Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

渋谷M邸仕上げ材打合せ

渋谷M邸

工事着工までもう少しのタイミングになってきた、高層マンションリフォームの渋谷M邸ですが、仕上げ材の最終(?)打ち合わせを行いました。

まだ決まっていなかった主寝室の色味ですが、特殊塗装のアイズにお願いしてサンプルを作って貰ったエラベネチアーナのサンプルをとても気に入って頂けました。

インテリア大好きで、僕らが知らない材料や照明器具を見つけて、僕らにご提案して下さるMさまとの打合せは、担当者の岸本さんにも大変な刺激になっています。

こちらのピンク色の丸い物体は、打ち合わせのタイミングにあわせて、五反田にショールームがあるルミナベッラの弊社営業担当の勝村さんが持ってきてくださった照明器具のサンプルです。写真で見るものと実物は結構違っており、折角持ってきた下さったのに、残念ながら不採用となってしまいました(ただ、最終的にはルミナベッラの他の照明器具に決まったので、一件落着ですが)…。

キッチンカウンター上に設置する予定のペンダント照明は、ボッチの28シリーズで決まっていましたが、色味については岸本さんが一任されておりました。写真の3つのセット(左側が点灯時で、右側が消灯時の色味)をご提案したところ、とても喜んで頂けて、一発でOKを頂きました。

また、追加でデザインをお願いされていたトイレですが、一旦ご承認を貰っていたのですが、色味が暗すぎないかとのことをお子さまたちから聞かれたとのことで、改めて壁に使うタイルを考え直すことになりました。
事務所内にあるタイルサンプルを色々と取り出して、並べてみたのですが、結局当日中には決めることができず、日を改めてご提案することになってしまいました…。

先回で最終打合せの予定でしたが、こちらは仕切り直しでの打合せの様子です。トイレだけでなく、お子さまたちの部屋のインテリアの提案もして欲しいとのご依頼で、打ち合わせ内容が膨らんできております。

トイレについては、照明器具についても変更依頼があり、

こちらのようなブロンズ色の照明器具に変わりました。

併せて、壁タイルも白大理石系の明るいものへと変わっていきそうですが、まだ最終決定には到達できませんでした。
お子さまのお話しでは、Mさまは本当にインテリア好きで、毎日いろいろなサイトや取り寄せたカタログを見比べつつ、ずっとインテリアのことを考えて下さっているとのことでした。工事着工までの締め切りは近づいておりますが、担当の岸本さんと僕、そして工事をお願いしているリフォームキューの森井さんも最大限に粘って、良いものにしていきたいとMさまに負けずに頑張っております。

仕上げ素材選び@赤坂N邸

赤坂N邸

高層マンションリフォームの赤坂N邸の仕上げ材選びが進んでいます。

金属風左官材のモダナ(日本化成)のサンプル3枚に、床材候補の大理石調タイルのエポック・アイボリー(ダイナワン)、フローリングは東京工営のオーク材三色を見比べて、仕上げ材の最終色決めです。

金属左官のモダナは、第一候補に挙がっているタイルの色味からすると、真ん中のサンプルが良さそうだとのことになりました。

フローリングは、タイルとの色味を見ると、大きな白系に塗装したオーク材が良さそうに感じておりましたが、フローリングを張る範囲は、寝室になるので、もっとコントラストを強くするのも良さそうだとの話になりました。

Nさまのオフィスの打ち合わせ室を借りてのお打合せでしたが、しばらくサンプルを置いておいて、色々な時間帯の光環境で見てみたいとのことで、そのまま置いてゆくことになりました。
因みに、右端床に置かれているのは、候補から外れたタイルです。

お客さまとの打ち合わせ後は、現場からも、Nさまもオフィスからも歩いて5分ほどの場所にある、共同設計者の石川利治さんの事務所3*D空間創考舎に移動して、施工をお願いしているタキズミの加藤さんと特注スチールサッシの納まりについて打ち合わせをさせて貰いました。

スチールサッシの天井との取り合いや、フィックス部分と開口部の見えが同じになるように、ディテールを詰めてゆきました。

天井裏に隠れる配管ルートの記録方法について

渋谷区Q邸

ヴィンテージマンションリノベーションの渋谷区Q邸では、天井裏のエアコン、配管&ダクト類をほぼすべてやり直す計画となっております。

この写真のように、立体的に複雑に絡む配管となっております。

お客さまからは、将来に何らかの設備関係の問題が起こった時の為に、配管ルートが分かる資料を作って欲しいとご依頼されておりました。そろそろ天井裏の設備設置が終わり、ボードを張る段階が近づいていたので、図面化するにしても、早々に準備しなくてはと焦っていたところ…、

施工会社・の現場監督補助の池田さんが現場監督の岡田さんの指示のもと、同じスケールで天井裏写真を撮影して、このように繋ぎ合わせた資料を作ってくれました!
お客さまもこの資料があれば、後で確認することが容易なので、プリントした資料とデータをくださいとのことで、喜んで頂けました。

この複雑な状況を、どのように分かりやすい資料に纏めようかと悩んでいたので、とても助かりました。

解体工事が終わってから、この一か月半ほどは、ずっと天井裏の設備工事が進んでいたので、空間としては、ほとんど何も進んでいないように見える状況が続いておりました。

いや、天井裏だけでなく、床のコンクリート躯体にも、このような墨(スミ 墨汁で床等に記した位置基準となる線)が印されていました。因みに、こちらは設計図に記載されたダウンライトの位置を床に記したもので、この位置と天井の設備配管や下地が重ならないように準備をしてくれたものです。

こちらも天井に設ける、照明ボックスの位置を墨出ししたものです。

本日の現場では、もう一つの作業が静かに進められていました。建具枠の現場塗装です。

既存の建具と建具枠は3つのセットを再塗装して利用する計画で進めております。建具3枚と、2本の建具枠が取り外しが可能だったので、より塗装の精度を上げるために、工場に持ち帰って再塗装して貰っておりますが、こちらの枠だけは、躯体壁に半分埋め込まれており、取り外しができなかったので、現場で塗装職人さんに吹いて貰いました。
塗装といっても、刷毛で塗るのではなく、エアブラシという道具を使って、細かく霧状にした塗料を具合を見ながら吹き付けてゆく時間のかかる作業となります。

最初に養生テープで囲ったカ所にサンプルを作って貰い、その方向で良いことを確認したうえで、全体を塗装して貰いました。右にある四角いサンプルがお客さまに承認をして頂いたもので、左側の縦長の物が今回拭いて仕上げて貰った枠です。職人さんのエアブラシの腕で、ほぼ色味が再現されております!