Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

「OZONE家づくりサポート」の検査

新築住宅

ご紹介している、大田区久が原の三世帯住宅は、実は、東京ガスが主宰している住宅プロデュースシステム「OZONE家づくりサポート」を通じて設計をすることになった住宅です。このシステムでは、お施主様が建築家を選ぶ段階だけでなく、契約後の設計の進み具合や、設計の変更によって発生した追加見積りの確認、さらに工務店の工事に対する設計者とのダブルのチェックなど、始めて家を建てるお施主様に対しての手厚いサポートが用意されています。(いわゆる、第三者機関のチェックです)

オゾンの検査

工事が始まってから、現地で検査があるのは、普通のケースでは、二回となっているようで、本日はその一回目でした。上棟が済み、屋根の野地板を張った時点での確認です。木造住宅の場合にこのタイミングが選ばれているのは、以下の理由だと思われます。

  • 構造体が全て確認できる
  • 着工時以降では、お施主様にとっての初めての大きな支払が発生する

通常は経験豊富なインスペークターの方が一人で検査に来るのですが、今回は、設計者選びの段階からお施主様を手伝っていたコーディネーターもきてくれました。インスペクターのNさんが屋根の上まで登り、野地板の釘留めのピッチを確認している間に、コーディネーターのKさんがお施主様に施工業者や設計者との間で意思疎通の問題ががないかを確認してくれるというスタイルの検査になりました。約一時間を掛けての検査で、小さな事では、指摘事項もありましたが、基本的にきちんとした工事で、施工業者も、設計者も適切な仕事をしていると、評価してもらいました。勿論きちんとした仕事をしてきた積もりですが、第三者である「「OZONE家づくりサポート」からお墨付きを頂けた事は、嬉しい事ですね。

NさんとKさん、暑い中での検査、どうもお疲れ様でした。記念写真は、左から河津建設の松本さん、
私、各務(カガミ)、インスペクターのNさん、事務所の笠原君、そしてコーディネーターのKさんです。

屋根の上の建築家?

新築住宅

大田区久が原の三世帯住宅の打合せを、下地が貼りあがったばかりの屋根の上で行ないました。上棟してから、なるべく早く屋根を貼りたいので、現場の工務店に、直ぐに下地板を貼って貰いました。下地合板の上に、シージングボードを貼り、その上に防水シートを貼ってから板金の屋根を拭く段取りとなっています。

本日は、その板金の屋根の納まりを、実地に立って打合せしてまいりました。まだ、シートも張られていない状況なので、ヘルメットもしないまま屋根に上ってしまいましたが、本当は危険なので、きちんと注意が必要ですね。

それでも上空は快晴で、空の青さと、吹き抜ける風の爽やかさが印象的な気持ちの良い打合せでした。

風と視線が抜ける別荘リフォーム 箱根別荘リフォーム-07

箱根C別荘

箱根C別荘リフォームのデザインには色々な隠れテーマがある中で、お施主様と一緒に考えた小さなテーマが、この風と視線の抜けです。従来は、個別の部屋が連なっているだけの空間構成だったので、単純に部屋を繋げるだけでなく、面白い繋げ方はないかと考えたのが、写真の抜けの空間です。

通常は、薪ストーブの後ろに石張りの壁を設置した場合、その壁の重さを演出するために、いかにドッカリとしているかを表現することが常識です。壁の厚さや、石のテクスチャー(質感)を強調する事が多いのそのためです。それに対し、この別荘では、石壁に大きな開口を設けています。

この開口/窓がある位置は、実は和室の寝室から、書斎スペースまでが、一列に並んでいる軸線の上なのです。家の中央を通るラインに、印象的な石壁の窓を設けることで、風通しが良く、実際に長い距離に視線を馳せる空間が誕生致しました。