Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

玄関扉のダイノックシート張り

松濤D邸

松濤D邸の現場で、玄関鉄扉のダイノックチート張りの作業が行われていました。

玄関扉のダイノックシート張り

装飾のついた重厚な玄関扉ですが、新しい玄関ホールのデザインには少々重たいイメージだったので、メタリックな柄のシート張りでお色直しをすることになっていました。

玄関扉のダイノックシート張り

ダイノックシートという名称はメーカーの3Mの商品名ですが、一般名称的にも使われています。正式には粘着剤付きの印刷化粧フィルムと呼ぶようです。

玄関扉のダイノックシート張り

装飾の無いフラットな扉であれば、下地調整から張り終わりまで2~3時間で済ませることができるそうですが、このように細かい装飾があると丸一日程度の時間が掛かってしまうとのことでした。
今回は扉だけでなく、枠も同じ柄のシート張りにしているので、工事の取り合いの関係で、ビニールクロスより先にシート張り工事をする必要がありました。

松濤N邸リフォーム工事

他の部屋の工事も着実に進んでいますが、見た目はあまり変わりありませんね。床に養生がされていますが、床フローリングが張り終わっています。右下に写っているのは…、

塗装巾木

壁にはるクロスの色に合わせて塗装して貰った巾木です。

欠落していた梁断熱材の補強

先回は梁部分の断熱材が剥がれていた箇所がありましたが、このように現場吹きの発泡ウレタンで断熱補強もきちんとされていました。

松濤N邸リフォーム工事

ダイニング空間に面したワインセラー収納部分もボードが張られてきました。

ワインセラー置き場下地

LGSの下地が見えている個所は、ワインセラーの排気が通るためのスペースとなっています。天井裏のスペースまで通気されていることまで確認しました。

スイッチ類パネル

こちらはキッチン入り口に新たに作ったスイッチやインターフォン類を纏めたパネルです。クロスの色に合わせて少し凹んだニッチを作って貰っています。

家族用トイレの排水経路

かつては床が一段上がっていたトイレも、背面排水の便器を使い、このような下地と配管をすることでフラットにすることができました。

中間ダクトのドレン排水

先々回のブログで排水が取れていなかった中間ダクトファンのドレインもこのような形で排水経路確保することができました。

中間ダクトのドレン排水

内部を覗き込んで、ドレン排水管がきちんと接続されていることも、一応確認しておきました。
こちらについての費用は、前のリノベーション工事に不良工事をしたリフォーム会社の負担となっております。

解体後の墨出し位置確認@品川N邸

品川N邸

解体工事がほぼ終わり、墨出し作業で重要な壁位置を決めたいとの連絡が現場監督の中川さんからあったので、担当スタッフの岸本さんと一緒に、品川N邸の現場に伺ってきました。

品川のペントハウスマンションリフォーム解体工事

玄関扉を開けて見えたのが、このすっかり壁と床が撤去されたほぼガランドウの空間です。幾つかの柱が残っているのは、天井のボードを支える箇所やPSです。

品川のペントハウスマンションリフォーム解体工事

かつての寝室だった個所からキッチンやトイレなどを透過して、リビング方向を見たアングルの写真です。最上階住戸(ペントハウス)で、3方向に開口があるので、少し窓を開けただけで風が室内を気持ち良く通り抜けていきます。

品川のペントハウスマンションリフォーム解体工事

こちらはリビングダイニングルームです。先回持ち帰ったブラインドの寸法変更が可能なことが判ったので、ベランダに面した掃き出し窓上にあった、カーテンボックスは撤去することができました(緑色の吹き付け断熱が見えている個所です)。右側が天板を取り外した既存収納です。

既存甲板を取り外したカウンター家具

天板撤去の後は、このようになっています。ここまできれいに撤去できていれば、後から大理石製の天板を壁のボードを大きく痛めずにうまく差し込むことができそうです。

品川のペントハウスマンションリフォーム解体工事

リビングダイニングから寝室側を見返したアングルです。左側に壁下地のLGS(軽量鉄骨下地)が残っているのは、ご主人さまの書斎部屋の壁です。LDや廊下に面した壁仕上げは大理石張りとなり、壁掛けテレビを設置したりするので、LGS下地状態となっています。

床下給水給湯管配管

床下を縦横無尽に走っているのは、給水管(水色)給湯管(赤色)と電気配線(オレンジ)と床暖房のペアチューブ(緑色)を通す管です。給排水では「さや管」と言い、電気配線では「CD管」と呼ばれるものです。

水色と赤色と緑色の管を辿ってゆくと…、

洗面脱衣の床下配管

洗面脱衣の床下に行きます。収納の下へと入ってゆきますが、実はこの収納裏の外壁側(ベランダ側)にガス給湯機があるのです。灰色の太い管が排水管で、銀色の細い管がガス管です。

ユニットバスの解体撤去

その横には、かつて浴室があった空間があります。外壁側(写真向かって右側)には吹き付け断熱が施され、内側壁(写真正面)にはLGSの隙間にグラスウールが充填され、きちんと遮音用の仕様となっていることが判ります。

リフォーム工事_解体後の墨出し

さて、こちらが本日の打ち合わせの本題の墨出し確認です。床スラブのコンクリート面に鉛筆で描かれた線が壁の位置を示しています。

リフォーム工事_解体後の墨出し位置確認

現場監督の中川さんと、弊社の担当スタッフの岸本さんが、どこを基準にして、どこの寸法を詰めるかを打ち合わせをしています。今回は当初から、もし解体後に寸法のずれがあった場合は、主寝室の寸法を切り詰めてゆくことが決まっていたので、比較的スムーズに作業が進みました。

インターフォン仮移設作業

ちょうど電気屋さんがPS壁に元々取り付いていたインターフォンを取り外してくれていました。リフォーム後はキッチン背面カウンター上で、吊戸棚下に着くので、寸法を岸本さんが指定してくれました。

品川のペントハウスマンションリフォーム解体工事

天井裏を走っていたダクトもほぼ図面通りでした。幾つかの天井段差もどこを基準にしてフラットにするかの相談もすることができました。

既存収納を残しての解体工事

玄関ホール横のこちらの収納は、箱内部は活かして、扉はダイノックシート張りで再活用することになっているので、取っ手も取り外して完全養生して貰っています。

品川のペントハウスマンションリフォーム解体工事

主寝室は柱横のボードを明けてみたところ、少し壁を付加せば、エアコンの冷媒管とドレン管を壁裏に隠すことができることも分かりました。

外苑前C邸のお引渡しとビフォー&アフター

外苑前C邸

お客さまのご都合で、マンションリフォーム完成後しばらく時間を明けてのお引渡しとなった外苑前C邸の取り扱い説明に立ち会って参りました。

マンションリフォームのお引渡し

まず最初に、ザっと補修工事の内容をチェックしたうえで、リフォームキューの工事完了届にサインをして頂き、お引渡し書類を一通り説明して貰いました。

ジーマティックのオーダーキッチンの取り扱い説明

まずはジーマティック社のオーダーキッチンの説明からです。弊社の担当で、今回も最初から粘り強くキッチンを取りまとめて下さった神蔵さんが、Cさまに説明してくれました。

ジーマティックのオーダーキッチンの取り扱い説明

ミーレの食洗器については、ミーレの担当者が来て説明をしてくれました。

ジーマティックのオーダーキッチンの取り扱い説明

レンジフードの清掃の説明は、神蔵さんでは届かないので、長身を生かして僕、各務が実際に整流板を外し、シロッコファンまでの取り外しをご説明させて頂きました。

東京バススタイルのオーダーユニットバスの取り扱い説明

キッチンの次は東京バススタイルにお願いした浴室です。

東京バススタイルのオーダーユニットバスの取り扱い説明

ジェット機能付きの浴槽の説明以外は、ほぼ掃除、メンテナンスのご説明となります。

ルートロンのシーン照明スイッチの取り扱い説明

最後は、リフォームキューの岩波部長から、給湯器や床暖房、照明スイッチ等の説明でした。今回はルートロンのシーン調光システムを使っているので、そのスイッチを丁寧に説明してくれました。
以下は、リフォーム工事の前後を比べたビフォー&アフターの写真のご紹介です。

マンションリビングリフォーム_ビフォーアフター

リビングダイニングのビフォーアフターです。玄関・廊下とキッチンの機能を整理し直すことで生まれた余剰空間分、リビングを広くすることができました。以前は扉の開き勝手で家具レイアウトの制限がありましたが、引き戸にすることでラウンジチェアを置くスペースが生まれました。
従来は壁天井ともに白いクロス張りでしたが、壁にはクラシカルなモチーフのパネル壁、左側のテレビ&ワインセラーコーナーは黒い素材とメリハリをつけることで、空間の奥行き感を演出することができたと思っています。

マンションリフォーム_リビング_ビフォーアフター

TV&AVコーナーとワインセラー置き場を合体させた、リビングの壁面収納のビフォーアフターです。リビング壁に唐突に立っていたコンクリート躯体の柱柄を一枚のフレームの中にデザイン的に取り込み、凹凸調整することで柱の存在感を消すデザインとしています。

洗面所リフォーム_ビフォーアフター

洗面脱衣のBefore&Afterです。浴室と洗面のレイアウトは基本的に同じままですが、洗面カウンター横にも半透明のガラス入りの窓を設けたことで、全体的に明るい空間となっています。大理石柄の大判タイルで作った伸びやかなカウンターと、収納量を確保したメディスンキャビネットなどで使い勝手も向上しています。浴室をオーダーユニットで作り直したことで、洗面から浴室の入り口はフラットになったこともお客さまはとても喜んでくださいました。

玄関ホールリフォーム_ビフォーアフター

玄関ホールの改造前と後です。以前は腰高だった靴収納を天井まで伸ばす代わりに、カラーガラス張りの扉で存在感を和らげています。SICやトイレのレイアウト変更で生まれたニッチに、靴の脱ぎ履きや荷物の仮置きなどに使えるミニベンチを設けています。
弊社ホームページ上にも外苑前C邸紹介のページを作りましたので、どうぞそちらもご覧ください。