まだリノベーション工事の正式契約前の外苑前C邸ですが、概ねの工事予算やスケジュールの合意ができたので、少しでも工程を前倒しするために、事前に既存浴室を解体して、新しく入れる予定のオーダーユニットバスのサイズや設備に問題がないかを確認する工事に入って貰いました。
100平米以上の大型マンションで予算4000万円以上掛けるようなリフォームの場合、工事のスケジュールは3か月半程度掛かります。その工事工程の中でも、比較的クリティカル(問題になる)部分として、浴室の据え付けのタイミングがあります。特に、浴室サイズに余裕がなく、ギリギリの寸法を狙ったり、天井裏や床下に特殊な設備が入る場合は、一月ほど余計に時間が掛かってしまうことがあるのです。
というのは、入るかどうかが判らないユニットバス(特にオーダー式ユニットバス)は、既存建物の当該部分を解体してみないと、製作がスタートできません。作るのに一月半ほど掛かってしまうオーダーユニットバスの現場据え付けができないと、壁が作れない箇所が出来てしまうのです。
ということで、こちらの外苑前C邸では、事前に浴室部分だけのリフォーム申請を管理組合宛てに出して、浴室を解体して調査をさせて貰いました(写真は解体した既存のユニットバスの廃材です。これだけを廃棄しようとすると結構な費用が掛かってしまうので、まずは貯めておいて、本体工事の際に廃棄する予定です)。
そして、こんな時に一番頼りになるのが、東京バススタイルの社長の眞柄さんなのです。とにかく色々な難しい現場でのオーダーユニットバスの据え付けを経験した方で、どこまでギリギリの寸法を狙えるかを的確に判断してくれます。今回は、窓際の床下に逆梁があることや、ジャグジー機能の一つであるジェットを浴槽に入れたいとのことで、その機械設備が床下に入るかなどの、クリティカルなポイントが幾つかありましたが、微調整で全てクリアできることが判りました!
天井裏の様子です。手前の四角い銀色のものは、浴室を挟んで左右にある洋室への空調(エアコン)のダクトでした。壁際の濃い灰色の管は浴室の換気扇のダクトです。浴室真上にはテレビ配線の中継基地がありました。以前は電気式だった浴室換気扇ですが、この事前解体でガス式の浴室乾燥暖房機に変更できることも分かりました。
浴室の天井を洗面側へと見返した写真です。こちらは後には全て解体してしまうエリアですが、天井裏の設備類を再確認することができました。
床下の状況です。太い灰色の管が排水館で、水色の管は給水のさや管、緑の管は居室の床暖房用のペアチューブです。オーダーユニットバスを組むうえで、一つ問題になったのが、床下のスパースが大きすぎることでした。嵩上げする既成の金物では脚の長さが足りないことが判ったので、リフォーム工事側で床にブロックを積んで嵩上げして貰うことになりました。普段は床下スペースが小さくで困るのですが、床下スペースにゆとりがあり過ぎて問題になったのは初めての経験です。
この事前浴室解体工事を実施することができたおかげで、全体の工事工程で無駄をなくして、スムーズに工事を進めることができるようになりました。
浴室とは直接関係がありませんが、再塗装して再利用する予定の建具がきれいに取り外されていました。後日、塗装工場に持ち帰って、再塗装して貰う予定となっています。
蝶番などの金物類がブロンズ色なので、似たサイズで色味が違う金物類を選べるかも、採寸したうえで持ち帰って検討することになりました。
完成後の外苑前C邸の様子もどうぞご覧ください。