「リフォームのノウハウ」タグの記事一覧

マンションリフォームのディテール@横浜A邸

先日ご紹介した、横浜伊勢山Y邸のディテール集ですが、その兄弟プロジェクトともいえる横浜A邸のディテールもご紹介しておきます。

都会的でスタイリッシュなイメージの横浜伊勢山Y邸に対して、こちら横浜A邸では素材感のある大理石やタイルを多く使って、よりクラシカルで大人的な空間を目指してデザインしています。素材として大きくフィーチャーしたのが、こちらの大理石・トラバーチンです。ローマ遺跡でも使われいてる穴があいた素材感豊かな大理石に濃灰に焼き付け塗装した窓枠を合わせています。

トラヴァーチンは、目地なし(眠り目地といいます)で納め、そこにグレアレスかつユニバーサルタイプの照明を強く当てて、多孔質な石の特徴を引き出しています。

トラバーチンを大きく使った玄関ホールでは、共用廊下からの玄関扉周りにフラットバーの縁を回し、そこにチークのフローリング材を使った羽目板を張っています。玄関回りに何かと便利な小物置きと引出収納のカウンタートップには同じトラバーチンを使っています。

扉枠と小物置きニッチの上部に同じ濃灰色に焼き付け塗装したスチールフラットバーが回っていることで、掘り込みの陰影を深くして、シャープに見せています。

もう一つのこちらのお宅の特徴が、2セットの両開き扉です。玄関ホールからリビングへの扉の面材は、板目のウォールナット材を使っています。

同じ塗装色で焼き付けて貰った金物も、扉の面材が違うと印象も変わって見えるのが不思議なものです。こちらはリビングからダイニングへと続く両開き扉ですが、仕上げ材は板目のオーク材の灰色拭き取り塗装となっています。

拭き取り塗装ですが、木目の見え方を薄くすることで、より無機的に感じられるようになっています。

カラーガラスや鏡、クロスの見切りなどは良く使っている材料ですが、普段はL字型のアングルで見切っているカラーガラスを、こちらでは磨いたステンレスの角パイプで見切ってみました。天井のクロスの張り分けの目地を合わせることで、すっきりとシャープに空間を見切ることができました。

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2017年06月01日 | マンションリフォームのディテール@横浜A邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリノベーション 横浜A邸

床埋め込みコンセントボックスとカーブ型間接照明の造作@世田谷区Y邸

リノベーションプロジェクトの世田谷区Y邸の既存空間の特徴は、高層マンションならではの大きなガラス開口でした。利大よそ三角形のリビングダイニングの一面が大きなガラス窓になっています。開放感があって良いのですが、どうしてもガラス面には家具を置きにくいので、家具のレイアウトに制限が出てしまいがちな構成でした。

窓がある面にはコンセントも付ける箇所が取れなかったので、今回はこのような床フローリング埋め込むタイプのコンセントボックスを作って貰っています。これらを床に埋め込むことで、窓際に机を持ってきても、そこへのテーブルランプや携帯の充電コーナーを設けるさいにも、電気の線が壁から通路越しに伸びてくることをなくすことができるのです。

施工会社の下で、南麻布K邸でも頑張ってくれた大工の矢野さんが沢山の床埋め込みコンセントボックスを作ってくれています。仕上がりは見えなくなってしまう部分も本当に丁寧に作ってくれているので、現場を見に来てくださったお客さまご夫妻もとても喜んでくださっています。

LDの窓はコーナーが少しカーブしています。その窓際に間接照明を埋め込むデザインとなっていますが、このカーブした木材が…

この写真のように、組み上げられるとカーブの窓型に沿った間接照明ボックスとなります。

青の現場監督の斉藤さんが、実際の窓側に合わせて定規を作ってくれて、それを元に加工場でここまで刻んだ材料を現場で組んでもらっています。

長く大きい大開口の窓際に一本に連なった間接照明ボックスが走っています。

その他の部分も下地の合板が張られて、少しずつ空間の祖形が見えてきました。

現場に寄ってくださったお客さまとは、主寝室のウォークインクローゼットの扉となるガラスを選んで頂きました。少し色がついて色気があるようなガラスを見たいとのことで、お付き合いのあるハナムラアークテック、その他のガラス専門店から集めたファブリックガラスやタペストリー加工やエッチング加工を施したガラスを取り寄せたものを見て頂きました。結果としては、アークテックが扱っているイタリアのオムニ・デコール社のガラスを採用することに決まりました。

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2017年05月26日 | 床埋め込みコンセントボックスとカーブ型間接照明の造作@世田谷区Y邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: その他

アンカー打ち禁止の天井スラブに各種設備を吊る方法について

比較的新しいマンションでは、スケルトンリノベーションにする場合でも、新規に天井スラブにアンカーを打つことが、管理規約によって禁止されているケースが多くなってきました。
間仕切りの位置を変更すると、それに合わせて天井カセット式エアコンや各種設備を移設する必要が生じてきます。重量があったり、稼働する際に振動があるものについては、それなりにしっかりと固定する場合に役に立つのがダクターチャンネルです。

世田谷区Y邸の書斎の天井を下から見上げたアングルの写真です。新しくアンカー打ちすることなく、ダクターチャンネルを二重に使って、元のアンカー位置から隠蔽式エアコン(手前)と天井カセット式エアコン(奥)を移動していることが判るでしょうか?

こちらはキッチン天井の天カセエアコンをダクターチャンネルを使ってアンカーボルト位置とずらした位置に固定している様子です。

ダクターチャンネル自体は、このようなシンプルなものです。今回はなるべく天井高さを確保したかったので、一番薄型の15ミリ×40ミリのものを使って貰っています。X方向だけでなくY方向にも動かすと、この厚みが2倍に必要になるので、当初よりは30ミリほど天井が下がってしまいますが…。

こちらはより複雑に設備が絡み合った洋室1の天井裏です。キッチンの排気と隠蔽式エアコンと天井カセット式エアコンが絡み、それらのドレイン管や冷媒管、さらには黄色いスプリンクラーの管などが入り混じって、大変な混雑となっております。

こちらはキッチンの天井裏ですが、ダクターチャンネルを使っても、納まりきらない個所が出てくるのではと恐れておりましたが、現場の斉藤さんが頑張って全ての設備を整理してくれたお蔭で、何とか当初の天井高さを確保することができたようです。

この日は、間仕切り壁も全て立ち上がってきたので、コンセントとスイッチ位置の最終現地確認とのことで、お客さまご夫妻にも立ち会って頂きました。青の斉藤さんと片岡さん、うちの岩井さんと一緒に全ての部屋のスイッチとコンセント位置を高さも含めて確定することができました。

ちょうど当日にオーダーで東京バススタイルにお願いしていたユニットバスが組み上がってきました。

奥さまが使われる手すりと拡大鏡の位置だけがまだ未定でしたので、実際に奥さまに浴槽に入って頂き確認して頂きました。

 

LGSの壁下地は、以前と比べてもあまり変化していないように見えますが…

床下に隠れてしまう給排水管は全ての位置が決まり、

必要な箇所には、LGS間に断熱材の敷設も進んでおります。

現場に並んでいたこの不思議なムカデのようなものは、

遮音置床下地の際根太(キワネダ)です。部分的に断熱材を削ることになってしまいますが、壁際から躯体と少し離してこの際根太を丁寧に設置してゆきます。

当日は午前中から家具と建具の打ち合せもあったので、両者を青の下請けとして指名してお願いしている現代製作所の藤田さんとうちの岩井さんが打合せをしてくれました。この日は、朝9時半から現場に入って、現場定例打合せから午後のお客さまの視察立ち会い、ゲストルームでのお打ち合わせで、結局5時間半現場にいたことになります。

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2017年05月14日 | アンカー打ち禁止の天井スラブに各種設備を吊る方法について はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 世田谷区Y邸

ハーフユニットバス研究@白金台H邸

白金台H邸プロジェクトでは浴室はハーフユニットバスを使う予定です。当初はいつも使っているTOTOのハーフユニットバスを検討しておりましたが、サイズが1616(イチロクイチロク(1600ミリ×1600ミリの外形サイズ))か1620(イチロクニイゼロ(1600ミリ×2000ミリ))しかバリエーションが無いことから、日比野化学工業のハーフユニットを使うことを検討していました。

こちらが先日、実際の浴室個所に設置された日比野化学のハーフユニットバスです。ただ、今まで使ったことがない会社の製品で、かつ東京にはショールームもなく、実物を見ることができる場所もないとのことだったので、本社がある岐阜まで行って参りました(と言っても、実は大理石の倉庫見学で岐阜を訪問する機会があったので、そのタイミングで見てきたのですが…)。

岐阜県安八郡にある本社の2階倉庫に展示されているハーフユニットバスの実物です。腰上に木板を張っているので、パッと見が和風に見えますが、浴槽が少々小さ目なこと以外は癖もなく、問題がなさそうでした。

ライニング部分です。当然水栓類はほとんどの会社のものが取り付けられるとのことでしたし、追い炊き用の循環孔を取り付けることも問題ないとのことでした。

こちらの会社のハーフユニットバスの一番の魅力は、サイズのバリエーションだと思っております。1216、1317、1616、1818、1620と揃ており、価格もとてもリーズナブルなのです。展示スペースには他にも色々なユニットバスやシャワールームの展示がありましたが、僕らの事務所で使えそうなのは、残念ながらこちらのハーフユニットバスだけでした…。

さて話が戻って、こちらが白金台H邸の現場に設置されたハーフユニットバスです。

洗い場の防水パンと浴槽部分は2つに分かれておりますが、このようにしっかりと連結されております。

スタッフの岩井さんがチェックしている様子です。水とお湯だけでなく、追い炊き管も準備して貰っておりますが、実はベランダの給湯器から室内へのコンクリート壁のスリーブ空けの許可が下りていないので、その工事ができるまでは追い炊きは我慢して頂くことになっております。とはいえ、浴槽にお湯を張るのはひと面倒なので、リクシル社の定量止水(ある量のお湯を入れたところで自動的にストップする)でデッキタイプの水栓を付けております。

設備工事に関連して、かつての主寝室横の浴室&トイレコーナーの床の排水管を刷新して貰っています。こちらは、大型のウォークインクローゼットにする予定ですが、後日シャワーやトイレを設けたいということになった場合のための将来配管という意味です。

こちらのマンションは、全ての排水管が床スラブを貫通して、下階の天井裏を通って共用の排水竪管へと流れる仕組みとなっています。近い将来には、全ての配管をやり直す予定とのことを管理会社から聞いていたので、その時に下階の天井裏から排水管をやり直す際に、スラブ上部分だけ古い配管が残ることを避けるために、配管とコンクリートスラブの間に詰めてあったモルタルを突いて落として、下階の横引き配管との接合部から上をVP管に付け替えております。なお、この工事の際には、下階の居住者の方に連絡して、音やホコリが落ちる可能性を伝えて貰ってから工事を進めて貰いました。

玄関横の来客用トイレの床埋め込み排水管もやり直してもらいました。

因みに、床コンクリートスラブに埋め込まれていた鉄管を穿り出して、掃除機を孔から差し込んで下階の天井裏を清掃しながら、新しいVP管の排水管の更新する作業を現場監督の高橋さんが順繰りに撮影してくれた写真がこちらです。

他の空間のリフォーム工事も順調に進んでおります。リビングダイニングの天井の石膏ボードがほとんど張り上がり、

ダイニングの天井部分には、天井裏のダクトとの関係で浅型になってしまいましたが、照明ボックスが付きました。

クロス巻き込み仕上げなので、このようにスリットを入れて、見切り線としています。

廊下の溜まり部分も天井下地が組み上がってきていました。

 

 

 

 

 

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2017年05月10日 | ハーフユニットバス研究@白金台H邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 白金台H邸

「モダンリビング」のマンションリノベ特集に南麻布K邸が掲載されました

4月7日に発売になった雑誌「モダンリビング no.232」(ハースト婦人画報社)のマンションリノベーション特集「最上級のマンションリノベーション」に、僕らがリノベーションのお手伝いをした南麻布K邸が掲載されました。

紹介タイトルは「LDKの「余白」とダブルキッチンでもてなすための大空間に」とのことで、こちらのお宅の最大の特徴でもある伸びやかなリビングダイニングキッチン空間が見開きで紹介されております。

インテリア専門誌なだけあって、リノベーション前後のプランを見比べて、どこをどのように工夫しているかについても詳しく説明してくれています。ダイニングテーブルの上に飾られた食器・カトラリー・お花等は、全てモダンリビング側がこの空間に合わせてコーディネートしてくれたものです。

大きなキッチンの写真に、浴室+洗面室、その他は小型サイズの写真ですが、リノベーションならではのディテールの工夫なども丁寧に拾いあげてくれています。

今回は、事例特集だけなく、マンションリノベーションの専門家とのことで、マンションならではのリノベーションの疑問に答えるコーナーも担当させて頂いております。質問の内容は、「マンションと戸建て住宅のリノベーションの大きな違いはなんですか?」や「マンションリノベでできないことは?」といった基本的なことから、「ずばり、マンションリノベーションの魅力はなんですか?」、「ラグジュアリー感のあるプランニングのコツは?」といった、モダンリビングらしい答え難いところまで切り込まれております(笑)。

こちらが現在発売中のモダンリビング232号の表紙です。最上級リノベーションに特集されている他の建築家は、香港の高級マンションをリノベーションしたアシハラヒロコさんの事例と、代々木上原のマンションペントハウス(最上階住戸)を自宅用にリノベーションした平本英行さんの事例が紹介されています。なお、モダンリビング編集部の取材時の様子はモダンリビング取材撮影@南麻布K邸にてご紹介しております。

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2017年04月07日 | 「モダンリビング」のマンションリノベ特集に南麻布K邸が掲載されました はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリノベーション 南麻布K邸

パッカーを使っての低騒音での在来工法浴室の解体@白金台H邸

白金台H邸の在来工法浴室(RC躯体やコンクリートブロック下地の壁に直接防水層を作って、その上に保護モルタルを重ねて、タイル(または石)仕上げにした浴室)の解体を見学してきました。

こちらが解体予定の浴室です。と言っても、すでにコンクリートブロック周りの外側のボード壁や枠&扉は撤去されている状態でした。ブロック側の壁については、上から順番にブロックを崩してゆけば、それほど音を出さずに解体してゆくことが可能ですが、コンクリートの躯体側の壁と床は毎回大変な工事になります。

騒音に寛容なマンションであれば、ハツリ機(道路工事で良く使っている機械)を入れて一気に壊してしまうのですが、今回は落ち着いた雰囲気の高級マンションであることや、同じマンション内で他に2件もリノベーション工事が進んでいることなどから、費用は高めになってしまいますが、写真のパッカー(スプリッターともいいます)という機械を使っての小音量解体としております。因みに左側が壁解体用の小型パッカーで、右が床解体用の中型パッカーです。

床については、事前にある程度解体されてしまっていましたので、壁のパッカー解体を見学させて貰いました。このように、壁に一定間隔で、コア抜き機を使って穴をあけてゆきます。

その穴にこのように油圧ポンプ式の小型パッカーを差し込んで、壁にヒビを入れてゆきます。音はほとんどしませんが、タイルが割れるピキッという音が出るのと、細かいタイルの破片が飛んできます。

これらが解体されたタイル壁の破片です。通常の斫り作業であれば、ほぼ一日で解体が済みますが、パッカー工法となると、コア抜き作業とパッカー作業があるので、スケジュールは約3倍、費用も約2倍ほど掛かってしまいます。それでも、低騒音(ほぼ無音)での解体が可能となるので、最近の工事ではパッカー解体を標準とさせて貰っています。

こちは、事前に中型パッカーを使って、あらまし解体されていた床のシンダーコンクリートです。

因みにこちらがパッカー用の電動式油圧ポンプです。この機会のの動く音の方が、パッカー解体の騒音よりうるさい位です。

こちらは、寝室の床です。カーペットと長尺塩ビシートでは仕上げ厚が違うのですが、なぜかこのマンションでは、下地ごとモルタルで嵩上げされていたので、その嵩上げされたいたモルタルも撤去する必要がありました。この程度の薄いモルタルだとパッカーが効かないので、格子状にカッターで切り目を入れて、クサビと金づちで手斫りで撤去して貰いました。手斫りは機械斫りに比べると、10倍以上の時間が掛かりますが、この程度の面積であれば、騒音のことと手間のことを考えても、手斫りで進めて貰いました。

その他の部分の解体工事も進んでいます。キッチンの天井が撤去されて、天井裏のダクト類が見えてきました。リフォームキューの営業&設計の森井さんと現場監督の高橋さん、そしてプロジェクト単位で弊社のお仕事を手伝ってもらっている岩井さんとが打合せ絵をしている様子です。

最上階住戸なので、天井のスラブ裏には、木毛セメント版が貼ってあります。複雑に絡み合ったダクトや設備類を整理して、不要な箇所は撤去し、もう少し効率よいルートで設備配管を回すように考えてゆく必要がありそうです。

こちらは以前は主寝室専用のお風呂とトイレと洗面だった箇所です。大型のウォークイン・クローゼットとお化粧コーナーを作る予定です。
以下の写真は、後日パッカー工法を使って完全に解体された上記の浴室周りの様子です。

ここまできれいに、そしてほぼ無音で解体できるとのこと、パッカー工法の威力をまざまざと見せつけられた気がいたします。

 

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2017年03月29日 | パッカーを使っての低騒音での在来工法浴室の解体@白金台H邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 白金台H邸