Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

イタリアPorro社の壁面装飾パネルロードイットの取付け

世田谷区Y邸

お客さまがご自身でショールームを訪問して、気にってオーダーしてくださった、インテリアズが扱っているイタリア・Porro社の壁面装飾パネル・Load-it(ロードイット)の取付けが始まりました。これまでの打合せの様子は、こちらをどうぞご覧ください。

始めに、綿密な墨出しをして、各パネルの取付け高さと隙間の位置を確認し、パネル同士の隙間からは奥の壁が見えてしまうので、パネルと同色のテープを張ってゆきます。

各パネルの背面には、このような金物が最初から取りついているので…、

壁面のこちらの金物に、ドッコのような形で取り付けてゆきます。

インテリアズの担当の佐々木さんも、幾度かこの壁面パネルの取付けた経験があるそうですが、心配そうに見てくれています。

ロード・イットの特徴は、ただの壁面パネル(それも色味は相当豊富です)だけでなく、金物で作った棚板や、箱収納も同じモジュールで取り付けることができることです。

背面にやはり独特のドッコ金物が付いたこのような箱型収納も…

パネルサイズとピッタリ合わせて取り付けることができます。

こちらで一通りパネルが張り終わった状態です。鉄の板でできている棚板は、作業の職人さんがぶつかると危険なので、コーナーを養生して貰っています。

モデュレックスでお願いしていた照明器具で、先行発注して貰っていた機種が現場に届いたので、天井への取り付け具合の確認や、天井の塗装色とコーンの色の相性を確認するために、仮付けして貰うことになりました。

アップで見るとこのように、ほとんどフレームレスの器具なので、フチの部分がうまく納まるかが不安でした。

現場の斉藤さんが取り付けてくれましたが、塗装用クロスの上から塗装した天井仕上げとの相性も悪くなくホッと致しました。

もう一つ、特注で森川製作所にお願いしていた床埋め込みタイプのアップライト照明器具も届きました。コンパクトで、LEDで調光可能で、ユニバーサル(光の向きを変えられるように首が動くタイプ)の床付け照明がなかったので、お願いして特注で作ってもらったものです。

床フローリングの養生を剥がして、こちらも仮付けして貰いました。点灯してみたところ、光のクオリティーとユニバーサルな具合は良かったのですが、床下が覗き見えてしまうことが判りました。筒状のケースを作ってもらうか、ガラス表面にフィルムを張るかのどちらかを、お客さまに現物を確認して貰ったうえで判断することに致しました。

テレビ&AVシステムをお客さまが直にお願いしているサウンドクリエイトの石井さんから、事前に取り寄せてもらったフリーコンの赤外線リピーターです。壁埋め込みタイプの製品でしたが、これでは家具の隙間に設置することが難しかったので、現場の斉藤さんにお願いして、このような黒い取り付け用アングルを作ってもらって、背面に両面テープを張って、家具のカウンタ―と箱の隙間に取り付けられるように工夫して貰いました。

こちらはウォークインクローゼット内の天井に設けた排熱孔です。棚板の上にAV機器用のNAS(ネットワーク用サーバー)を複数置く予定ですが、それらの熱を天井裏に逃がすための孔です。ただ、穴を空けたままにしておくと天井裏のホコリなどが落ちてくるのと、デザイン的にみっともないので、白く塗装した木製フレームを作ってもらって、白いサランネットを張って貰ったものを取り付けています。
とにかくの現場担当の斉藤さんがとてもフットワークが軽く、色々なことにチャレンジしてくれるので、こちらもとても助かっております。

リノベーション工事の相見積@西麻布N邸

西麻布N邸

設計が進み図面が揃ってきた西麻布N邸で、2社のリフォーム会社にお願いして、相見積をすることになりました。

実は、当初は費用よりもスピード重視とのことで、ほぼ1社のリフォーム会社で内定をだし、そこに概算見積りをお願いしながら設計を進めてゆく計画でいたのですが、お客さまが考えている費用規模と、その会社が出してくる概算見積りのズレが大きかったので、やはり仕切り直しをしたうえで、相見積で工事会社を決めたいとの話しになりました。
1社には先行して、現地を見て貰っておりましたが、もう一社はこれまでのお付き合いが無いリフォーム会社だったので、設計と営業だけでなく、各下請け業者にも来てもらって、現地をくまなく見て貰いました。

当初は下のカウンターだけ交換する予定でいましたが、最終的には全て作り直すことになったキッチンは設備関係の取り合いが絡んできます。

2台のガス給湯器に、即湯ユニットを組み込んだ給湯は、床下の配管から全て引き直すことになっています。

エアコンについては、ほぼ全交換となる予定で、室外機を交換する必要があるので、設備屋さんと屋上階に上がって給湯器の場所を確認して貰いました。

冷媒管のルートの長さを設備屋さんがチェックしてくれました。

大型の室外機で、エレベーターには入らないことが判ったので、全面道路から屋上へとクレーンで吊る必要があるとのこと、どこからクレーンを使って上げるのかも一緒に確認いたしました。

これまでそれなりの規模のリフォーム&リノベーションは経験したことがあるそうですが、ここまで大型のリノベーションはあまり経験がないとのことで、リフォーム会社の担当者も各下請けの職人さんたちも、真剣に配布した図面を読み込んで、細かく質問をしてくれました。

こちらも、読み切れない設備などがあったので、どう考えれば良いかをこのタイミングで質問させて貰いました。因みに、こちらはガス式の乾燥機カンタ君をしていたユーティリティースペースの設備配管です。

この2週間ほど後に、正規の見積りが出てきましたが、当初内定をだして先行して見積りをお願いしていたリフォーム会社よりも金額的なメリットがあることが判ったので、大規模なリフォームの経験はあまりありませんでしたが、熱意と工事金額とを踏まえて、お客さまと相談の上、こちらの会社P社に工事をお願いすることになりました。設計担当の松永さん、石山さん、営業担当の小川さん、どうぞ宜しくお願いいたします。

セミオープンキッチンの組立て-2

白金台H邸

先週途中まで組み上がっていた白金台H邸の造作セミオープンキッチンの組立てが終盤を迎えています。

キッチン内部のコの字型キッチンがほぼ組み上がり、そこから一段上がった対面のL字型カウンターの組み上がりつつあります。

こちらがキッチン内部のコの字型カウンターです。中央にハーマンのガスレンジとオーブンが入り、その左右にはひょうたん型のハーフェレのコーナー収納が入った贅沢な作りです。

大きな窓に面したシンクカウンターは、景観を遮る吊戸棚は止めて、オープンになっています。2段のカウンターの継ぎ目部分には、60センチ幅のミーレの大型食洗機が入る予定です。窓横には吊戸棚がありますが、ちょうど写真で中央部には、ガスレンジからのダクトが梁型をくぐって外部へと繋がるダクトの出っ張りが見えます。そのダクト型をちょうど隠す形で吊戸を調整して貰っています。

二段になっている対面カウンターは、このようにL字型で柱型へと向かっています。こちら側にも引出と開き扉の収納が付いています。

2段カウンターをイートインコーナーから三重うろ、このようなレイアウトとなっています。正面右手のカウンター下に大きな隙間があるのは、ビルトイン型のワインセラー置き場となっています。ワインセラーを使わない人にとっては、ちょっとした奥さま用の家具コーナーにもなります。

L字カウンタのコーナーと壁との取り合いがまだ完成していませんが…

ちょっと面倒な納まりとなっているので、こちらのピースと、もう一本の長物を組合せて、カウンターが壁の内側まで入り込んでいるようなデザインに仕上げて貰う予定となっています。

こちらが組み上がる直前のキッチンの全容です。

その他、玄関の靴収納が組み上がり、廊下と玄関ホールを区切る建具も吊り込まれました。僕らが得意としている一部透明ガラスを入れた、特注取っ手を組み込んだ引き戸となっています。天井も玄関ホールと廊下で、引き戸の上吊レールで見切ることで、クロスの色を変えています。

玄関ホールすぐ横の来客用トイレの手洗いカウンターも組み上がっています。

工事をお願いしているリフォームキューの営業&設計担当の森井さん、現場担当の高橋さん、そしてキッチン・アルノの水野さんが今後の予定をスケジュールを組みながら、これからの工事の段取りを組んでくれている様子です。