Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

洋館内にお茶室をつくることになった事の次第 お茶室リフォーム-1 

お茶室リフォーム

港区高輪で洋館(大使館に見まごう程立派な洋館です!)のゲストルームをお茶室にリフォームした顛末記を、これからシリーズで順にご紹介いたします。

お施主様であるアメリカ人男性のSさまとお茶の先生でもあるS先生、そもそもお茶を通して知合ったそうです。文化に憧れて日本にいらしたご主人は、紹介されたお茶の先生に一目惚れだったそうです。

それから熱心に先生のお茶レッスンに通い、色々と教えてもらう中でSさまが購入した洋館に、お茶室を作ることになったそうです。自宅でお茶のレッスンが出来れば、日本の文化にへの造詣が深くなり、先生のプライベートレッスンも受けられるからでしょうか。

私も学生の頃からお茶室には興味があったので、

  • 山崎の待庵、
  • 京都・裏千家の今日庵、
  • 愛知・犬山の如庵

等を見学してきましたが、いざ実際に自分に設計が任せられると、あまりに判らないことばかりで、勉強のし直しでした。

色々な本を読んで、インターネットで調べて、幾つかの素案を作ってみました。ゲストルーム内の全ての造作を撤去して、本格的な六畳の茶室を作る案、既存の家具を残して、小さな畳の六畳を作る案、四畳半で入口に小屋根を掛ける案など、5つほどの素案を作って、先生とお話しました。スケッチは完成したものとほぼ同じスタイルのもので、提案した当初のものです。

完成写真・図面等の情報はお茶室リフォーム_高輪S邸をご覧下さい。

ニューヨークの最高級リフォーム・リノベーション事情

その他

留学と就職でアメリカに滞在していた時の体験を基に、ニューヨークでの高級リフォーム事情(英語ではRenovation=リノベーションです)を書いておきます。僕が働いていた設計事務所、Cicognani Kalla Architects(略してCKA)は、マンハッタンの中心部で古いマンションやタウンハウスの最高級リフォームを、郊外ではそれらのお客様の新築別荘の設計をメインの仕事としていました。ボスがイタリア人でしたので、お客様は欧州系のお金持ちの方が多かったです。

お施主様は風格があり、歴史やエピソードがある建物を好みましが、一般的にも、アメリカでは予想以上に古いものが尊重されていました。アンティークの置物 やキルト、そしてマンションもプレ・ワー(第一次大戦以前に建てられた)のマンション に住む事が住民のステイタスとなっています。古いマンションの外観は古いままに、内部のインテリアや設備を刷新するリフォームは、新築以上にノウハウと丁寧さが必要な仕事とされていました。歴史的建造物の指定を受けた建物の場合、申請許可を得るだけでも半年以上掛かって、それからようやく工事で、それも装飾や金具は全て再利用することも多く(実はそれらだけでも一財産なのです)丁寧な解体から始まり、約1年かけて工事をするような調子でした。

全てを刷新するリフォームと違って、歴史を紐解いて、改装後にも歴史が引き継がれるようなリフォームの事例を紹介します。画家で作家でもある女性と二人の子供の為のタウンハウスのフルリフォームです。お施主様が描かれた絵のテイストに合せて、全体の調子を整え、照明やタイル等まで、ほぼ全てをお施主様と一緒にアンティークショップで選ぶ、というコダワリで完成したリフォームでした。

白金台のマンションリフォーム

リフォーム

一風変わったリフォームの紹介です。初めて現場を拝見した時に、あまりにきれいで、正直どこをリフォームしたいのか判らなかった事例です。改装前の写真をご覧下さい。キッチンも真新しいし、豊富に作り付けの収納もあり、パッと見問題がないように思えました。しかし、この中古でこのマンションを購入したお施主様としばらく話しているうちに、何か変な気持ちになってきました。

空間に圧迫感があるのです。良く観察してみると、構造の梁が部屋の真中を何本も通り抜けているのです。しっかりした構造に守られていて安心感があっても良いのでしょうが、ここではどうも上から押し付けられているようで、気持ちが滅入ってしまいます。平面図で見る限り使いやすそうな間取りでも、こんな事で雰囲気が随分変わることが判るでしょうか?

白金台マンションリフォーム

このリフォームでは、梁を地形的に捉えることにしました。取り外せない壁がある時に、間取りの考え方で、壁の存在感をなくしてしまうのと同じように、間仕切り壁と造作家具のレイアウトを上手く梁の位置に合せることで、梁の圧迫感を消すようなリフォームを心掛けました。

結果は如何でしょうか?リフォーム後の写真を見ると、空間が伸び伸びとしているように見えないでしょうか?家具のレイアウトも、照明の感じもとても良くなって、気持ちも晴れやかになったと、お施主様には大変喜んでいただきました。


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