Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

六本木T邸の2年半点検と補修工事

六本木T邸

2011年5月にお引渡しをした六本木T邸に約2年ぶりに伺って参りました。お引渡し後、1年経った際に点検させて欲しいとご依頼した際に、もう少し待ってほしいとの事で、ここまで経ってしまい、1年点検ならぬ2年半点検となってしまいました。

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大事に使ってくださっているので、パッと見は、お引渡しした時と同じように見えますが、細かく見てゆくと、やはり色々な所に傷やヒビ、割れなどが入っていました。

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建築工事を請け負った貰ったは、当時の担当者だった寺井君が独立してしまったとのことで、彼の上司の窪田さんに立ちあって貰いました。

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床フローリングにヒビが入っている箇所が幾つか見つかりました。これは後日、スカンジナビアン・フローリングの担当の中川さんにも立ち合って、見て貰ったところ、床暖房の使用と部屋の乾燥が原因なのではないかとの事でした。

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家具を動かし、ラグも剥がして、フローリングの割れとヒビについては徹底的にチェックさせて頂きました。

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こちらは造作家具を埋め込んだ塗装壁のヒビです。小さなヒビが沢山あったので、細かく補修すると却って目立ってしまうので、多少の追加費用をお願いしたうえで、全ての塗装壁部分は塗り直すこととなりました。

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割れてしまったフローリングは、床暖房との絡みがない個所については、写真のようにのこぎりを目地に入れて、一枚ずつ剥がして、張り替えています。床暖房部分はノリで床暖が傷んでしまう可能性があるので、割れ目に接着剤を注入して、バリをかって固定して、それでも残ったヒビについては補修屋さんに補修して貰いました。

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こちらは家具を中央に寄せて養生し、アートも他の部屋に移して、工事をしていた様子です。

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交換・補修後には、スカンジナビアンのオイルソープ・ホワイトを全面に塗らせて頂きました。定期的にメンテナンスすることで、フローリングのもちが良くなるとのことでしたので、お施主さまのTさまには、ソープ溶液をお渡しして、半年に一度ソープ掛けをして欲しい旨お伝えいたしました。

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補修途中でお施主さまから追加工事の依頼があって、かつてはアンティークギターを収納していた飾り棚を通常の本棚に改修することになり、急遽ガラス扉を撤去して、ウォールナットの棚板とダボを付けて貰いました。

突板張り-2

南平台N邸

二日間掛けて職人さんが丁寧に張ってくれたダイニングの突板張りが終わったとのことで、仕上がりを確認に行って参りました。

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まだ、左端の収納部分の扉とキッチンへの引き戸がついていないので完全とはいえませんが、ほぼ突板が出揃った状態です。

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横から舐めるように見たアングルです。最終的にはアイリスローズという、木目が比較的強い木種を選びましたが、途中は黒い天井に合せて、寝室床でも使っているヴェンゲにするかを迷ったりもしました。ただ、このように張られて、背面に控えるキッチンの色味やなどを改めて見ると、この材種で良かったことを再認識することができました。

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こちらはスイッチボックス側から見返した様子です。

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天井の下地も完璧にできており、後は黒いカラーガラスを張るばかりとなっています。

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玄関ホールへとダイニング側の天井が伸びていながら、スチールサッシで区切られるという、このお宅の空間的クライマックスとなる部分のディテールです。

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主寝室の壁には木製フレームを廻し、壁はパネル状にして、クロスを巻き込む仕様で考えています。

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ベッドが置かれる側の壁のウォールナットの腰壁も張り上がっておりました。

リビング&ダイニングの家具選び@南青山Y邸

南青山Y邸

リフォーム工事進行中の南青山Y邸プロジェクトでは、家具選びもより具体的になってきました。

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リフォームデザインを纏める際にヒアリングした内容に沿って、まずはこちらである程度の家具を仮に選んでみて、それをプレゼンシートに纏めたものを見てもらいながら、イメージを固めて行くことが第一段階です。

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その後は、お施主様が気に入ってくださった家具のショールームを中心に3か所ほどを回ってゆきます。この写真は、恵比寿のアルフレックスで、モルテーニの収納家具の色味やテクスチャーを確認している様子です。

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イメージだけでなく、実際の使い勝手や他の家具とのマッチング、コストパーフォーマンスまで考えながら、各ショールームを回りながら、家具を具体的に詰めて行きます。こちらは、エ・インテリアーズのショールームでテレビキャビネットを検討している様子です。

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当初は、こちらのテレビキャビネットが気に入ってくださっていたのですが、小さなお子様がいらっしゃるので、子どもがイタズラをする可能性があることなどから、キャビネットは諦めることとになりましたが、地階の床に敷かれていた、このアンティークラグが皆気に入ったので、採用することにいたしました。エクステンション式のダイニングテーブルも、こちらの製品にほぼ決まりそうです。

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ソファーやダイニングテーブルが費用が掛かるのは理解しやすいですが、ダイニングチェアーも個数が多いと費用が嵩む大きな要因となります。また、イタリア製のダイニング椅子は、シートハイトが43~45と高く、靴を履かない生活の日本では使いにくいことが多いので、タイム&スタイルのダイニングチェアを採用することになりました。ダイニングでは椅子の高さとテーブルの高さの相性もあるので、上記で決めたイタリア製ダイニング机は、特注で脚をカットしてもらい、高さを調整することといたしました。

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よく僕らが使っている家具屋5社のカタログから選んでも、唯一決めることができなかったのが、リビングのソファー前に置く、ローテーブルです。スタイリッシュでありながら、2歳のお子様が遊んだり、お絵描きを楽しむ際にも使えるものをとのことで、最終的には僕らがデザインして特注することとなりました。早速、こちらで描いたスケッチを基に、よくこのような家具作りでお願いしている特注家具のYPOにお願いして、製作図と概算を作ってもらい、打ち合わせを進めています。