Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

家具の入った品川N邸の竣工写真撮影

品川N邸

随分前にお引渡しを済ませていた高層マンションペントハウス(最上階)住宅品川N邸の竣工写真撮影に伺ってまいりました。

品川N邸竣工写真

お引き渡しがギリギリになってしまい、その後のお引越し後にコロナのことで撮影のタイミングが合わず、ここまで遅くなってしまいました。

品川N邸竣工写真

ダイニングのペンダント照明(ジョガリ・ルミナベッラ)が吊りこまれて、新しいダイニングテーブルとチェア(共にポリフォーム)が入り、以前からお手持ちのロルフ・ベンツのソファが入り、テレビボード上に壁掛けテレビが吊られ、本当にしっくりと来る空間に仕上がっていました。

品川N邸竣工写真撮影

当日はNさまの奥さまが同席してくださいましたが、とにかく考えに考え抜かれたキッチンが使いやすく、その感激を担当スタッフだった岸本さんと分かち合いたいとのことで、これまでの幾多の打ち合わせやショールーム巡り、そしてキッチン打合せの思い出話が尽きませんでした…。

品川N邸竣工写真

以前は壁でLDと間仕切られていたキッチンですが、オープンカウンターにすることで、このような景色を見ながらの料理で、何より楽しく快適だとのお話しでした。

品川N邸竣工写真

ダイニング側から見るとチーク製の家具のように見えるサブ・カウンターです。メインのキッチンカウンターからの立上り高さ、サブ・カウンターの奥行きと何度も実験しながら決めた寸法とデザインはご家族からも大好評とのことでした。

品川N邸竣工写真

キッチン側からみると、このような作りになっています。

品川N邸竣工写真

ダイニングに面しては家具のように落ち着いた存在でありながら、キッチン側では収納性や清掃性に優れた機能的な調理の場となる、二面性を持ったキッチンとなっています。

品川N邸竣工写真

廊下から続く大理石張りの壁がリビングへと折れ曲がって、そこに壁から突き出る形でデザインしたAVボードと壁掛けの大型テレビも、最後まで迷われた部分でしたが、実際にこのようにして本当にスッキリしたと喜んで頂けました。

品川N邸竣工写真

こちらは玄関入って正面の玄関ホールです。以前からお手持ちの家具とアートと小物がピタッと嵌っていました。リフォーム前の玄関では浮いて見えたアートが、リフォーム後はピッタリで、とても喜んでくださっていました。

品川N邸竣工写真

トイレも寸法のこと随分やり取りをさせて頂きましたが、コロナのこともあって、大型の手洗いボウルとカウンターにして、本当に良かったとのご感想を頂きました。

品川N邸竣工写真撮影

最後に、担当スタッフの岸本さんと奥さまとのツーショットの記念撮影です。

設計施工でお願いしたスタイル・イズ・スティル・リビングの齋藤さんと中川さん、オーダーキッチンで幾度もの訂正に気持ちよく答えてくれたモービリティーポの徳永さん、ここまでのご尽力ありがとうございました。そして何より、長期間に渡るお打合せと工事で、最後まで気を抜かずに頑張って下さたNさまご夫妻、どうもありがとうございました!

本棚に本がいっぱい詰まった書斎&書庫

麹町K邸

先日最新型のルンバ基地のご紹介をした麹町K邸のご主人さまが使う書斎&書庫の撮影も一緒にさせて頂きました。

大容量の書庫と書斎リフォーム

大学の研究者でいらっしゃるKさまの書斎だけあって、風格のある全集本から、江戸時代の希少本、ご興味のある分野の文庫本から新書まで、ありとあらゆる本が書棚に詰まっておりました。

大容量の書庫と書斎リフォーム

60センチ幅の通路に沿って並ぶ本棚は、まだ下の方が隙間がありますが、元のご自宅から持ってきていない本や、大学の研究室から戻したい本などを考えると、もうすでに余裕がなくなっているそうです。

大容量の書庫と書斎リフォーム

大容量の本棚の一部に、このような書斎スペースが作られております。ご主人さまが好きな赤い和紙を張ったテーブルには、スチールで作った棚や、背面には書見台を設けています。

大容量の書庫と書斎リフォーム

書見台部分は上部に本棚が浮いていますが、こちらは天井裏のコンクリートスラブに打ち込んだアンカーで支えているので、200キロの加重が掛かっても大丈夫だと工務店からは言われております。吊った本棚の下面には書見台を照らすミニダウンライトもついています。

大容量の書庫と書斎リフォーム

この書見台の使い勝手がとにかく良いとご好評でした。椅子を回転するとすぐに手が届く範囲にこれだけのスペースがあるので、未整理の資料を仮置きしたり、アマゾンで頼んだ本の置き場として使ったり、重たい辞典類の仮置き場として大活躍してくれているそうです。

大容量の書庫と書斎リフォーム

窓際はこのように和紙張りの障子を設けて、直射日光の紫外線で書籍が傷むことを防ぐと同時に、前の道を通る車の音対策ともなっております。

大容量の書庫と書斎リフォーム

奥さまが会社のちょっとした打ち合わせなどに使うスペースも、書斎の裏側に作られています。こちらには小型の本やご主人の趣味のCDがたくさん置かれています。
お二人からは、出来うるならばもう少し本棚スペースが欲しいところだが、本当にスペースの最大効率と使い勝手を考えて、ここまで緻密な設計をしてくれたこと、大満足だとの感想を頂きました!

新規プロジェクト:スケルトンからスタートの千代田区M邸

千代田区M邸

コロナの自粛期間前から新規プロジェクトの千代田区M邸リノベーション計画がスタートしています。

千代田区M邸_解体現地調査

代々木I邸と似たようなケースで、こちらのお客さまもここまで弊社ではない設計事務所にリノベーション設計を依頼して、施工会社の見積りの承認、マンションへのリフォーム工事の申請を経て、解体工事もここまで進んでからの方針転向で、弊社にご相談がありました。

千代田区M邸_解体現地調査

実は、お客さまのMさまご夫妻は、以前より弊社ホームページをご覧下さっており、リノベーションをするならカガミ建築計画にと考えて下さっていたそうなのですが、ちょうどこちらのヴィンテージマンションをご購入なさったタイミングで、仲の良い友人から建築家を紹介されて、ぜひこの人を使ってあげて欲しいと依頼をされてしまったそうです。

千代田区M邸_解体現地調査

お会いしてみて、悪い方ではなく、熱心で誠実に取り組んでくれそうだったので、自分たちがデザインをリードしていけば、何とか上手くできるのではと考えてスタートしたそうです。

千代田区M邸_解体現地調査

元々Mさまご夫妻は、これまでも幾度か住宅を作ったことがあり、共にインテリアに興味があり、ヴィンテージ家具が大好きという共通点があります。お二人のインテリアや素材に知識も、一般の方のレベルをはるかに超えており、その建築家も知らないことばかりで、却ってお二人で色々と教えてあげているような状態だったそうです…。

千代田区M邸_解体現地調査

似たテイストをお持ちのお二人ですが、細かく考えてゆくと、機能重視のご主人さまとデザインや素材&色味重視の奥さまとで違う考え方があるとのこと、お二人が悩み始めると、それまで受け身だった建築家はさらに受け身になってしまい、全く新しい提案が無くなってしまい、このままでは先に進むことが難しそうだとのことになってしまったそうです。

千代田区M邸_解体現地調査

ただ、一部鉄筋コンクリートの壁を撤去したいと考えていた部分は、構造設計のチェックもして貰っており、マンション管理組合への申請も進んでおり、施工業者も信頼できる会社だったので、とりあえず解体工事までは進めて、そこから先はまた考え直そうとのことで、この写真の段階まで進んでいたそうです。
ちょうどこの写真の床が凹んだカ所の左側一列が鉄筋コンクリート造の壁を解体した跡です。

千代田区M邸_解体現地調査

この写真の壁中央部も、リフォームの間取り案を実現するために、きちんと申請をして壁解体を行ったそうです。
ただ、解体工事の最中に、どうしてもこの先が不安になったそうで、一度ここまでの作業を精算しようとの考えに至ったそうで、建築家と施工会社に連絡を取って、ここまでの費用を支払うので、すべてをストップしたい旨お伝えしたそうです。

千代田区M邸_解体現地調査

ストップができたことを確認の上、弊社にご連絡を頂き、この調査の1週間ほど前に事務所に一度いらしてご相談をさせて頂きました。こちらであれば、どのような対応ができるかをお伝えしたところ、ここまで変な形で進んできたプロジェクトですが、ぜひ一緒に進めさせて貰いたいとのお話があったので、この日に現地を確認させて頂きました。

千代田区M邸_解体現地調査

解体工事は、本当にきれいで、コンクリート壁の解体も上手でした。唯一、お風呂場だったこの箇所が謎の解体がされており、こちらもどう対処すべきか悩んでおります。

千代田区M邸_解体現地調査

実はこのマンションの違うお部屋のリノベーションのお手伝いをしたことがあったので、マンションの設備や構造のことはある程度分かっておりましたが、その際もここまでフルスケルトンでの工事ではなかったので、改めて水回りの床スラブの段差の考え方等、色々と考えることがありました。

千代田区M邸_解体現地調査

一週間前にお目に掛かった際に頂いていた既存図の資料に、こちらが考えたリフォーム案を落とし込んで、どこにどのように空間を作ってゆくのかのイメージをシェアさせて頂きました。

千代田区M邸_解体現地調査

実は奥にある二つの寝室だけは、再利用できるかも知れないとのことで、このように残されていましたが、僕らがご提案したリフォーム案では、これらの寝室も作り直す考えでしたので、改めての解体工事の際には、こちらも取り壊させて頂くことが決まりました。

千代田区M邸_リフォーム案-1

オープンキッチンのある光と風が通り抜けるLDKが特徴の気持ちが良い空間が実現できそうだと、Mさまご夫妻もとても喜んでくださっています。