Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

火花と埃の中の墨出し確認

杉並区S邸

先週までの設備解体で、ほぼスッキリした現場で墨出しの確認です。

コンクリートについた金物を削るときに発する火花と、ユーティリティー内の軽量コンクリートのハツる際の埃の中、図面と実際の墨出しを比べながらの確認作業です。

墨出し確認

青の丁寧な作業で、LGS下地の位置と、ボードを張った後の壁厚まで確認できるので、最終的な仕上げがイメージしやすく、とても助かります。午前中から片岡さんと八木君が作業してくれていたので、当初予定していた寸法がずれた個所と、既存の躯体との絡みを主に確認させてもらいました。二度もレーザーで確認していましたが、それでも25ミリほどの誤差が生じたので、どのようにそのズレを解消するかを決めてきました。

こちらは、コンクリート影から出っ張っている金物をサンダーで削っている様子です。二人の職人さんが交互にサンダーを掛けていたので、そこここで火花が上がっているような賑やかさでした。

シンダーコンクリートのはつり作業

こちらがユーティリティー内の嵩上げ用軽量コンクリート(一般にシンダーコンクリートといいます)を斫っている作業です。左側に見える排水竪管に繋がっている横管が、シンダーコンの中に埋まっているので、トイレと洗面の位置を変更するためには、この部分を削り取って、新たなルートで排水管を繋ぎ直す必要があります。この前日の音が一番激しかったようですが、本日も道路工事をしている横にいるような音でした。

キッチンの墨出し

輸入キッチンのデコピックにも来て貰い、キッチンのデザインに沿った位置に給排水の立ち上がりを墨出しして貰いました。

給水給湯のヘッダー配管

玄関横のヘッダーが取り付けられていました。玄関扉の上部から給水・給湯管が専有部に飛び込んできているので、後日これらの配管を繋ぎこんでゆくことになります。

二日後には外壁に沿った壁には断熱材を増し吹きするので、外壁に沿って配置するコンセントやスイッチの位置も指定してきました。このように事前に断熱材を削って配線しておいて、この上から断熱材を吹いてもらうのです。解体音とと埃で耳も目もやられながらのハードな作業でしたが、僕ら以上に作業している職人さんたちの方が当然ながら大変なのです。職人の皆さん、どうもお疲れ様です。

廊下の天井高さと壁埋め込み本棚のスケッチ

こちらは、現場で撮影した廊下部分の写真に、天井と壁際の造り付け本棚を書き込んだスケッチです。事務所に帰社後、急いで書きあげてお施主様に説明用にPDFにして送りました。後日、これをもとに天井の高さと本棚の位置関係を確認することになります。

驚異のリフォーム・リノベーション術 明日発売!

ニュース

始めてリフォーム・リノベーションについて書いた書籍「驚異のリフォーム・リノベーション術」が明日出版されます。

驚異のリフォーム・リノベーション術

思えば、約一年半に渡って雑誌「建築知識」に締切に追われながら連載してきたのも、良い思い出です。

エクスナレッジ社の編集の西山さんと記念写真

一緒に本を書いて下さった中西ヒロツグさん、建築知識編集部の西山さん、リフォームについての技術的な知識をチェックさせてもらった青の片岡さんをはじめとした工務店や職人の皆さんには、本当に感謝しております。写真は事前に本を持ってきてくれた西山さんとの記念写真です。西山さんなしでは、この本は存在していなかったほどのキーマンです。

そしてカラーページで大々的に取り上げさせていただいた田園調布F邸や高輪I邸をはじめとする、これまで僕らに設計を任せてくださったお施主様の皆様方、本当にありがとうございました。

リフォーム・リノベーション設計術の紹介記事 

こちらは、今月号の建築知識に掲載して頂いた、紹介ページです。どのようにして中西ヒロツグさんとこの本を書くことになったかが、詳しく紹介されています。そして最後になりますが、ここまで協力してきてくれた歴代のスタッフたち(渡辺さん、竹田さん、笠原君、穂坂君、板倉さん、中西さん、後藤さん、杉田君、公文君、そして岸本さん)にも感謝・感謝です。明日から書店の建築コーナーに並ぶ予定です。プロ用の超専門書ですが、どうぞ手に取ってご覧ください!

リノベーション工事着工 既存設備の撤去完了

杉並区S邸

杉並区S邸リノベーション工事が着工しました。これまで近隣挨拶や管理組合との交渉、工務店やお施主様とのスケジュール確認などを慎重に重ねてきたことで、ようやく工事に取り掛かることができました。

リノベーション工事着工

普通の工事であれば、まずは設備を取り外してからすぐに解体プロセスが始まるのですが、今回は最初からスケルトン状態になっているので、全ての設備業者さんが集まって、一気に各種設備の取り外しがスタートしました。

マンションインターホンの取り外し

こちらは、マンション管理組合側が呼んでくれたインターホンの専門業者と、工事側の電気屋さんが現物を見ながら話している様子です。共通玄関の鍵の開閉と絡むインターホンは、マンションの仕組みを知らない業者が触ると、問題が発生するケースが多いので、管理会社に業者さんを紹介して貰うのが一般的です。

ガスと水道の取り外し

手前では、ガス屋さんがガス配管を張り外し中で、奥では水道屋さんが水抜きをしてから、給水給湯管を外そうとしています。

ファンコイルユニット取外し

天井裏についていたファンコイルユニットは、今回のリノベーション工事で全ての既存機器を撤去して、新しいものに交換することになりました。併せて、冷温水管とドレイン管も交換することになっています。

空調設備屋さんは技術者2名に職人さん4人で入ってくれたので、午後3時頃までにはすべての機器が取り外されました。

こちらは、電気配線を通していたCD管です。不要なCD管は全て外されました。奥に見えている黄色いスポンジ状のものは、空調の冷温水管をカバーしていた断熱材です。夕方までにはほぼすべての機器類が撤去されました。

給水ヘッダーの取付け

既存機器の撤去だけでなく、こちらは水道屋さんたちが、給水と給湯のヘッダーを組み立てている所です。今回は給水・給湯システムも全てやりかえるので、壁裏にヘッダーを隠し、浮き床の下にさや管方式で配管することとしています。