのことで、ご依頼があった時にはすでにアンデルセン(Andersen)のオットマンやプリンス(Prince)のアームチェアもお持ちでした。

ミノッティのソファのマンションインテリア_シーモア

ソファはシーモアのレザー張りで、テレビボードはジョンズ・ワイド(Johns Wide)とご指定がありました。上の写真と下の物ではソファのレイアウトが代わっていますが、季節によってソファやその他家具のレイアウトを変えながら、生活を楽しんでいらっしゃるそうです。
クラシカル・エレガントなダイニングとは雰囲気が違っておりますが、とにかくミノッティの家具のクオリティーに全幅の信頼を持っていらっしゃるZ様なのです。
Zさまのお仕事をお手伝いすることになった経緯で、ミノッティのショールームはとても大きなキーポイントなりました。その顛末を書いたのがこちらのブログです。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ヤング

こちらは弊社では少し珍しい高層マンションリフォームの渋谷区タワーマンションS邸のインテリアです。こちらでは、ソファは大型のL字に組んだヤング(Yang)シリーズです。リビングダイニングにオープンなキッチンを加えると約80平米と、普通サイズのマンションがスッポリ入ってしまうほど大きなLDKで、壁面に設けたテレビも見たいし、高層階からの都心の景色をながら目ながらリラックスもなさりたいとのことで、しっかりとした背もたれで背面にも座れるヤングでソファを構成しました。

ミノッティのソファのマンションインテリア_ヤング

拡張性があるのが、このヤングシリーズ、そしてミノッティの魅力なのです。ミノッティは、例年2作ほどソファの新作を出すのですが、基本的に以前に発売したソファシリーズは簡単には廃番にしないので、現在50シリーズほどのソファを販売しています。ものによって違いますが、このヤングやホワイトでは、構成部品は100個以上に上がり、さらに張地もレザーとファブリックで数えきれないほどありますので、拡張性があるのです。ひと頃流行ったがその後消えてしまう家具ブランドやシリーズ物とは違い、全てが定番製品という考え方で、オーダーの度に作り始めるスタイルなので、張替えも可能ですし、部品の差し替えも将来的に楽しめるのがミノッティという家具ブランドの考え方なのです。

こちらはホワイトをご提案した、西麻布N邸です。リビングダイニングだけで100平米を超える超大型マンションで、さらに写真でもわかる通り、室内に階段があるメゾネットのお宅です。ダイニングとリビングのちょうど真ん中に階段があるので、壁にテレビを置いてソファを壁に向けてしまうと、空間が二つに分断されてしまうので、階段の手前にスクリーンを仕込んで(写真天井のためのステンレスのボックス)奥の壁からプロジェクターでテレビが見れるような設計となっています。

もう少しアップで見たこちらの写真で、左奥がプライベート空間への入り口となっていますが、ソファのそのコーナー部分を空けて、見通しをよくするのにこのホワイト(White)シリーズがちょうどよかったのです。僕らが好みとしているベースをレザーにして、座面と背面をファブリックにした仕様となっております。
円形でレザー張りのオットマンのデニー(Denny)と、お子さまが載っているシルバーと手前のゴールドのスツールのスティル(Still)もミノッティの家具です。

広尾N邸インテリアCGとミノッティのソファ

広尾N邸では、ソファ発注前にCGを作ってインテリアと家具がマッチするかを確認したうえで発注となりました。ミノッティでは、CGを作るのに必要な3Dデータとファブリックやレザーの仕上げイメージ写真も用意してくれるので、CGが作りやすいのです。その時の様子もブログでご紹介しております。

ここでもまたホワイト(White)が続きます。こちらも総面積200平米を超える大型マンション住戸の元麻布I邸のリビングです。奥さまの好みはクラシカルエレガントで、ご主人の好みがモダンイタリアンと、違ったテイストを第二具エリアとリビングエリアで振り分けたインテリアとなっています。

シャープでスタイリッシュなテレビボードの正面に、カチッとしたホワイトのシルエットが端正に見えますね。こちらでの家具選びツアーは色々なバリエーションを見て回る、大変楽しいショールーム巡りでした。

珍しいソファレイアウトのこちらは白金台E邸です。リビングに大きな窓がある場合は、窓に背を向けるソファレイアウトは普通はしませんが、こちらのお宅は窓のブラインドをあけると隣接建物からの視線が気になるので、基本的にはブラインドをオープンにすることが無いとのことで、このようなレイアウトを考えました。

大きく張り伸ばした木製の窓枠の中に、ミノッティのアンデルセン(Andersen)の白くクリーンなソファがスッとはまっているような家具レイアウトとなっております。インテリア好きな奥さまが、以前からソファに対して持っていたイメージと、このアンデルセンの奇をてらわないオーソドックスなフォルムがぴったりと合ったことで選んで頂きました。モルテーニやフレックスフォルムのソファと比較しながらミノッティに落ち着いたプロセスをこちらのブログに書いております。

これ以降もまだまだミノッティのソファを採用した事例がありますが、全部まとめるのは一苦労なので、まずはここまでで一度公開させて頂きます。

パイプスペースの内部事前調査@目黒区O邸

目黒区O邸

目黒区O邸では、以前同じマンション内で大規模リフォームの工事を施工したことがあるとのこと、青さんが施工会社の第一候補に上がっています。

まずは面談も兼ねて、Oさま宅に青の片岡社長と現場担当候補の石坂さんと一緒に伺って、Oさまご夫妻に紹介させ知て頂きました。

こちら設計側がちょっと不安に思っている個所も、石坂さんと弊社担当の神崎さんが撮影しながらも、どんどん実測して、後で図面化する算段をしてくれています。

ダイニングの窓周りの後は、リビングの変形窓コーナー。

脚立等の道具持参で、テキパキと天井点検口をのぞき込んで調査をしてくれる様子は、毎回ながらとても頼もしいです。

ダイニングの壁に並んだ、照明スイッチとエアコンのスイッチです。奥さまから、特にエアコンスイッチの使い勝手が悪いので、どうにかできないかと相談を受けておりました。片岡社長は、以前同じマンションで工事をした際の記憶を思い出しながら、下請けの設備会社に確認してご返答する約束をしてくれました。

大よその調査が終わったタイミングで、神崎さんからOさまに現在進めているリフォーム案のどこがクリティカルな問題になりそうかを説明して貰いました。お仕事場のリフォームを幾度かご経験しているOさまは、建築・リフォームのことにも詳しく、すぐに理解してくれると共に、青が信頼が置ける施工会社であることもすぐに分かって下さりました。

O邸のキッチンエリアには、パイプスペース(PS)が2本通っています。これらの処理の仕方(PS部分がマンションの登記図面で共用部となっていないことを事前に確認しています)によってキッチンレイアウトが大きく変わってくるので、お客さまに事前解体調査費用を出して頂き、次回はコンクリートブロック(CB)を解体して、内部の配管状況を確認させて頂くことまで決まりました。因みに、この写真の右側タイル張り部分と左側冷蔵庫奥のやはりタイル張り部分がそのPSとなります。
鉄筋が入っているCBは、部分解体でもそれなりの騒音が出るので、マンション管理組合宛に工事申請を出し、近隣挨拶をしたうえで、2週間後に調査に入らせて頂きました。

解体に午前中いっぱいは掛かるだろうとのことだったので、午後に神崎さんと各務で様子を見に伺ってまいりました。奥さまにご了承を得て冷蔵庫を動かして、目立たない個所からまずは一つのPSの内部を確認できるようにして貰いました。

鉄筋が入っており、中々見にくい体勢でしたが、カメラを突っ込みながら内部の様子を見てゆきます。

上下階を貫通する耐火被覆された下水管とエアコンのドレイン管、そしてOさま邸宅内のためだけの水と温水の管が通っていました。

上をのぞき込むと、下水管は途中でクランクしていることが分かりました。下水管は動かせませんが、その他の管については、場所を詰めることもできそうですし、水と温水管はもう一つのPSに移設することも出来そうです。

もう一つのPSはタイルをカットして開口して貰いました。

石坂さんに下水管の位置を割り出して貰います。

木材を定規にして、基準となる壁からの寸法を測っていきます。こちらにも水の管が通っていましたが、下水管の奥にスペースがあるので、そちに移設すれば、キッチンの幅を20センチほど大きくすることができそうです。

ある程度調査が終わったところで、今度は穴の補修工事となります。事前に大よその大きさにカットしておいた石膏ボードを石坂さんが開口部のサイズに合わせてカットして、ボードとテープで目張りをしてくれました。

青の片岡社長も途中で現場に来てくれて、本日の調査の結果を奥さまにご報告させて頂きました。
大きなPSが邪魔で思うようにキッチンレイアウトができないことをストレスに感じらしていた奥さまは、とても喜んで下さいました。

キッチンレンジフード上の幕板部分も気になっていたので、石坂さんと片岡さんにパネルを取り外して貰い、レンジフード上のダクトのルートと梁の関係も調べて貰いました。

インターフォンパネルも裏がどうなっているか調べておいた方が良いとの片岡さんからのアドバイスで、インターフォンも取り外して、背面の寸法も確認致しました。

既存図面とは位置がずれているように見えたリビングの折り上げ天井ですが、位置関係と間接照明ボックスの作り方も一緒に確認し…、

石坂さんと片岡さんにお願いしてこのようなスケッチ寸法図を作って貰いました。
ここまでの作業費用として青からOさまには6万円の費用をお願いしております。まだ見積りもする前の段階で、この費用を支払うことはお客さまにもリスクはあると思いますが、ご自宅リフォームの可能性を探るためには有用なお金の使い方だったと思っております!

因みに、PSの壁を解体して、幅を狭めたり、場合によって専有部に関連する管を移設することは時々ありますが、それはPSが専有部であることを確認できた時にしかできない工事となります。築浅のマンションでは、PSは共用部として専有部から外されていることもあるので、その場合は解体すること自体が共用部を破損することになってしまうので注意が必要です。